2017年03月16日 12:55 公開

ドナルド・トランプ米大統領は15日、昨年11月の大統領選前に当時のバラク・オバマ大統領がニューヨーク市内のトランプ氏の拠点「トランプ・タワー」を盗聴させていたという主張を繰り返した。今回も、証拠は示さなかった。

トランプ氏は米フォックス・ニュースに対して、「盗聴にはたくさんの色々なものが含まれる」と述べた。

オバマ氏は盗聴の事実はなかったと否定しており、複数の元情報機関幹部や連邦議員がトランプ氏の主張を支える証拠を何も目にしていないと発言している。最も最近では、下院情報委員会のデビン・ヌーンズ委員長(共和党)が15日、「トランプ・タワーに対する盗聴が実際にあったとは思わない」と言明した。

トランプ大統領は今月4日、オバマ前大統領が大統領選中にトランプ・タワーの盗聴を命じたと連続ツイートした。主張の根拠は示さなかった。

15日夜放送のフォックスニュースのインタビューで、トランプ氏は自分の「盗聴」発言について初めて言及し、「盗聴にはたくさんの色々なものが含まれる。今後2週間の間に色々ととても興味深い内容のことが表に出てくることになる」と話した。

報道陣はホワイトハウスに対して、大統領の主張の根拠を提示するよう繰り返し要請しているが、政府はこれまでのところ何も示していない。

ショーン・スパイサー大統領報道官は、トランプ氏が「盗聴(wire tapped、 wire tapping) という言葉に引用符をつけて使ったのは、監視やその他の活動全般を広く意味するためだ」と説明。さらにオバマ氏個人を糾弾したわけではないと、報道官は述べている。

4日のツイートの後、大統領は連邦議会に対して、大統領選にロシアが介入したかどうかの調査の一環として、トランプ・タワーの盗聴についても事実関係を調べるよう要請した。

大統領選中のトランプ陣営とロシア政府の関係に関する上院司法委員会の調査を率いる、リンジー・グレアム議員(共和党)は、連邦捜査局(FBI)に捜査情報の提供を強く促している。

グレアム議員は15日、ジェイムズ・コーミーFBI長官に対して裁判所命令を得て、ロシアや盗聴に関する捜査内容の議会提示を求める方針を示した。

これに対してコーミー長官は同日、議会幹部への機密情報説明で回答すると約束した。

トランプ氏の主張する盗聴については、オバマ氏やコーミー長官、ヌーンズ下院情報委員会委員長のほか、オバマ政権下のジェイムズ・クラッパー前国家情報長官、オバマ政権下のジョン・ブレナン中央情報局(CIA)長官、ジョン・マケイン上院議員(共和党、上院軍事委員会委員長)が相次ぎ否定、もしくは証拠を何も見ていないと述べている。

米政府が国内で盗聴活動を行うには、外国諜報活動偵察法(FISA)に基づくFISA裁判所の許可が必要。FISA裁判所は、米国内にいる「外国工作員」に対する盗聴捜査の権限を、主にFBIや国家安全保障局(NSA)に与える。

(英語記事 Trump stands by unverified wiretap claim