知事夫人時代には二度も「全米・最も優秀な弁護士百人」に選ばれ、託された州の教育改革を成功に導く活躍ができたが、ホワイトハウスではケネディ大統領が弟のロバートを法務長官に任命した後「縁者採用禁止」が法文化されていたので彼女は正式な役職に就けず「ワシントンがアーカンソーより保守的だなんて…」と戸惑い落ち込むことが多かった。

 ヒラリーの後、その反動からかローラ・ブッシュが好評を博したが、ではミッシェル・オバマはどうだったのか。オバマが演説はうまいが社交的でない中で、むしろ好感をより持たれないようなところもある。

 しかし、大統領夫人がいるべきときに不在だったことが多かったのも事実だ。そういう意味でも私は歴史的評価がどうなるかもうひとつという気もする。

 そして、トランプ夫人はエレガントであることではジャクリーン・ケネディ以来だが、ファーストレディとしての役割のかなりは娘のイバンカが代替しそうだ。

 さて、安倍昭恵夫人だが、これまでさんざん夫人を持ち上げていた左派系マスコミが手のひらを返して、「アッキード事件」などとこれ以上ない悪質な印象操作で人格否定しリンチ状態に持ち込んだ。これを「いじめ」と言わずに何と言おうか。
2月11日、安倍首相夫人の昭恵さん(左)と日本庭園を散策するトランプ米大統領の夫人メラニアさん=米フロリダ州デルレービーチ(ロイター=共同)
2月11日、安倍首相夫人の昭恵さん(左)と日本庭園を散策するトランプ米大統領の夫人メラニアさん=米フロリダ州デルレービーチ(ロイター=共同)
 籠池氏の証人喚問があった23日の夜、夫人はFacebookに見解を掲載した。曖昧なところを残さずに、明確に立場を明らかにされたことは結構なことだ。この内容について検証し、事実と違う部分が多数出てくれば、そのときは証人喚問などが議論されるべきというのがバランスの取れた考え方だ。

 安倍首相が自分や夫人がかかわっていたら辞めるなどと言ったから大事になっているが、100万円の寄付を渡していたとしても何が問題なのか。昭恵夫人が世間知らずのお嬢様というだけのことではないか。

 私は、極端でなければ首相夫人が首相とは少し違うポジションで社会的な活動をしてもいいと思うが、都合の良いときだけ「共同責任」を持ち出して攻撃するのは良くないと思う。一言で言って卑怯だ。首相夫人としての立場を露骨に利用して行ったのでなければそれほど強く非難すべきことでもない。

 昭恵夫人が幼稚園の名誉園長だったことで首相まで攻撃されているが、ならば夫人が辺野古に行ったり、反原発派などの人々と交流したり、韓国に融和的な態度を示したり、安倍首相とズレがある行動はやるべきでないという「論理的帰結」になる。

 ただし、現実にこのように政治利用する人が出てくるとなると、首相の反対派を喜ばせているような振る舞いも含めて、独自の活動は全般的に抑制してもらわざるを得ないかもしれない。要は、口の上手な危ない人と付き合わないほうがいいというのは確かだ。百戦錬磨のワルどもを相手に感性で動くのは、首相夫人にふさわしくない。

 それから蛇足だが、東京都の小池百合子知事も左派系マスコミの「声援」にいい気になっていると、いつか昭恵夫人と同じ目に遭わないか心配である。彼らは上げてから落とすのが「得意」なのだから。