谷本真由美(コンサルタント兼著述家)


 永田町のファッションリーダーこと稲田朋美防衛相が森友学園の件で大炎上しておりますね。

 森友学園の籠池泰典理事長は代理人をお願いしていたとか、10年以上前から知ってるといっておりましたが、顧問弁護士じゃなかった、理事長夫妻にはあったこともないと回答していました。

 ネットに代理人として記載された民事裁判の準備書面が出回っても、「知らない」「記憶がない」「かってに委任だったんじゃないか」と繰り返し、往年の悪人顔の族議員の「記憶にございません」の連呼を思い出して懐かしくなりましたが、その後、衆院本会議で一転して「夫の代わりに出廷したことを確認できましたので、訂正し、お詫びいたします」と謝罪するなど、ドン引きするような発言をされております。

閣議後に記者会見する稲田朋美防衛相=3月14日、首相官邸
閣議後に記者会見する稲田朋美防衛相=3月14日、首相官邸
 籠池理事長夫人の諄子(じゅんこ)氏には「伝書鳩」と呼ばれて炎上悪化する始末でありますが、それ以外にも、硫黄島の日米慰霊式典をドタキャンしたり、南スーダンのPKOの問題の答弁がメチャクチャだったり、「オタサーの姫」系ファッションで自衛隊の野郎どもが激怒するなど、まあ色々とツッコミ要素満載です。

 稲田大臣周辺のあれこれをみていると、現代日本を象徴するある一つの事実が浮かんできます。それは「なぜ日本では女性のリーダーが育たないのか」ということであります。

 例えば欧州の場合、ここ最近は女性リーダーの活躍が目立ちます。まずその筆頭として思い浮かぶのはドイツのメルケル首相です。

 2000年よりキリスト教民主同盟(CDU)党首。第8代ドイツ連邦共和国首相であり、ドイツ初の女性首相です。牧師の父親の娘として共産主義だった東ドイツに産まれ、数学とロシア語が得意な少女として育ちます。政治家になるタイプの女性というのは、日本だとチーママ系の男たらしも多いのですが、メルケル首相の場合は、刈り上げ頭にサンダルという、色気も何もない東ドイツの典型的な理系女子でした。東ベルリンにある科学アカデミーに就職し、理論物理学を研究していた物理学者として働いていた際にベルリンの壁が崩壊。政治の道に進むことを決めます。

 メルケル首相はドイツでは「お母さん」と呼ばれ、かつてはイギリスのサッチャー首相と対比する形で、「鉄のお嬢さん」(Eisernes Mädchen)というニックネームがありました。