ところが最近、不思議なことをあちこちで聞くようになった。妻が不倫をした場合、結果論ではあるが、家庭がうまくいくというのだ。たまたま夫とはセックスレス、夫はする気がない。だが妻はしたいと思っていた。そんなとき妻が外で恋に落ちた。妻は夫に悪いとは思っていないが、どこかに若干の後ろめたさはある。相手の男性も既婚者だから、いろいろ話すうちに男の気持ちも少しはわかるようになる。夫に対して寛容になるのだ。妻に優しくされた夫もまた、妻を違う目で見る瞬間が生まれていく。

 結婚記念日に妻をデートに誘ってみた。久しぶりに外で待ち合わせ、一緒に予約したレストランへ。どこかぎこちなかったが、妻とのデートも悪くないと夫は思う。そしてそんなことを計画してくれた夫に、妻も温かい気持ちになる。
 別の男に「女」として認められていることが、彼女にとって自信となり、夫に対しても余裕をもって接することができるのだろう。こんなケースがこのごろ多々あるのだ。今どきの妻たちは家庭を壊す気はなく、恋と家庭を両立できてしまう。女性は浮気はできないといわれていたが、それは男たちの希望的観測だったのかもしれない。誰にもバレずに婚外恋愛ができるのは女性の方である。
 
 セックスしたくない人はしなければいいとは思うが、相手がいる場合、なぜしたくないのかを自問自答してみる必要はあるかもしれない。相手が望むことなら、たとえ多少面倒であっても疲れていても、寄り添ってみてもいいのではないか。特に夫婦の場合、この先も長く一緒にいる関係なのだから。