山本一郎(個人投資家・作家)

 山本一郎です。帰宅するなり飼い猫が私の足の匂いを嗅いで飛び上がって逃走したのを見て、ちょっとしたハートブレイクを感じております。

 ところで、10日から11日にかけて一斉に報じられた天皇陛下の退位に関わる情報が大いに話題になりました。まだ本当にどうなるのかは分かりませんが、もしも報道が事実であるとするならば概ねの道筋が見えたということで、一連の譲位についての議論に決着がつくのではないかと思われます。

 何より、ご高齢にも関わらず長年の公務をきっちりと続けてこられた天皇陛下には、私も一人の日本国民として頭が下がりますし、どのような内容であれご意向がしっかりと伝わりゆったりとした日々を送っていただきたいという気持ちに変わりはありません。いろんな賛否あるようですが、流れとしてはこれがベストだったのではないでしょうか。

 で、記事中には「国民生活への影響を最小限に抑えるため、新元号は元日から始め、事前に公表することが望ましいと判断した」とあるわけなんですが、さっそく民間では思惑その他舞い上がっており、特需の見込まれる手帳やカレンダーなどの印刷会社やはんこ屋の株価が急騰するなど話題になっています。

 もちろん、改元と言えばシステム屋の世界も大変な騒ぎになるわけでありまして、前もって改元の日付が予告されていることは歓迎されるべきだというツイートまで出て、おおいに賛同されたりしています。

 陛下のご決断に日本中のシステム屋が救われたことは、何らか明確な形で感謝の意を表明したいものです。
 元号変更日が決まっててそれも年の切れ目で、新元号も半年前にわかってるなんてどんな天国。

 一方で、長らく日本人の生活に密接に関係してきた元号ですが、お役所方面や契約書などでは元号を使い日付を表記するのがいまなお一般的です。直近の話とかであれば数年分まとめて覚えればそれで済むものの、不動産取引で「あれ、昭和58年って築何年だっけ」とか、登記上げてみて「大正11年とか創業何年だ?」とか、国内の文書を海外に翻訳するときいちいち元号を西暦に直すなどの手間が膨大にかかります。施工された法律を遡って逐条解説とか読んでいても、日付を元号で管理するのがどれだけの意味があるのか悩ましいと思うことは多々あります。