2017年04月13日 11:42 公開

ドナルド・トランプ米大統領は12日、北大西洋条約機構(NATO)のイェンス・ストルテンベルグ事務総長とホワイトハウスで会談し、会談後の記者会見でNATOはもはや「時代遅れではない」と述べた。大統領選中からNATO不要論を繰り返すトランプ氏の姿勢に、NATO加盟国は危機感を示していた。

ストルテンベルグ事務総長をホワイトハウスで迎えたトランプ氏は、テロの脅威がNATOの同盟関係の重要性を強化したと述べ、イラクやアフガニスタンといった「パートナー」に今まで以上に協力するようNATOに呼びかけた。

トランプ氏はこれまでNATOについて、その存在意義を疑問視し、米国の拠出金負担が過剰で偏っているなど、不満を声高に繰り返していた。

しかしこの日は事務総長との共同記者会見で、考えが変わったと表明。

「事務総長と私は生産的な話し合いをもち、テロとの戦いでNATOが今まで以上に何ができるか協議した。ずっと前に私はその点について文句を言ったが、NATOは対応を変えテロと戦うようになった。NATOは時代遅れだと私は言ったが、もう時代遅れでなくなった」と大統領は述べた。

「米国が帳尻を合わせてくれるだろうと依存するだけでなく、ほかの国々も公平に負担を分担すれば、全員がもっと安全になる」

ストルテンベルグ事務総長は、「素晴らしい、非常に生産的な会談」を大統領に感謝した。

トランプ氏はこの日、NATOのほかに中国についても従来の主張を反転させた。米紙ウォールストリート・ジャーナルのインタビューでトランプ氏は、中国を為替操作国と認定しないと述べ、就任初日の公約を翻した。

ホワイトハウスでのトランプ氏とストルテンベルク事務総長の会談の数時間前には、レックス・ティラーソン米国務長官がモスクワで、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と会談。

ロシア政府は当初、プーチン氏は国務長官に会わないと、慣例を破る方針を示していたが、結果的にはセルゲイ・レブロフ外相と共に2時間にわたり話し合い、主にシリア問題について協議した。

プーチン氏は、シリア上空の米ロ飛行安全合意を再開する用意があると述べ、ティラーソン氏は詳細な諸案件についてのワーキンググループを設置すると表明したが、国務長官はロシアとの関係は低調だと認めた。

プーチン氏も、ロシア政府が12日に内容を明らかにしたテレビインタビューで、米ロ関係が悪化していると話している。

これについてはトランプ氏も、NATO事務総長との記者会見の場で認め、国務長官とプーチン氏の会談は「けっこううまくいった。予想以上にうまくいったかもしれない」と述べつつも、「現時点ではロシアとはまったくうまくいっていない。ロシア関係に関しては過去最低の状態かもしれない」と話した。

(英語記事 Trump says Nato 'no longer obsolete'/ Syria war: US says 'low point' of Russia ties cannot continue