2017年04月20日 11:35 公開

シリア北西部ハーン・シェイフンで4日に多数の住民が死傷した攻撃は、猛毒のサリンかサリンに似た物質を使った化学攻撃だったと、化学兵器禁止機関(OPCW)が発表した。化学兵器禁止条約に基づき設置されたOPCWは19日、被害者10人から採取した物質を検査した結果、「疑いようのない」結果が出たと明らかにした。

OPCWのアフメト・ウズムジュ事務局長は、ハーン・シェイフン爆撃で死亡した犠牲者3人から採取したサンプルを、OPCW指定の検査機関2カ所で分析したほか、病院で手当てを受けた被害者7人から採取したサンプルを他の検査機関2カ所で調べたと説明。

「OPCWが指定する検査機関が分析した結果、被害者はサリンないしはサリンのような物質を浴びたようだと判明した。詳細な解析は今後も続くが、現時点で判明した解析結果は疑いようがない」とウズムジュ氏は言明した。

事務局長によると、検査チームは引き続き被害者の聞き取り調査やサンプル採取を続けており、安全が確保されるならば調査チームを現地に派遣する用意もあると述べた。

反政府勢力支配地域にあるハーン・シェイフンへの攻撃では、少なくとも87人が死亡した。攻撃直後の映像では、多くの子供を含む住民が呼吸困難で苦しみ、口から泡を吹いている様子などが映っている。

シリアのバシャール・アル・アサド大統領は12日、AFP通信との単独インタビューで、化学攻撃など「100%でっちあげだ」と反発している。

一方で、シリアを支援するロシアは、反政府勢力の化学兵器貯蔵庫が爆撃されたのだと主張していたが、この説は大多数に否定されている。

米政府は対応として、シリア北西部の空軍基地を空爆した。

シリアでは2013年8月、首都ダマスカス郊外で住民数百人が死亡する攻撃があり、国連はサリンが使用されたと断定。これを受けて同年、米ロ合意とロシアの調停をもとにシリアは化学兵器禁止条約に加盟し、化学兵器の廃棄に合意した。

(英語記事 Syria war: Sarin used in Khan Sheikhoun attack, OPCW says