世界各国の物流業界を見てきた私は断言します。日本の宅配会社は世界最高峰であると。特に、小倉昌男氏が作り上げたヤマト運輸の「宅急便」は最高に素晴らしい。ただ、ここでもアマゾンは、日本の物流に関する観念(考え)に一石を投じました。日本のネット通販企業は全国1箇所、多くて2箇所の物流センターが通常ですが、アマゾンは大型の物流センターを12も出しています。地方にも出すことによって、お客様に近い場所からお届け出来、当日配送のエリアを拡大できるようになったのです。

画像はイメージです
画像はイメージです
 そしてこの利便性にハマる顧客が出てきました。明らかに盲点です。もちろん、すべての荷物に当日配送は不要ですが、10回に1回でも必要なときがあれば、当日配送ができるネットショップを使おうとします。これによって、いつもの店がスイッチするのです。もともとの会社にとっては、これまでの常連さんが居なくなるのです。

 また、プライムナウという1時間で配送できるサービスを開始しました。 このプライムナウですが、使った人の話を聞くと、多くの確率で、受け渡しなどの対応はヤマト運輸さんや佐川急便さんのドライバーさんのほうが良いと言います。私もそう思います。でも、消費者は使うのです。

 なぜなのか? 宅配だと1回で受け取れずに、結局受け取りに時間がかかります。1時間や2時間後なら、自分が自宅にいることを見越した上で、注文できます。

 もう1つ重要なポイントがあります。夜間配送です。一番遅い便だと、深夜0時までの配送が可能です。ほとんどの宅配便は9時が最終です。9時以降に受け取りたいという人がいるのです。また、朝は8時から(一部では6時から)届けてもらえるので、パートに出る前に受け取ることが出来たりします。

 当日配送やプライムナウは、日本の宅配便のサービスレベルに慣れていた私たちに衝撃を与えました。彼らは新しい物流サービスのニーズがあることを消費者やネット通販企業、物流会社に知らしめました。日本の宅配サービスは、過剰といえる部分があったり、足りないところもあった。物流には、新しいサービスを提供する業態があったということをアマゾンは、私たちに教えたのです。