山岡俊介(ジャーナリスト)

 健康食品・サプリメント市場が好調だ。大手広告代理店・電通が公表した2015年度の広告費統計「日本の広告費」によれば、同業界の市場規模は1兆5785億円(トクホも含むがごく一部)。他業界の多くの伸びが止まるなか、毎年成長を続け、15年度も前年比2・9%の伸びを示している。
 その市場規模はいまや大衆薬(医師の処方無しに薬局で自由に買える医薬部外品など)の実に2倍にも上る。

 また大手調査会社・インテージによれば、健食・サプリの利用者は実に約5340万人(前年比3・4%増。男女比は4:6)。そして60~70代が全ユーザーの約半数を占めるという。高齢になるほど「健康」「アンチエイジング」、そして「美肌」にも関心が高くなるからだろう。

 分類別で見ると「美肌・肌ケア」(9・8%)、「健康維持・増進」(8・0%)、「目の健康」(6・4%)、「関節の健康」(6・1%)、「疲労回復」(5・3%)などと続く。

 もちろん、この業界が高齢者を始めとする利用者の役にたっているのなら、何とも結構なことだ。というのも、健康食品やサプリメントについては以前から本当に効果があるのか疑問視する向きがあるからだ。

 念のために断っておくが、健食・サプリは医薬品ではない。外形は錠剤のような形やカプセル、顆粒状であっても、あくまで一般食品であり、業者側が「広く健康の保持増進に役立つ食品」といっているにすぎない、いわば通称名。むろん、医薬品と違って効能をはっきり謳うことはできず、医学的根拠も証明されているわけではない。

 それでも、曖昧ながらも効果を匂わすテレビ通販番組やCMがバンバン流れており、いまや成人の2人に1人が健食・サプリを購入していると思われる。