しかも内容は、ユニオンが言うところの単純なパワハラである。これにはなんらかの恣意的な意図を感じずにはいられない。先日も、東京新聞からこの裁判について、取材依頼がきた。当社とユニオンしか知り得ない事柄を聞いてきたのであり、なぜ東京新聞がそれを知っているのか? 当社を狙ったマスコミ各社の動きをみれば、ユニオンと何らかのつながりがあると疑ってしまう。

 東京新聞の取材の件は、当社が男性社員に直接連絡をとったことが支配介入に当たるためユニオンに陳謝しろという内容だったが、そもそも自社の社員に連絡することが、労働法では違法とされること自体疑問だ。

 一方、ユニオンの要求だが、これがすさまじい。勤続半年の男性社員の和解退職金が1200万円である。キャリア官僚が10年勤めても400万円程度なのに。もしくは復職させて昼から5時までの5時間勤務、残業なし。この条件でさらに30万円の給料を要求しているのである。

 零細企業である当社としては、「復職」させるしか選択肢はない。ゆえに、この条件を受け入れた。その後も給料を「48万円にしろ」と要求してきたが、さすがにこれは拒否した。他社員との給与格差が大きすぎて不公平になるからだ。

 また、男性社員は復職後、初日から守秘義務契約を拒否し、大声で「支配介入だ!」と恫喝(どうかつ)していた。「これは闘いですから」と叫ぶ。辞令を出して編集業務として復職したのにもかかわらず、「営業業務をやらせろ」と要求する。
(写真はイメージです)
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 しかも、出版労連の講演で、当社の出版物に対してデザイナーからヘイト本の装丁を断られた経験に触れつつ、「言論の自由を言い募り、差別をあおる本を売ることに目をつぶってきた」と自省を込めながら振り返っているのである。

 こんな社員に営業は任せられない。当然、当社としては語気強く毎日のように説得を続けた。だが、一連のやりとりを録音されていたのである。

 こういった毎日のやり取りの中、突然男性社員はうつ病の診断書を提出して昨年2月に休職した。健康保険組合から傷病手当を受け取りながら、国会前デモや、安保法制反対デモに元気に参加している。当社にも何度も団体交渉や、中傷ビラをまきに訪れている。うつ病にもかかわらず、休職から一年後になる今年2月、東京地裁に提訴した。「青林堂でパワハラを受けてうつ病になった。損害賠償として2300万円を支払え」という要求である。

 訴訟になった以上、判断は司法に委ねるしかないが、このような社員でさえユニオンは手厚く保護し、会社側は労働者に謝罪をしなければならないのだろうか。青林堂は今後もこのような左派系労働組合である東京管理職ユニオンと、これを支援するマスコミや団体とも闘っていくつもりだ。