2017年06月08日 18:06 公開

ロジャー・ハーラビン記者(BBC環境担当アナリスト)

ニューヨークの国連本部で5日開幕した海に関する様々な問題を議論する「海洋会議」で、中国とタイ、インドネシア、フィリピンの4カ国はプラスチックごみによる海の汚染への対策を講じると表明した。

各国の公約には正式になっていないものもあり、環境保護の活動家らは各国がより喫緊の課題として取り組むべきだと主張しているが、国連幹部は歓迎している。

国連環境計画(UNEP)のエリック・ソルハイム事務局長はBBCニュースに対し、「海のことを各国がより真剣に考えるようになっており、非常に勇気づけられる。もちろん問題はとても大きく、残る道のりはとても長い」と語った。

毎年推計500万~1300万トンのプラスチックごみが海に流れ込んでいるとされ、その多くが鳥や魚の体に取り込まれている。海底生物の体内でもプラスチックが見つかることがある。

最近公表された論文によると、特に経済の急速な発展にごみ処理制度が追いつかない国で、廃棄されたプラスチックが遠く離れた海を汚染していることが多い。

ドイツのライプチヒにあるヘルムホルツ協会の推計では、世界中で陸から海に流れ込む汚染物質の75%をわずか10本の河川が占めており、その多くがアジアにあるという。これらの河川でプラスチックごみを半分にした場合、世界のプラスチックごみ発生量を37%削減できると計算している。

海の環境保全を訴えるピュー慈善財団のトム・ディロン氏は、中国が対応を急ぐべきだと指摘する。

ディロン氏はBBCニュースに対し、「何千年にもわたって、海のシルクロードは中国の文化や影響力が伝わる道だった。海はこれから、中国の環境汚染を広げる道具になるのか、あるいは環境保全と持続可能性の新たな文化を伝えることになるのか」と語った。

タイ政府が海洋会議に提出した報告書は、陸の上での効率の悪いごみ処理やプラスチックごみへの不十分な対策が、海のプラスチックごみの大半の原因だと指摘した。

タイでは、2016年に海に流れ込んだごみの量は283万トンに上り、そのうち12%がプラスチックだったと推計している。

タイ政府は20年計画を策定し、海にプラスチックごみが投棄されないような経済的動機付けのほか、環境にやさしい包装や環境への負荷が少ないプラスチックの代替素材の利用促進などに取り組んでいるという。

このほか、インドネシアでは、政府が学校での啓蒙活動を開始する。フィリピンでは、環境保護の新法の制定が進められている。

(英語記事 Asian nations make plastic oceans promise