平本淳也(元ジャニーズ所属タレント、作家、実業家)

 ジャニー喜多川さんが今一番大事にしていることは2020年東京五輪・パラリンピックなんです。当然ですが、ジャニーさんが今の地位を築いてから最大のイベントですから、「世界のジャニー喜多川」を自負する本人としては、総合プロデューサーを狙っていて、そこで名を残したいんです。

 ジャニーさんはタレントや事務所より、何よりも自分が大切。エンターテイナーとして五輪は、これ以上の舞台はないと思っていますからね。85歳と高齢ですが、少なくとも2020年を健康で迎えたいという意識が強くて、毎週病院に行っていますし、体調管理には相当のお金をかけています。

 もちろん「亡くなるまで現役」を公言しているので、元気なうちは仕事を続けるでしょうけど、やっぱり東京五輪を集大成にしたいという思いがあるんです。「国歌斉唱」をジャニーズ事務所から出したいと言ってるぐらいですから。
東京・赤坂にあるジャニーズ事務所
東京・赤坂にあるジャニーズ事務所
 それだけに、大麻所持で逮捕された元KAT―TUNで現役時代から素行が悪かった田中聖は早々と放出したし、NEWSの手越祐也の醜聞なんかもさっさと片づけて、なかったことにしたいくらいでしょう。メンバーの悪行でジャニーズそのものの印象が悪くなることに非常に気を使っている。だから今は、そういうことがジャニーさんにとって最大の不安要素です。もちろん、昨年まではSMAP問題は大きな不安要素だったんですがね。

 だから、今回発表したSMAPの事務所コメントの中にジャニーさんの思いが書かれていたのは異例ですが、SMAPへの愛はきちんとあるということをアピールしつつ、穏便に片づけたいという思いの表れでもあるしょうね。

 そして中居正広の事務所残留は、想定の範囲内です。レギュラー番組も多くて、CMもあれだけあれば、中居本人もバカじゃないのでそう簡単にいかないことぐらいわかるでしょう。まして、これだけの仕事を引き受けるのは新たな個人事務所としても荷が重いですからね。

 今回の騒動で中居の裏切りだとか言われてますけど、あくまでビジネスですから、事務所を離れる香取慎吾ら3人はそういう風には思っていないはずです。むしろ3人はジャニーズ事務所を離れてようやくやりたい仕事ができるようになると喜んでいる。

 そして多くの人が誤解しているのは、ジャニーさんがキムタクを特別視しているわけではないということ。逆にキムタクがジャニーさんに心酔しているだけなんです。実際、ジャニーさんが最も大事に思っているのは堂本光一と滝沢秀明ですよ。2人はやっぱり「王子様」のような容姿だし、舞台をこなせる能力が高いですから。ジャニーズプロデュースの舞台は、ジャニーさんの思いすべてが込められていますから。この2人は死んでも離さないでしょうね。

 キムタクにあの2人のような能力はないんです。だから、キムタクはジャニーズに残るしかない。元シブがき隊の本木雅弘が辞めて丸刈りにしたり、ヌードになったりしてタレントとして生まれ変わることができましたが、それは妻の工藤静香は望んでいないし、そういった能力があるとも言えない。最近のキムタクは「オワコン」と言われていますからね。それはキムタク本人もわかっていることですよ。

 キムタクはジャニーズの幹部候補だとかいう記事もよく見ますけど、そういった状況ではないですね。幹部になると言っても上にはまだ、近藤真彦や東山紀之がいるわけです。逆にSMAPの元メンバーの目線から言えば、うっとうしい存在なんでし、そういった話は現実味がないですね。

 ジャニーさんの最高傑作は、先に言ったように光一と滝沢で、この2人は絶対に離さない。SMAPがジャニーズの歴史をつくったことは重視していますが、ああいう内紛のようなかたちで解散してしまえば、ジャニーさんとしてはキムタクも含めて出ていきたいという人は追いませんよ。