2017年06月28日 13:34 公開

ベネズエラの首都カラカスで27日、最高裁判所の建物が警察ヘリコプターに攻撃されたという。銃や手投げ弾による攻撃について、ニコラス・マドゥロ大統領は「テロ攻撃だ」と非難した。

ソーシャルメディアに投稿された映像では、カラカス上空を警察ヘリが旋回する様子や、銃声や大きな爆音が捉えられえている。

「オスカル・ペレス」と名乗る警官がヘリを操縦していたとみられる。男性は「犯罪的な政府」を非難するビデオをインスタグラムに投稿していた。男性の消息は不明。

ロイター通信は政府関係者の話として、裁判所に手投げ弾4発が投下されたほか、内務省に15発が撃ち込まれたと伝えた。

負傷者が出たという情報はない。

マドゥロ大統領は大統領府から、ヘリが最高裁に手投げ弾を落とし、司法省や内務省の上も飛行したと表明した。大統領によると、最高裁では「イベント」が行われていたため、攻撃によって「十数人が死亡」していた恐れがあるという。手投げ弾の一つは不発だったと大統領は述べた。

大統領によると、操縦士はかつて内相と司法相を務めたミゲル・ロドリゲス・トレス氏のもとで働いていたが、今は職を離れている。

「治安維持のため全軍を出動させた」と大統領は述べ、「いずれヘリコプターを捉え、このテロ攻撃の実行犯たちを拘束する」と強調した。

警官を名乗る男性は投稿ビデオで、軍の戦闘服を身に着け、自動小銃を構えた覆面姿の数人の前に立ち、ベネズエラ国民に「独裁」に抵抗するよう呼びかけた。

「われわれはこの犯罪的な政府に対抗し、バランスを求める軍人、警官、民間人の連合だ」と男性は述べ、「我々は特定の政治指向や政党には属さない。我々はナショナリスト、愛国者、そして制度主義者だ」と中立性を強調した。

男性は自分たちの「闘争」は治安当局に対するものではなく、「罪の責任を負わないこの政府に対するもの、独裁に対するもの」だと説明した。

この男性にどれほどの支持者がいるのかは不明だ。

超インフレに物資不足、治安悪化などが続き、政治と経済が危機状態にあるベネズエラでは、マドゥロ政権に対する抗議運動が数カ月前から続いている。

同国の最高裁は、マドゥロ大統領の政権掌握を支える判決を重ねていると、野党勢力から常に批判されている。

検察庁によると、4月1日以降、反政府デモ関連の暴力で70人以上が死亡している。

マドゥロ大統領は27日、最高裁攻撃に先駆けて、米政府が自分のクーデターを支援していると従来の主張を繰り返し、そのような動きには抵抗するとドナルド・トランプ米大統領に警告した。

26日には、自分の政府転覆を企て米国による侵略に備えていた疑いで5人が逮捕されたと発表していた。

(英語記事 Venezuela crisis: Helicopter 'attacks' Supreme Court