2017年06月28日 15:38 公開

ドナルド・トランプ米大統領の上級顧問がロシア疑惑で連邦議会の調査を受けているという記事を米CNNが撤回した問題で、CNNは26日、関わった記者3人の辞職を発表した。

CNNは社内調査の末、22日付の問題の記事を24日に撤回し、アンソニー・スカラムーチ上級顧問に謝罪した。スカラムーチ氏は、ロシア人投資家との関係について議会の調査を受けているとの報道を否定し、CNNがトランプ大統領の交友関係を攻撃していると非難していた。

CNNを辞職したのは、記事を担当したトマス・フランク記者、調査報道部門編集者でピュリツァー賞受賞経験もあるエリック・リクトブラウ氏、調査報道部門の責任者のレックス・ハリス氏。

同社広報担当は、記事が「CNNの編集基準を満たさなかった」と撤回理由を説明。3人の辞職発表にあたっては、「CNN.comに掲載された記事の撤回を受けて、CNNは記事の発表に関わった従業員の辞意を受け入れた」と発表した。

記事は単独の匿名消息筋を情報源に書かれたものだった。多くの報道機関は、ニュースを出すためには少なくとも二つの情報源による裏付けを必要とする。

トランプ大統領は27日朝、ツイッターで「わあ、CNNが『ロシア』について重大記事を撤回する羽目に。従業員3人は辞職に追い込まれた。連中のほかの嘘っぱちの記事はどうなんだ? 偽ニュース!」と書いた。

その後も、「偽ニュースのCNNは嘘をついて出したうそっぱちのロシア記事を撤回する羽目になって、経営陣を大変更することに。視聴率は急落だ」とツイート。また、NBC、CBS、ABCの三大ネットワークや米紙ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストも名指しし、「ぜんぶ偽ニュースだ!」と書いた

CNNの視聴率に関する大統領のツイートには、同社広報アカウントが「CNNは第2四半期として過去最高の視聴者数を記録したばかり。これが事実です」と返信している。

一方で、トランプ政権移行チームの一人だったスカラムーチ氏は、CNNによる対応に満足している様子で、「CNNの対応は正しい。立派だ。謝罪を受け入れる。誰にも間違いはある。前に進もう」と24日にツイートした

CNNのほか、ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズなど多くの米メディアは、トランプ氏の就任前から大統領や政権と対立的な関係にある。

トランプ氏は就任前の1月11日の記者会見で、CNNの記者に質問させなかった。その前日にはCNNが米情報機関筋の情報として、トランプ陣営が選挙中にロシア当局と情報交換していたほか、ロシア当局がトランプ氏個人を恐喝できるような情報をつかんでいると報道していた。

(英語記事 Three CNN journalists resign after Trump aide article removed