国境の島、対馬では多くの韓国人の旅行者の姿を見る。対馬は、人口3万3000人の過疎化が進む離島だが、今年、この島を訪れる韓国人は20万人を超えると予想される。対馬と韓国の距離は、わずか49.5キロ。高速船が1時間10分で結んでいる。天気の好い日には、対馬の展望台からは、対馬海峡を越え釜山の町並みを見えるほど近いのだ。韓国での対馬観光ブームを受け、昨年、韓国の釜山と対馬を結ぶ航路に参入する企業が増え、現在では3社が競合し船賃も片道3000円程度にまで安くなった。観光客の半数は日帰りだが、往復運賃と一泊のホテル代込みでも一万円程度のツアーが販売され、釜山市民にとって手軽に行ける外国が対馬なのだ。

 政府は反日だが、対馬を訪問する韓国人は増加している。日本を訪れる韓国人観光客の目当てのひとつは、ショッピングである。近いといえでも外国であるので、免税で買い物ができる。化粧品や市販薬などが人気である。利があれば政府の反日施策など関係ないというのが韓国国民の現実の姿であろう。

 また、韓国資本による土地の購入が増えている。かつて、海上自衛隊対馬防備隊本部に隣接する土地が韓国資本により買収されたことが問題となった。自衛隊の基地の隣が外国人に買われたことが、安全保障上危惧されたのである。ほかにも、中国人や韓国人などが水源地や国防関係する土地を買収する事例が増えている。北海道では自衛隊の基地を見下ろす丘の土地が中国資本により購入された例もあり、社会問題となった。しかし、現行法では外国人の土地購入を規制することは難しいのだ。そして、13年に再び基地に隣接する別の土地が韓国企業により買われ、ホテルが建てられたのである。これで、基地付近に建設された韓国人向けホテルは三軒目であり、基地の周囲を多くの韓国人旅行者が歩き回っているのである。今、すぐに安全保障上の問題とはならないだろうが、有事の際には不安要因となる。

 13年、対馬では滅危惧種である「ツシマヤマネコ」が生息する森林が売りに出され、外国資本が買うという噂がたった。この森林は、周辺地の水源の役割も果たす重要な土地である。危機感を持った財部能成市長の決断により市が買収し事なきを得たが、税収が少ない対馬市にとって負担は大きく、今後、同じことが起きた場合に対応することは不可能だろう。土地の売買は認めざる得なくとも、その利用に規制をかけるなど国として早急な対応が求められる。

 対馬において韓国との交流には賛否両論がある。韓国人旅行者の増加により、窃盗団の流入やマナーの悪い観光客が増えるなど悩みも深刻であり、受け入れに否定的な市民も多い。特に奪われた仏像が返還されないことに、怒りを隠さない人もいる。

 反面、対馬は過疎と高齢化に悩み、韓国との交流に活路見出そうとしてきた。韓国旅行者のもたらす経済効果を30億円に上ると推定されている。市の活性化のために、韓国との交流をさらに進めるべきだと考える人も多く、市民が親韓派と嫌韓派に二分される事態になっている。

国の無策がさらなる危機を招く

 
 無秩序な旅行者の受け入れに政府は、対応策は何もとってこなかった。国境を守り続けている対馬の人びとは、国に不満を募らせている。たとえば、対馬にある厳原港および比田勝港の入管、税関の人員では、20万人の韓国人に厳格に対処することは不可能である。

 北方四島、竹島、領土の一部が他国に侵略されたままであり、さらに尖閣諸島が脅かされている現状において、国境の島々の管理体制を確立する必要があるだろう。他にも外国人参政権導入の議論、TPP参加による農産品の競争力低下、沿岸域での乱獲による漁業の低迷など島人を不安にする要因は多い。五島列島や与那国島などの国境離島は、いずれも同様の問題を抱えている。国境離島の人々の生活を経済的、精神的に安定させる政策が求められているのだ。海上保安官の増強、自衛官の派遣など社会を安定させる施策とともに、インフラ整備、環境保全などの公共投資を行いことも有効だろう。国として国境を守る「特定国境離島保全振興法」の制定が求められているのである。

 急速に増加していた韓国人旅行者に、入出国管理も思うように行かない。2012年10月、韓国人窃盗団によって対馬の寺社から二体の仏像が盗まれる事件が起きた。さらに、今年11月24日、対馬の寺院から市の有形文化財に指定されている仏像を盗んだ韓国人4人が逮捕された。韓国人窃盗団が、大量の観光客に混じり日本へ入り込んでいるのである。今年の事件は、寺社からの被害報告を受けた警察が、厳原港に張り込み、犯人を取り押さえることができたが、12年の事件では韓国に持ち出されてしまい二体とも未だ返還されていない。「仏像は倭寇によって略奪されたもの」というのが理由だ。日本政府は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「文化財不法輸出入禁止条約」に基づき韓国政府に返還を求めている。この条約では、加盟国に対し違法に搬出入された文化財は返還するよう義務付けているが、韓国政府は応じる姿勢は見せていない。
 
 政府は反日だが、対馬を訪問する韓国人は増加している。日本を訪れる韓国人観光客の目当てのひとつは、ショッピングである。近いといえでも外国であるので、免税で買い物ができる。化粧品や市販薬などが人気である。利があれば政府の反日施策など関係ないというのが韓国国民の現実の姿であろう。

 また、韓国資本による土地の購入が増えている。かつて、海上自衛隊対馬防備隊本部に隣接する土地が韓国資本により買収されたことが問題となった。自衛隊の基地の隣が外国人に買われたことが、安全保障上危惧されたのである。ほかにも、中国人や韓国人などが水源地や国防関係する土地を買収する事例が増えている。北海道では自衛隊の基地を見下ろす丘の土地が中国資本により購入された例もあり、社会問題となった。しかし、現行法では外国人の土地購入を規制することは難しいのだ。そして、13年に再び基地に隣接する別の土地が韓国企業により買われ、ホテルが建てられたのである。これで、基地付近に建設された韓国人向けホテルは三軒目であり、基地の周囲を多くの韓国人旅行者が歩き回っているのである。今、すぐに安全保障上の問題とはならないだろうが、有事の際には不安要因となる。

 13年、対馬では滅危惧種である「ツシマヤマネコ」が生息する森林が売りに出され、外国資本が買うという噂がたった。この森林は、周辺地の水源の役割も果たす重要な土地である。危機感を持った財部能成市長の決断により市が買収し事なきを得たが、税収が少ない対馬市にとって負担は大きく、今後、同じことが起きた場合に対応することは不可能だろう。土地の売買は認めざる得なくとも、その利用に規制をかけるなど国として早急な対応が求められる。

 対馬において韓国との交流には賛否両論がある。韓国人旅行者の増加により、窃盗団の流入やマナーの悪い観光客が増えるなど悩みも深刻であり、受け入れに否定的な市民も多い。特に奪われた仏像が返還されないことに、怒りを隠さない人もいる。

 反面、対馬は過疎と高齢化に悩み、韓国との交流に活路見出そうとしてきた。韓国旅行者のもたらす経済効果を30億円に上ると推定されている。市の活性化のために、韓国との交流をさらに進めるべきだと考える人も多く、市民が親韓派と嫌韓派に二分される事態になっている。

 無秩序な旅行者の受け入れに政府は、対応策は何もとってこなかった。国境を守り続けている対馬の人びとは、国に不満を募らせている。たとえば、対馬にある厳原港および比田勝港の入管、税関の人員では、20万人の韓国人に厳格に対処することは不可能である。

 北方四島、竹島、領土の一部が他国に侵略されたままであり、さらに尖閣諸島が脅かされている現状において、国境の島々の管理体制を確立する必要があるだろう。他にも外国人参政権導入の議論、TPP参加による農産品の競争力低下、沿岸域での乱獲による漁業の低迷など島人を不安にする要因は多い。五島列島や与那国島などの国境離島は、いずれも同様の問題を抱えている。国境離島の人々の生活を経済的、精神的に安定させる政策が求められているのだ。海上保安官の増強、自衛官の派遣など社会を安定させる施策とともに、インフラ整備、環境保全などの公共投資を行いことも有効だろう。国として国境を守る「特定国境離島保全振興法」の制定が求められているのである。