2017年07月17日 15:39 公開

北朝鮮の長距離ミサイル実験による緊張が高まるなか、韓国政府は17日、北朝鮮に対して、南北間の軍事的緊張の緩和に向けた軍の当局者による会談を呼びかけた。

韓国国防省の徐柱錫(ソ・ジュソク)次官は記者団に対して、軍事境界線にある板門店北側の統一閣で21日にも、会談を行いたいと表明。「軍事境界線で軍事的な緊張を高める一切の敵対行為を中止するため」の会談にするのが目的だと説明し、北朝鮮から「前向きな回答が来ると期待している」と述べた。

実施されれば、2015年以来の高官級会談となる。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は今月初め、ベルリンで行った演説で、北朝鮮との対話は今まで以上に急務だと述べ、北朝鮮の核・ミサイル開発を終わらせるためにも和平条約の締結が必要だと強調している。

北朝鮮による相次ぐミサイル実験は一貫して国連決議に違反している。特に、4日に発射実験を実施した大陸間弾道ミサイル(ICBM)が米アラスカ州を射程圏に収める可能性もあり、米政府をはじめ各国が警戒を強めている。

ソウルで取材するBBCのバーバラ・プレット記者は、軍当局者会談の究極的なねらいは、朝鮮半島情勢を過去20年間左右してきた南北朝鮮の軍事対立を終わらせることだと指摘する。さらに記者は、信頼醸成の措置として、たとえば軍事境界線沿いの悪名高い拡声器によるプロパガンダ放送の中止などから始まる可能性もあるとみている。

韓国政府と赤十字はこれとは別に、1953年に停戦となった朝鮮戦争で生き別れた離散家族の再会実施に向けて別途、南北赤十字の実務者会談を提案している。

しかし北朝鮮が離散家族再会の条件として脱北者送還を求めたものの、韓国は6月にこれを拒否した。北朝鮮は依然として立腹しているため、離散家族再会は困難なのではないかと専門家筋は懸念している。

(英語記事 South Korea proposes rare military talks with North Korea