2017年07月21日 15:34 公開

豪シドニー出身の女性ジャスティーン・デイモンドさん(40)が先週、米ミネソタ州ミネアポリスで警察官に射殺された事件で、ミネアポリス市警のジャネー・ハートウ本部長は20日、「起こるべきではなかった」と述べた。

ヨガのインストラクターをしていたデイモンドさんは、強姦事件の疑いを警察に通報した後、警察車両に近づいた際に射殺された。

デイモンドさんの遺族の弁護士は、車内にいた2人の警官が奇襲を恐れて発砲したというのは「ばかげている」と語った。

ハートウ本部長は、デイモンドさんの射殺は、「一人の個人が判断し行動した」結果だと述べた。

市内の富裕層が多い住宅街で、モハメド・ヌール警察官が車内から発表した銃弾はデイモンドさんの腹部に当たった。ヌール警察官は黙秘権を主張し、捜査員の尋問に応じていない。

ハートウ本部長は記者団に対し、「この市警らしくないし、警察官の訓練や、警察官から我々が期待する行動にも沿っていない」と語った。

「法廷手続きに則りが正義が実現できるよう、私の権限が許すかぎり力を尽くすと、ジャスティーンの家族や、我々の地域社会、そしてオーストラリアの人々に分かってもらいたい」

カメラは「作動しているべきだった」

ミネアポリス市警では、警官全員がカメラを装着しているが、ヌール警察官の発砲時には作動しておらず、警察車両のダッシュボードにあるカメラも当時の状況を撮影していない。

ハートウ本部長は、ヌール警察官および同乗していたマシュー・ハリティー警察官が装置していたカメラは「作動しているべきだった」と語った。

同本部長は、「警官は(カメラを)作動させているべきで、(当時なぜ作動していなかったのかを)我々は知ろうとしている」と述べた。

「警官が現場に到着する前にカメラが装着されているよう、訓練の際や我々の方針において、あらゆる努力をしている」

ハリティー警察官の弁護士、フレッド・ブルーノ氏は、「当時の状況から、警察官が奇襲の可能性を恐れていたとしてもおかしくない」と語った。

しかし、デイモンドさんの遺族の代理人を務めるロバート・ベネット弁護士は、デイモンドさんが警察官に近づいた際にパジャマを着ており、「脅威にはなり得ない」と指摘した。

ベネット氏は米テレビ局CBSニュースに対し、「(奇襲を恐れたというのは)ばかげていると思う。嘘の情報を流そうとしている。事実に全く基づいていない」と述べた。「彼女(デイモンドさん)が武装していなかったのは明白で、脅威にはなり得ず、脅威だと受け止められる理由もない」。

デイモンドさんの遺族は20日に出した文書で、「我々が希望しているのはただ、ジャスティーンをオーストラリアに帰し、故郷で家族や友人に囲まれて、お別れをすることです」と述べた。

「いまだにこの悲劇を受け入ることができず、なぜこんなことが起きたのか理解するのに苦しんでいます」

通報での会話

警察は19日に、デイモンドさんが警察に通報するためにかけた2回の電話の内容を公表した。悲鳴を聞いたデイモンドさんは警官に対し、「女性がセックスをしているのか強姦されているのか分からない」と話し、自宅の住所を伝えた。デイモンドさんはさらに、「『助けて』と叫んだと思うが、分からない。音はしばらく続いている」と語った。

デイモンドさんはその8分後、住所が正確に伝わったか確認しようと再び警察に電話した。

ハートウ本部長は、事件の後、一部の人が緊急通報をするのをためらうのは理解できると述べた。「残念なことだが、心配するのは理解できるし、なぜそうなのかも分かる。地域社会で築いてきた信頼に悪影響が及んでいる」。

ヘネピン郡のマイク・フリーマン検事は、ヌール警察官を起訴するかどうか今後判断すると語った。

(英語記事 Justine Damond's death 'should not have happened'