米国のベストセラー作家、ローラ・ヒレンブランド氏が著書『アンブロークン』において、第二次大戦中の1944年、日本軍が北マリアナ諸島のテニアン島で、5000人の朝鮮人を皆殺しにしたと偽りの主張を二度もして、真っ黒なしみを残してしまった。私たちは、彼女の主張に反論した。そして、軽蔑され、さげすまれた。ヒレンブランド氏は、まだ生存している可能性がある人々たちに対して、戦争犯罪の疑いをかけたのだ。戦争犯罪に対する時効というものは存在していない。

 ヒレンブランド氏が1944年に起きたと主張する虐殺のすぐ後に、米軍はテニアン島に侵攻し占領。その島から2つの原爆投下作戦を遂行した。私たちの調査チームは、朝鮮人たちが元気に生存していた証拠である米国の月間人口調査報告など多くの文書を見つけた。それらの中には、朝鮮人たちが日本を敗戦に導くため、666ドル35セントの寄付をしたとする文書も含まれている。

 私たちは、ヒレンブランド氏が彼女の読者たちを欺いたことを証明した。最後に私は、ヒレンブランド氏、もしくは彼女の告発が正しいと証明できた最初の人物に対し、2万ドルを支払うと公表した。もし、その告発が真実であるなら、驚くほど簡単に証明できるはずだが、いまだ証明した者はいない。

 もう一つの情報戦の舞台は、東京にある靖国神社だ。私を含む米国の退役軍人の多くがその聖なる地を参拝し、自分たちの祖先とかつて戦った日本人に敬意を示している。慰安婦や南京に焦点を当て憎悪を扇動することは、人々が靖国神社への参拝に対し、感情的に反応するよう仕向けているのだ。しかしながら、靖国神社を批判する者や抗議する活動家たちは、北京でガラスの下に横たわる、史上最悪の大量虐殺を行った毛沢東の蝋人形を中国が崇拝している、という皮肉を決して口にはしない。

 靖国神社とアーリントン国立墓地を比較すると、アメリカ人の中にも反発する人が出てくる。彼らは、自分たちにとって都合のよい見識に合うように勝手に決めつける人か、靖国には戦犯たちが合祀されていると、反発するかのどちらかだ。しかし、アーリントンにも戦犯たちが埋葬されていると反論することはできる。私たちの内戦(南北戦争)で(合衆国に反旗を翻し、敗れた)南軍の軍人たちもアーリントンには眠る。彼らは、奴隷制度存続のために戦った。フィリピンでの暴動や、アメリカ大陸の原住民に対する扱いなど、ほとんどすべての戦争の戦犯たちがアーリントンには確かに埋葬されているのである。
 ベトナム戦争中に起きたソンミ村での虐殺事件で、軍事法廷で処分を受けたコスター准将も、その一例である。コスター准将は、第二次大戦後に戦犯として処刑され、靖国神社に合祀された山下奉文大将とも比較される。コスター准将は、(米陸軍士官学校の敷地内につくられた)ウエスト・ポイント墓地(第18区画、G列、墓標番号084B)に埋葬された。果たして、米国人はベトナムの大統領からの不満表明を真剣に受け止めるだろうか。あるいは、政府高官がアーリントンかウエスト・ポイントの墓地に敬意を表したとして、何か問題が起こるだろうか。

 米国で尊敬されている指導者のひとり、米軍人のカーチス・ルメイ大将は、こんな名言を残した。「もし、私たちが戦争に敗れれば、われわれはすべて戦犯として罰せられていただろう」