2017年08月21日 15:27 公開

インド北西部ラジャスタン州の裁判所が18日、家の中にトイレがないことを理由にした妻側の離婚請求を認める判決を下した。女性の弁護士はAFP通信に対して、屋外での用足し強制は拷問の一種だと裁判長が認定したと話した。

インド紙「タイムズ・オブ・インディア」の報道によると、原告は2011年に結婚した24歳女性。夫が家の中にトイレや風呂を作らず、近くの野原で排泄(はいせつ)や入浴をしなくてはならないことを理由に、2015年に離婚を申し立てた。

インドの国内法は、家庭内暴力や虐待行為などが立証された場合でしか、離婚を認めない。

裁判所は、家にトイレがない女性たちは、暗くなってから人目を忍んで野原に行くしか用を足すことができないと認定。報道によると裁判長は判決文で、「たばこや酒や携帯電話には金を使うが、自分の家族の尊厳を守るためにトイレを作ろうとしない」と批判し、「あちこちの村で女性たちは、生理現象をなんとかするのに日没まで待たなくてはならない。これは身体的な虐待であると同時に、女性の慎みに対する暴虐だ」と糾弾した。

地元報道によると、夫は村のほかの女性たちはほとんどが屋外で排泄するのだから、トイレを家の中に作れという妻の要求は異例だと主張していた。

インドの農村部では、屋外での排泄行為は一般的に行われている。放置される排泄物から病原体が広まる危険のほか、女性たちは暗くなってから野原に出かけるため、暴力沙汰に巻き込まれる危険もある。

政府は2019年までに全家庭に屋内トイレを提供すると目標を立てているが、抵抗する声もある。公衆トイレを設置しても、トイレを使う習慣がないなどの理由で、使わない人も多い。

国連児童基金(ユニセフ)は昨年、インドに住む約半数が、トイレを使っていないという推定を発表した。

(英語記事 Indian court grants woman divorce over lack of home toilet