2017年08月23日 16:24 公開

ドナルド・トランプ米大統領は22日、アリゾナ州フィーニックスで支援者集会を開き、選挙中の主要公約だったメキシコとの間の壁建設について、必要とあれば連邦政府を閉鎖してでも実現すると述べた。

約80分に及ぶ演説でトランプ氏は、民主党の「妨害」や主要メディアの報道姿勢などに対する従来の批判を繰り返した。またバージニア州シャーロッツビルで女性一人が死亡した衝突については、白人国家主義者など極右集団に「発言の場」を与えたのはマスコミだと非難した。

その一方で、衝突について「色々な側」に責任があり、「双方に非がある」と自ら発言し非難されたことについては、報道が間違っていたと非難しつつ、「色々な側」に責任があるという自分の発言には触れなかった。

演説の内容は多岐にわたり、トランプ氏はメキシコやカナダと結んでいる北米自由貿易協定(NAFTA)は「おそらく打ち切ることになるだろう」と述べた。

北朝鮮については、最高指導者の金正恩氏が「我々を尊敬し始めているという事実を尊重する」と述べ、「もしかしたら、多分そうはならないだろうが、もしかしたら、そこから何かポジティブなことにつながるかもしれない」と緊張関係の改善に期待を示した。

トランプ氏は、演説冒頭で米国民の団結を呼びかけ、最後にも団結を求めて演説を結んだ。

しかし、マスコミに対しては、シャーロッツビル衝突後の自分の「完璧な」言葉を正しく伝えなかったと攻撃。さらに、「メディアと偽メディアの本当に嘘つきな連中」が「我々の歴史と伝統を取り上げようとしている」と罵倒し、それはマスコミが「我々のこの国が嫌いだからだ」と強調した。

トランプ氏は、シャーロッツビル衝突後の自分の発言を繰り返した。

「土曜日に僕が言ったのはこうだ。『バージニア州シャーロッツビルで起きているひどい事態について注視している』。僕がこう言ったんだ。『言語道断な憎悪と偏見と暴力の行使を、最大級に非難する』と。直後に土曜日に、僕はこう言った」

しかしトランプ氏の当時の実際の発言は、「色々な側による、言語道断な憎悪と偏見と暴力の行使を、最大級に非難する」だった。白人国家主義者を名指しして非難せず、「色々な側」の責任だと述べたことが、何より批判された。

支援者集会でトランプ氏は次に移民問題と、民主党批判へと話題を変え、メキシコ国境に建設を約束した壁に反対する民主党は「アメリカ全体の安全を危険にさらしている」と述べた。

大統領は、不法移民の流入を阻止するには壁が「不可欠」だというのが国境付近で働く移民係官の意見だと述べ、「たとえ政府を閉鎖しなくてはならないとしても、壁は造る」と言明した。

トランプ氏はさらに集会で、アリゾナ州の元保安官ジョー・アルパイオ被告(85)に恩赦を与えるつもりだと示唆した。強硬な不法移民取り締まりで全国的に有名になったアルパイオ被告は、州法違反の裏付けがないまま移民を拘束してはならないという2011年12月の裁判所命令に違反したため、今年7月末に法廷侮辱罪で有罪判決を受けた。

トランプ氏は支援者たちに、アルパイオ被告は「大丈夫だ」と述べる一方で、「騒ぎにしたくない」ので今すぐには正式に恩赦を与えられないと説明した。

一方で、サラ・ハッカビー・サンダース大統領報道官は22日、アルパイオ被告恩赦について大統領は集会で「言及する予定はない」と説明していた。

(英語記事 Trump vows to 'close government' to build Mexico wall