2017年08月29日 9:52 公開

北朝鮮は29日早朝、弾道ミサイル1発を北東方向へ発射した。日本政府などによると、ミサイルは日本の北海道上空を通過した後、北太平洋上に落下した。領域内への落下物は確認されず、航空機や船舶への被害も確認されていないという。安倍晋三首相は、ドナルド・トランプ米大統領との電話協議で北朝鮮への「圧力強化」で合意したと明らかにした。

地元メディアによると、ミサイルは3つに分離して落下したもよう。

韓国軍合同参謀本部によると、ミサイルは2700キロの距離を飛行し、最大高度550キロに到達した。

国連安全保障理事会が、緊急会合を開く見通し。

安倍晋三首相は首相官邸で記者団に対して、「政府としてはミサイル発射直後からミサイルの動きを完全に把握しており、国民の生命を守るために万全の態勢をとっている」と強調した。さらに、トランプ大統領と電話で協議し、北朝鮮への圧力強化で合意したと明らかにした。

菅義偉官房長官は首相官邸で記者会見し、「我が国の安全保障にとって、これまでにない深刻かつ重大な脅威だ」と述べ、「北朝鮮に対し厳重に抗議を行い、最も強い表現で断固非難した」と話した。

日本政府は撃墜のための行動はとらなかったが、北海道などの住民に「頑丈な建物や地下に避難してください」と呼びかけた。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、ミサイル発射を受けて、「圧倒的な」軍事力を見せるよう指示。韓国大統領府は、韓国軍の戦闘機4機が演習場への爆弾投下訓練を行ったと明らかにした。

北朝鮮は26日に東岸から短距離ミサイル3発を発射するなど、ミサイル発射実験を繰り返しているものの、日本上空を通過させたのは2009年以来。当時の北朝鮮は、衛星発射だと主張していた。今回の飛行経路によって、北朝鮮をめぐる緊張はいっそう高まるものと予想される。

米国防総省は、今回のミサイル発射は米国への脅威ではないものの、情報収集に努めていると述べた。

北朝鮮は今月初め、米領グアムに向けてミサイルを発射すると予告。これに対してドナルド・トランプ米大統領は、もし米国を脅かすようなら「炎と激怒」で対応すると応じていた。

北朝鮮については数カ月前から、6回目の核実験を準備しているようだと情報が相次いでいる。

その一方で、レックス・ティラーソン米国務長官は22日、国連安保理が8月初めに追加制裁を科して以降はミサイル発射がないのは、北朝鮮が行動を自制しているあらわれだと述べていた。

米国と韓国は現在、合同軍事演習を実施中。北朝鮮はそれに反発してミサイルを発射することが多い。

(英語記事 North Korea missiles: Projectile flies over Japan