2017年09月06日 15:28 公開

大西洋上のハリケーンとしては過去10年で最大の「イルマ」が、カリブ海の島々に上陸しつつあり、進路周辺各地は5日、警戒を強めている。

ハリケーンの強さとして最大の「カテゴリー5」となった「イルマ」は、最大風速80メートルに達し、リーワード諸島に上陸しつつある。リーワード諸島には、アンティグア、バーブーダ、アングイラなどの島々が含まれ、高波や激しい強風、大雨が予想される。

米国立ハリケーンセンター(NHC)によると、「イルマ」は時速24キロで動いており、「壊滅的なものになり得る」という。

今後、プエルトリコやドミニカ共和国の方向へ進む見通しで、米フロリダ州では南端のキーウェスト諸島に避難命令を出した。

カリブ海の複数の島で空港が閉鎖され、現地当局は住民や旅行客に避難所へ退避するよう勧告している。住民は食料や水などを買いだめしており、商店が品薄になっている場所もあるという。

米領プエルトリコでは、ハリケーンに備えた作業中に75歳男性が死亡。リカルド・ロッセロ知事は、「イルマ」について「前例のない」事態だと警告している。

ドナルド・トランプ米大統領は、フロリダ州、米領プエルトリコ、米領バージン諸島に緊急事態を宣言し、連邦政府の災害支援を発動させた。

フロリダ州モンロー郡では、訪問者は6日朝まで、住民は同日夕方までに避難するよう指示。国際空港は全便欠航する。

同郡緊急対策センターの責任者、マーティン・センターフィット氏は、「避難は義務だと強調している。カテゴリー5のハリケーンが接近しているというのに、島に留まるのは無理だ」と警告している。

リーワード諸島やプエルトリコ、ドミニカ共和国のほか、セント・マーティン、セント・バルテレミー、英領バージン諸島、米領バージン諸島、グアダルーペなどにハリケーン警報が出ている。ハイチやバハマ諸島南東部などは、ハリケーン警戒中。

「イルマ」が接近中のアングイラ島にいる英スタフォードシャー出身のアリソン・ストランドさんは、海沿いの自宅は「真先に嵐に直撃されるはず」と言い、家族と数時間かけて家を補強して備えたと話す。

「うちは海抜5メートルの位置にあるのに対し、高さ8メートルの波が予測されているので、ひたすら幸運を祈っている。木製の屋根はもっていかれるだろうと覚悟している」

アンティグア島北部の海岸にあるブルー・ウォーターズ・リゾートの責任者、ギャリー・ランドルさんは、「昨日はそれほど緊張していなかったが、今日は緊張している」と言う。スタッフがリゾート施設の窓に板を張り、ヤシの実が飛ばされて何かに当たらないよう実を落とし、飛ばされて危険物になる恐れのあるものをすべてしまったり、動かないようにしたりと、ハリケーン上陸に備えたという。

ハリケーン「ハービー」の被害を受けたばかりの米本土が、「イルマ」にどう影響を受けるかはまだ不明という。

大西洋上では新たに熱帯性暴風雨「ホセ」が発生しており、今週後半にもハリケーンに発達する見通し。

(英語記事 Hurricane Irma: Residents prepare for 'potentially catastrophic' storm