2017年09月12日 11:44 公開

ハリケーン「イルマ」に直撃された米フロリダ州では11日の時点で、州内全世帯の3分の2に当たる約650万世帯が、停電しているという。米フロリダ州当局が明らかにした。電力復活のための作業は進んでいるが、多くの地区が孤立している。州内では少なくともに4人がハリケーンの影響で死亡したという。

一時、最大級の「カテゴリー5」にまで発達したハリケーン「イルマ」は、カリブ海各地で37人が死亡する甚大な被害をもたらした後、「カテゴリー4」の大型ハリケーンの状態で10日にフロリダ州に上陸。南端のフロリダキーズ列島や半島南部の西岸地区を直撃した。11日には熱帯性暴風雨に勢力を弱めて、北へ抜けた。

米国立ハリケーンセンター(NHC)によると、11日午後(日本時間12日未明)の時点で、嵐の中心はジョージア州南部に到達した。

ホワイトハウスのトム・ボサート国土安全保障顧問は、フロリダキーズの住民が自宅に戻れるようになるまでには、まだしばらくかかるだろうと述べた。

「キーズが一般市民の帰還に適した状態になるには、何週間もかかると思う」とボサート氏は話した。

キーズ列島を空中視察したリック・スコット州知事は、「州内全域で電線が切れている。通行不可な道路もあるので、修復作業を進める間、皆さんにはじっと我慢してもらいたい」と述べた。

キーズ列島を本土と結ぶ42の橋は、安全性を点検するため、通行不可となっており、住民は孤立している。約1万人の住民があえて避難せず、嵐をしのごうとしたとされる。

主要都市マイアミでは、最悪の被害は免れたものの、市内の相当部分が冠水。市当局によると、強い風で電線が切断し、72%の世帯が停電している。

マイアミから約200キロ北西で、メキシコ湾岸沿いにあるネイプルズの町では、郊外住宅地の大半が破壊され浸水している。

ドナルド・トランプ米大統領は、ハリケーンを「大きな化け物」と呼び、連邦政府の災害予算措置を承認した。

住民への影響は

マイアミのレストラン経営者デミ・ロマスさんはロイター通信の取材に、35階の自宅マンションから電話で答え、「建物が常に揺れている感じがする」と話した。

カリブ海各地で少なくとも37人が死亡したのに加え、フロリダ州では警官2人を含む計4人が「イルマ」の影響とされる自動車事故で死亡した。

「イルマ」接近に備えて、フロリダ州は住民630万人に避難を呼びかけた。

11日には2つの国際空港が閉鎖され、マイアミなどでは夜間外出禁止令が出された。マイアミでは13人が、混乱に乗じた店舗窃盗の疑いで逮捕された。

「イルマ」の南方で発達していたハリケーン「ホセ」は、西大西洋上で勢力を弱めつつある。イスパニオーラ島、バハマ諸島、タークス・カイコス諸島が今週中にも高潮の影響を受けると予想されている。

(英語記事 Hurricane Irma: Two-thirds of Florida without power