2017年09月13日 13:45 公開

超大型ハリケーン「イルマ」がカリブ海諸国に深刻な被害をもたらしたことを受け、仏英など欧州各国は復旧活動の支援を強化している。

被災した仏領の島々を訪問しているフランスのエマニュエル・マクロン大統領は、大規模な「空輸作戦」で支援物資を運んでいると述べた。

英国のボリス・ジョンソン外相も被災地を訪問する予定。オランダのウィレム・アレクサンダー国王は同国領の島々を訪れている。

イルマ襲来による死者は、カリブ海諸国で23人に上った。このうち仏領サン・バルテルミ島とセント・マーティン島の仏領部分サン・マルタンでは10人の死者が出た。仏領以外のセント・マーティン島はオランダ領。

12日に現地に到着したマクロン大統領は、政府が「第2次世界大戦以降、最大規模の空輸作戦」で対応したと語った。

マクロン大統領は記者団に対し、先週カリブ海を襲ったイルマの被害はほぼ全例がない規模で、数日後に襲来した別のハリケーン「ホセ」が救助・復旧活動を困難にしたと指摘。さらに、島々が「できるだけ早く」復興できるよう、「すべての規則や手続きを見直す」と約束した。

マクロン大統領はその後、サン・マルタンの被災状況を視察した。

一部の人々は、マクロン政権が被災者支援や被災地での略奪行為の防止に十分取り組んでいないと批判している。

少なくとも9人の死者を出した出た英領諸島でも、英政府に対して同様の苦情が出ている。

ジョンソン英外相は、被害が広範にわたった英領バージン諸島とアンギラ島を訪問する予定。バージン諸島のトルトラ島で取材するBBCのローラ・ビッカー、ポール・ブレイク両記者は、多くの建物が倒壊し、住民たちはがれきの中で食事を用意したり、家財の掃除をしたりしていると語った。

現地では約1000人の英軍兵士たちが支援物資の配布に当たっており、当局者は今後数日中に兵士や支援物資がさらに到着する予定だと述べた。

バージン諸島のトルトラ島の状況>(中央のカーソルを動かしてハリケーン襲来前と比較)

オランダのウィレム・アレクサンダー国王は死者4人を出した同国領の島々を訪問している。同国王は11日はセント・マーティン島のオランダ領部分シント・マールテンで宿泊。その後もほかの島々への訪問を続ける。

ウィレム・アレクサンダー国王は12日、オランダのラジオ局に対し「本物の戦争や自然災害を見てきたが、このようなのは初めて見た」と語った。「どこを向いても破壊が広がっている。崩壊状態だ」。

タークス・カイコス諸島の状況>(中央のカーソルを動かしてハリケーン襲来前と比較)

イルマはカリブ海諸島のほか、キューバやバーブーダ島、米領のプエルトリコやバージン諸島にも被害をもたらしている。

米国本土では先週末以来、勢力の強さが5段階中4番目の「カテゴリー4」の状態で襲来したイルマに関連して12人の死亡が報告されている。海抜の低いフロリダ州キーズ諸島では特に被害が大きかった。

ドナルド・トランプ米大統領は、14日にフロリダ州を訪問する予定。同州では依然として6割の住宅が停電している。

イルマがさらに北上しジョージア州に向かうなか、国立ハリケーンセンターは11日、イルマが勢力を弱め熱帯低気圧に変わったと発表した

(英語記事 Hurricane Irma: France, UK and Netherlands step up response