2017年09月18日 11:49 公開

ドナルド・トランプ米大統領が気候変動対策の国際的取り決め「パリ協定」離脱を決めた問題で、レックス・ティラーソン米国務長官が17日、条件次第では協定に残留する可能性もあり得ると述べた。この数時間前にはホワイトハウスが、協定離脱の方針に「変更はない」と強調していた。

17日朝放送の米CBS番組「フェイス・ザ・ネイション」に出演したティラーソン国務長官は、「公平だと我々が思える条件を設定できれば」、米国は協定に残留すると述べた。

ティラーソン長官は、「ちゃんとした条件が整っていれば、諸外国と関わり続けるための条件を模索する用意があると大統領は話している。これは大変な課題だと誰もが同意しているので」と話した。

トランプ政権が協定残留を検討していると16日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルが報道したのを受けて、ホワイトハウスはすでに、離脱方針に変更はないと表明していた。

欧州連合(EU)のミゲル・アリアス・カネーテ欧州委員(気候問題・エネルギー担当)は、環境担当大臣会合に出席後、トランプ政権関係者がパリ協定の再交渉はしないが、「現行協定のもとで関与し続けられる条件を検討する」意向を示したと話していた。

「これまでのトランプ大統領の発言とはかなり異なる発言だった」とカネーテ委員は述べていた。

トランプ大統領は今年6月、「米国を守る厳正な責任」の一環として、パリ協定から離脱すると発表。協定が中国やインドに有利に働き、米国経済に打撃を与えていると非難していた。

トランプ氏は当時、パリ協定の内容を修正して再加盟するため交渉するか、「米国に公平な真新しい取り決め」を追求すると話していた。

一方で、ホワイトハウスのサラ・ハッカビー・サンダース報道官は16日、「パリ協定について米国の姿勢に変化はない。大統領がしきりに明確にした通り、米国は自分たちにもっと有利な条件で再加入できない限り、離脱する方針だ」と、残留を否定した。

H・R・マクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は17日にABC番組「ジス・ウィーク」に出演した際、「(大統領は)米国にとってより良い取引ができるならば後日、再加入する可能性を残したまでだ」と述べ、国務長官よりは大統領報道官に近い見解を述べた。

しかし、協定内容が米国にとって以前より有利になったとしても、協定そのものに大反対しているトランプ支持者たちは納得しないとみられる。

2015年のパリ協定で米国など188カ国は、世界の気温上昇を産業革命前から2度より「かなり低く」抑えることを目標とし、さらに上昇幅を1.5度まで抑えるべく努力すると合意した。

トランプ政権の離脱決定については、米国が世界的な問題に対する指導的立場を放棄したに等しいと批判する声もある。

(英語記事 Paris climate deal: Trump open to staying in, Tillerson says