小池知事自身もまた、自らの新党を「改革、保守、これらを満たす方々」による「新しい勢力」と位置付けている。その上で「議員定数や報酬の縮減」、「徹底した行政改革と情報公開」、「女性活躍の推進」、「原発ゼロ」、「ポスト・アベノミクスにかわる成長戦略」、「憲法改正」という政策志向を打ち出している。共産党の志位和夫委員長は、小池新党を「自民党の補完勢力」と評しているけれども、それが少なくとも「非自民系保守勢力」糾合の枠組みとして認識されるのは無理からぬことであろう。
会見に臨む東京都の小池百合子知事=9月25日、東京都新宿区の都庁(福島範和撮影)
会見に臨む東京都の小池百合子知事=9月25日、東京都新宿区の都庁(福島範和撮影)
 もっとも、「希望の党」という小池新党の党名それ自体は、この小池新党が数年後に存続しているとは想定されていないことを暗示している。小池新党も結局、時限政党なのであろう。そうであるならば、小池新党には今選挙から2020年前後の次回選挙までの数年間に、何を断行するかが問われることになる。

 振り返れば、1990年代前期、小池知事の政治キャリアの原点であった日本新党は、政治改革関連四法案の成立を置き土産にして、僅か2年半で政党としての役割を終えた。小池新党もまた、その政党としての「求心力」を担保するのが小池知事の存在でしかない以上、向こう数年の政治プロセスの中で真っ先に何に手を付けるかを明示しなければなるまい。日本新党にとっての政治改革関連四法に相当するものが、小池新党にとっては何かが問われなければならないのである。

 今後数年、朝鮮半島情勢の「嵐」が本格的に訪れる局面を見越すならば、今選挙後に安倍内閣が継続するとしても、それは、自民・公明両党以外の諸党の協調を得た実質上の「挙国一致内閣」にならざるを得ないのであろう。そうであるとすれば、日本新党にとっての政治改革関連四法に相当するものが、小池新党にとっては何かという問いに対する答えは、安全保障政策の「制約」を外す憲法改正を断行することでしかない。国家統治の基本は、「時代の要請」に応じた政策を断行することにある。当節、そのことは忘れられてはなるまい。