2017年10月04日 18:46 公開

フランスの国民議会(下院)は3日、2年近く続く非常事態宣言の解除を目的とする新たな反テロ法案を可決した。

新たな法律には、非常事態宣言下で許可されていたいくつかの措置が盛り込まれる。裁判所の許可を得ずに、家宅捜索がより容易に行え、個人の移動を居住地域内に制限することができる。

フランス国民の大半は今回の動きに賛成しているものの、人権擁護団体から批判の声も出ている。

非常事態宣言は当初、2015年11月13日に過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)の戦闘員によるパリで銃撃と爆破攻撃で130人が殺害された事件を受けて、発令された。

パリで取材するBBCのヒュー・スコフィールド記者によると、非常事態宣言は6度延長されたが、無期限に続けるのは非民主的だとの意見で世論は一致していた。

法案は賛成415票、反対127票で可決された。棄権は19人。現在の非常事態宣言の期限が切れる11月1日の前に施行される見通し。

ジェラール・コロン内相は3日、議会に対し警戒レベルは依然として「非常に差し迫っている」とし、「我々は依然として戦争状態にある」と語った。

新しい法律の下、個人の移動を在住地域に限定し、一日に一度警察に出頭することを義務付けるのを、判事ではなく政府が判断できるようになる。

当局は鉄道の駅や空港など危険と判断される場所に警戒区域を設定することができ、区域内では人や車両を調べることができる。

モスクなどの礼拝の場所で宗教的指導者が極端なイデオロギーを説いていることが分かれば、当局は閉鎖を命じることが可能になる。

保守系のル・フィガロ紙の世論調査によると、フランス人の57%が措置を法制化することに賛成している。

しかし、人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」フランス支部のベネディクト・ジャヌロ代表は、フランスで対テロ措置への司法チェックが徐々に「弱め」られており、「非常事態での権限が正常化され、新たな一線を越えた」と語った。

(英語記事 France approves tough new anti-terror laws