【ラスベガス乱射】 恋人は「何も知らなかった、予兆もなかった」

『BBC』

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2017年10月05日 10:57 公開

現代米国史上最悪の被害を出したラスベガス乱射事件の容疑者の交際相手は4日、「優しく、思いやり深く、物静かな」パートナーが何を計画していたか何も知らなかったと明らかにした。弁護人が記者会見で声明を読み上げた。

1日夜の事件当時、フィリピン滞在中だったダンリーさんは、3日に米国に戻り、連邦捜査局(FBI)の事情聴取を受けた。

ダンリーさんは声明で、スティーブン・パドック容疑者は事件の予兆となるようなことは「私に何も言わず、そのような行動も取らなかった」と表明した。

「私は彼を愛していたし、穏やかな将来を一緒に過ごしたいと願っていた」とダンリーさんは言い、「言葉にならない恐ろしい暴力行為」に衝撃を受けたと強調した。

事件発生直後、ラスベガス市警はダンリーさんを「参考人」として行方を探した。

フィリピン生まれでオーストラリア市民のダンリーさんは、元カジノ従業員。ラスベガスから北東に130キロ離れたメスキートでパドック容疑者と暮らしていた。事件の約2週間前に容疑者がいきなり、フィリピンの家族に会いに行くようにと「格安航空券」をプレゼントしてくれたという。

ダンリーさんがフィリピンに滞在中、容疑者は家の購入資金だとして、10万ドル(約1100万円)を送金してきたという。

「ありがたかったけれども、正直言って、手切れ金のつもりなのかと心配だった。まさか誰かに危害を加えようと計画していたなんて、まったく何一つ思い当らなかった」とダンリーさんは文書で説明した。

ダンリーさんの姉妹たちはこれに先立ち、豪「7ニュース」に対して、「自分の計画の邪魔にならないよう(ダンリーさんは)追い払われた」のだろうと話した。

パドック容疑者は9月28日、マンダレイ・ベイ・ホテル32階のスイートルームにチェックインした。この際に、ダンリーさんの身分証を使ったという情報もある。

10月1日午後10時8分ごろ、ホテルの向かいにある屋外コンサート会場で開かれていたカントリー音楽祭の観客約2万2000人に向かって、乱射を始めた。

それから9~11分の間に、容疑者は58人を殺害し、500人以上にけがをさせた後、自殺したとみられている。

ラスベガス市警のジョーセフ・ロンバルド保安官は4日の記者会見で、パドック容疑者の足取りについてさらに分かった内容を説明した。

  • ホテルに停めてあった容疑者の車から、銃弾1600発以上と、新たに爆発物も発見
  • 発砲を始める数時間前まで、容疑者はギャンブルをしていた
  • 事件の前週には、ラスベガス市内の別の野外音楽祭を見下ろす高層賃貸マンションの一室を借りていた。9月22~24日の音楽祭には、ミューズ、ロード、ブリンク182などが出演。観衆は約15万人だった

ドナルド・トランプ米大統領は4日、メラニア夫人と共にラスベガスを訪れ、被害者や救急対応の担当者たちを慰問した。

事件の被害者が多数救急搬送されたユニバーシティ・メディカル・センター(UMC)で大統領は記者団に、「この人たちの働きぶりを見ると、アメリカ人でいることがとても誇らしく思える」と話した。

「人間性の最悪の部分が打って出てくると、そして今回はまさにそうだったが、人間性の最高の部分が反応する」と大統領は述べ、負傷した警官たちを称えた。

「恐怖のどん底にあっても常に、我々の命のために自分たちの命を危険にさらしてくれる人たちに希望を抱く」

「日曜夜に世界中が目撃した勇気は、とても言葉にならない。米国人は死と憎しみに愛と勇気で対抗した」

(英語記事 Las Vegas shooting: Paddock's girlfriend denies knowledge of attack