さすがと思わせるのが、「若武者」小泉進次郎自民党筆頭副幹事長だ。練馬区・豊島園駅前の街頭演説で、衆院選を「責任対無責任の戦い」と訴え、小池知事を批判した。「小池さんは選挙に出ても出なくても、無責任になるジレンマに陥った」と指摘したのだ。

 希望の党は3日になって、第1次公認候補として、小選挙区191人、比例代表単独1人の計192人を発表したが、小池知事本人は出馬をまたも否定した。それ以前に、参謀なのかファンなのかよくわからない若狭勝氏がこう言ったことは、いまや致命傷になっている。

「(小池さんは)今回確実に政権交代できる見通しがあるなら、国政に出ることもありえる」「調整中の(候補者擁立などの)話を踏まえ、『次の次で確実に交代できる議席数に達する』という思いでいるとすれば、今回の衆院選に小池代表が出なくてもかまわない」

 党首が出馬しない選挙というものがあり得るのだろうか。残念至極だが、ここで出なかったらその後の彼女に都知事としての求心力が残されているかどうか、はなはだ疑問だ。小泉進次郎氏も菅義偉(よしひで)官房長官も、出馬を「アドバイス」しているではないか。特に、菅長官は3日の記者会見で、こう「逆エール」を送っている。

「国のことを思うのであれば堂々と出馬宣言し、真正面から政策論争することが、政治の透明性からもわかりやすい」
自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長=1日、東京都(小川真由美撮影)
自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長=1日、東京都(小川真由美撮影)
 残念だが、彼女は年をとることがいかに残酷か知らないのではないか。あれほど知にたけたヒラリー・クリントン元国務長官すら、やっと米大統領候補の指名を受けたときは、68歳になっていた。もちろん、破ったのは70歳と2歳年上のトランプ氏だったが、女性にとって年を取ることは残酷だ。

 なぜ、同じように知にたけた小池知事が立候補しないのだろうか。フランスを救った「オルレアンの乙女」ジャンヌ・ダルクは17歳の乙女だった。当時の平均寿命からすれば、立派な成人女性だが、常に先頭に立って戦い、後出しジャンケンなどしなかった。小池氏は東京五輪のときは68歳になる。今回が最後のチャンスではないのか。

 国会議員でなければ首相になれないのだから、チャンスはこれ1回きりだ。