著者 永井文治朗

 10月1日付の産経朝刊が希望の党の公認名簿原案をスクープしたのには久々に驚いた。おそらくは希望の党内部からのリークによるものと考えられる。当然、その時点で民進党議員の名前はなかったが、47人という中途半端な数字と希望の党が第1次公認として掲げていた50人超という数字には到達していないため、まさに作成途中にある公認予定者リストであろう。

 ちなみに9月28日、静岡県富士市で行われた細野豪志氏の結党集会には民進党公認で出馬予定だったが離党した関係者2人に加え、参議院議員で民進党を離党し無所属になった議員も参加し、希望の党支持を訴えていた。公認名簿に名前はなかったが、無所属から参議院の希望の党へのくら替えになると考えられる。

 元みんなの党代表の渡辺喜美氏は出馬断念をさせられた。これも参議院での議席確保のためと考えられる。現時点での参加留保も解党したみんなの党の元議員たちを刺激しないためだろう。

がんばろうコールの後、両手を突き上げる希望の党代表の小池百合子都知事(中央)。左は樽床伸二氏、右は細野豪志氏=10月9日、東京都港区
がんばろうコールの後、両手を突き上げる希望の党代表の小池百合子都知事(中央)。左は樽床伸二氏、右は細野豪志氏=10月9日、東京都港区
 そもそも細野氏は地元での人気が高い。仮に無所属で出馬しても苦戦はしないだろう。民進党で刺客候補の擁立を検討したが、すぐに頓挫したのも個人人気が高いためだ。結党集会では選挙期間中に地元に戻ることができても1日程度になると本人が認めている。激戦区となる地域での応援がメーンになるのだろう。毎度のことなので有権者は慣れっこだ。都知事公務で応援活動に制限のある小池百合子氏にかわって、選挙報道で毎日顔を見ることになる。

 細野氏とは選挙区が隣という渡辺周氏も希望の党公認が確定している。10月1日の時点で選挙事務所に確認したところ、「希望の党での公認を予定しています」とよどみなくキッパリ即答された。少なくともリベラルではないので十分ありうるが、本人はインタビューで当惑した風を装っている。彼も相当のタヌキだ。

 それにしてもいつから希望の党は準備されていたのか?

 先の結党集会においては、マスコミへの公式発表前に小池氏らしきハイヒールの女性が年配議員らしき男性たちから罵倒されるのを完全無視して会見場に現れるというPR動画が披露された。さらに「希望の党」党名入りの細野氏の名刺が参加者各位に束で配布され、私も受け取った。要するに安倍総理が事実上衆議院解散を切り出した9月17日にはすでに準備万端だったのだろう。急きょ、印刷業者に発注したにしては出来すぎており、数もそろっていた。