2017年10月12日 14:56 公開

米ハリウッドの大物映画プロデューサー、ハービー・ワインスティーン氏(65)に性的嫌がらせを受けたとして多数の女性が訴え出ている問題をめぐり、米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは11日、緊急会議を14日に開くと発表した。

映画芸術科学アカデミーは、ワインスティーン氏による女性への性的嫌がらせ疑惑について、「激しい嫌悪感を覚える」と述べた。

映画芸術科学アカデミーは、14日の緊急会議で、「ワインスティーン氏に対する申し立てと、アカデミーとしてなんらかの行動が必要かどうか協議する」と述べた。同アカデミーはこれまでに、映画会社のミラマックスやワインスティーン・カンパニーでワインスティーン氏が関わった映画に合計81のアカデミー賞を授与している。

英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)はすでに、ワインスティーン氏の会員資格を停止している。

ワインスティーン氏は疑惑について、強要があったという報道内容を強く否定している。

一方、ニューヨーク市警はBBCの取材に対し、2004年にさかのぼるワインスティーン氏の疑惑について捜査していると認めたが、詳細は明らかにしなかった。

グウィネス・パルトロー氏やアンジェリーナ・ジョリー氏など著名な女優たちが相次いでワインスティーンの性的嫌がらせや暴行にあったと名乗り出て、同氏を非難している。

直近では、英女優兼モデルのカーラ・デルヴィーン氏がワインスティーン氏による不適切な行為があったと訴えた。デルヴィーン氏の発表文によると、ワインスティーン氏はデルヴィーン氏がホテルの部屋を出ようとした際にキスを迫ったという。デルヴィーン氏は「自分がとても非力に感じ、怖かった」と述べた。

ワインスティーン氏は10日、同氏が強姦を繰り返したと報じた米ニューヨーカー誌の記事を否定。同じ日には、ワインスティーン氏の妻でデザイナーのジョージーナ・チャップマン氏が離婚を発表した。

11日にはニューヨーク市マンハッタン地区の検事長事務所が、2015年にイタリア人モデルのアンブラ・バッティラーナ・グティエレズ氏(22)がワインスティーン氏の問題行為を訴え出た際に、なぜ捜査を進めなかったのか弁明した。検察は、密かに録音されていたワインスティーン氏とグティエレズ氏の会話では、「犯罪があったと証拠付けるには不十分」だと判断したという。

グティエレズ氏は、ワインスティーン氏に不適切な触られ方をしたと警察に訴え出た後、録音マイクを隠して身に着けワインスティーン氏と再度会うことに同意した。

検事長事務所によると、警察が連絡なく2人の面会を設定したという。

検事長事務所は、「面会の前に、性的不品行の犯罪があったと証明するために何が録音されているべきか捜査官たちに助言する機会が得られなかった」と述べた。

検察は、「非常に恐ろしい」録音は「ニューヨーク市の条例の下で犯罪を証明するには不十分」で、「起訴せずに犯罪捜査を終了させる以外に選択肢はなかった」と説明した。

録音では、ワインスティーン氏がいやがるグティエレズ氏に執拗(しつよう)に、ホテルの部屋に入るよう求める様子が分かる。グティエレズ氏がワインスティーン氏に「きのうなんで私の胸を触ったんですか」と聞くと、ワインスティーン氏は謝罪し「二度としない」と言っている。

ワインスティーン氏の広報担当者サリー・ホフマイスター氏は以下のように述べた。

「合意のない性行為があったという主張について、ワインスティーン氏は全面的に否定している。ワインスティーン氏はさらに、自分の申し出を断った女性に報復的行為をとったことなどないと確認した」

「ワインスティーン氏はもちろん、匿名の告発に応えることはできないが、実名で自分を糾弾した女性たちについては、ワインスティーン氏はどの関係も合意の上だったと考えている。ワインスティーン氏はセラピーを受け始めた。自分の周囲の意見を聞き、より良い道を追求している」

ホフマイスター氏は11日、ワインスティーン氏が欧州でリハビリ施設に入所する計画だとの報道についてコメントを控えるとした。

(編集部注――日本では多くの場合「ワインスタイン」と表記されてきたハービー・ワインスティーン氏の名前は、本人や複数のハリウッド関係者の発音に沿って表記しています)

(英語記事 Harvey Weinstein: Oscars academy to hold emergency talks