日本共産党の志位和夫・委員長は選挙後の首班指名で「(立憲民主党の)枝野幸男・首相」に投票する可能性を示唆したことで驚かれた。
衆院選公示を前に党首討論会で、最も訴えたいことをパネルに掲げる日本共産党の志位和夫委員長 =2017年10月、東京・内幸町の日本記者クラブ(宮崎瑞穂撮影)
党首討論会で、訴えたいことをパネルに掲げる日本共産党の志位和夫委員長=2017年10月、東京・内幸町(宮崎瑞穂撮影)
 小池百合子・東京都知事の「排除の論理」で希望の党からの出馬を拒否された民進党の候補を救済するために急遽、旗揚げした立憲民主党が希望以上の勢いで“台風の目”になりつつある。それを支えているのが共産党との連携だ。共産党は各小選挙区に1万5000から5万近い票を持つ。自民党幹部が語る。

「組織力ゼロの希望の党は恐くないが、立憲民主党には、共産党の組織力と行動力、そして民進党が持っていた労組の動員力の3つの力が備わっているから侮れない」

 志位氏は2年前、「国民連合政府」構想を掲げて当時の民主党に共闘をもちかけたことがある。

 本誌・週刊ポストはその当時、共産党支持者の間から、党名を変更して「国民政党」への脱皮を求める声があがっていることを報じた(2016年1月8日号)。しかし、共産党の運動員には党名への誇りが強く、志位氏ら指導部は踏み切れなかった。

 立憲民主党の結党は共産党にとって党名変更の最後のチャンスかもしれない。西欧の共産党は党名を変えて現実路線に転換している。ドイツでは東西統一後、共産党メンバーが左派政党に合流、「左翼党」という名で野党第一党となり、イタリア共産党は1990年代に「左翼民主党」と名を変えて左翼連合「オリーブの木」の一角として政権に加わった。

「選挙後に枝野氏の首班指名をきっかけにドイツのように左派政党と合流し、日本労働党など新しい党を結成すれば、事実上、共産党の指導部がコントロールする国民政党になることができる」(共産党関係者)

 こちらも数を集めるための政治に変わりはない。しかも共産党の希望への刺客作戦で、「野党連合」は壊れ、自民党を利することになっている。