2017年10月20日 12:54 公開

映画界の大物ハービー・ワインスティーン氏が2013年に性的暴力をした疑いで、米ロサンゼルス市警が捜査に着手したことが18日、明らかになった。

ロサンゼルス市警は、被害者とされる人物に聞き取り調査を行ったとだけ明らかにしている。

ワインスティーン氏をめぐっては、すでに数十人の女性から、性的不品行や性的暴力があったとの主張がされている。「合意のない性行為」について同氏は「明白に」否定しているという。

これとは別に、映画監督のクエンティン・タランティーノ氏は米紙ニューヨーク・タイムズとのインタビューで、ワインスティーン氏がしたとされている不品行についてかなり前から知っていたと発言した。

タランティーノ氏は「自分が行動を起こした以上のことを知っていた」と語った。

「単なる普通の噂、普通のゴシップ以上のことがあった。また聞きじゃない。彼があんなことを数回したのを私は知っていた」

「聞いた話について私は責任を取ればよかった。その時にやるべきことをやっていれば、彼と一緒に働かないことを選択せざるを得なかっただろう」

タランティーノ氏は、「ジャンゴ 繋がれざる者」や「イングロリアス・バスターズ」など多くの映画でワインスティーン氏と密接な協力関係にあった。

現在ロス市警が行っている捜査は、ワインスティーン氏に関するカリフォルニア州での初めての犯罪捜査となる。

ロス市警のサル・ラミレス報道官はBBCに対し、「ロサンゼルス市警の強盗殺人課は、2013年に発生したハービー・ワインスティーン氏が関与したとされる、性的暴力の被害者の可能性がある人物に、聞き取り調査を行った」と語った。

「本件は現在捜査中のため、現時点でこれ以上の情報はない」

カリフォルニアのレイプ犯罪の時効である10年が経過する前であるため、ワインスティーン氏を訴追するのに十分な証拠があると検察官が判断すれば、裁判となる可能性もある。

米メディア各社の報道によると、被害者とされる人物は、38歳のイタリア人モデル兼女優。

捜査官による聞き取り調査は今週行われたもよう。

ワインスティーン氏をめぐっては、ニューヨークと英国ロンドンで別の捜査がすでに進行中だ。

「重要な転換点」

19日には、映画俳優のトム・ハンクス氏が、ワインスティーン氏は後戻りできないと語った。

ハンクス氏はBBCとのインタビューで「今我々は重要な転換点にいる。これは大きな変化だ」と述べた。「彼(ワインスティーン氏)の苗字は名詞と動詞になるだろう。(この問題の)前と後の違いを言い表すための呼称になるだろう」。

ハンクス氏は、オスカー賞を主催する組織、映画芸術科学アカデミーで理事会に名を連ねているが、同アカデミーが先ごろワインスティーン氏を除名処分としたことについては、コメントできないと語った。

ワインスティーン氏は17日にザ・ワインスティーン・カンパニーの取締役も辞任している。

同氏は、自身の行動が「多くの痛みを引き起こした」と認めている。ただし多くの疑惑は「明らかに虚偽のものだ」と表現した。

ワインスティーン氏の代理人は、「合意のない性行為に関するいかなる申し立ても、(ワインスティーン氏は)明白に否定している」と言い、同氏を拒否した女性に対して「いかなる報復行為もなかった」と語った。

(編集部注――日本では「ワインスタイン」と表記されることの多いハービー・ワインスティーン氏の名前は、本人や複数のハリウッド関係者の発音に沿って表記しています)

(英語記事 Harvey Weinstein: Film mogul in new LA sex assault probe