2017年12月12日 12:52 公開

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は11日、シリアを電撃訪問し、ロシア軍の一部撤退を指示した。これを受けて、セルゲイ・ショイグ国防相は軍の撤退を開始したと述べた。

駐留ロシア軍の撤退にかかる時間について記者団から質問を受けたショイグ国防相は、シリアの「状況による」と語った。

2011年から続くシリアの内戦では、バッシャール・アサド大統領率いる政権側の劣勢を転換させる上で、ロシアの介入が大きな役割を果たした。

プーチン大統領は昨年も同様にロシア軍のシリア撤退を発表しているが、軍は同国での軍事行動を終わらせていない。

シリア北西部ラタキア近くにあるヘメイミーム空軍基地に到着したプーチン大統領は、アサド大統領の出迎えを受けた。

ロシアのRIAノーボスチ通信は、プーチン氏が「国防相と参謀総長に対し、ロシア部隊の恒久基地への撤退を開始するよう指示する」と述べたと伝えた。プーチン氏はさらに、「私は決定を下した。シリアにいるロシア構成部隊のかなりの部分は母国ロシアに戻る」と語ったという。

プーチン大統領は、もし「テロリストが再び動き始めれば」、ロシアが「彼らに経験したことのないような攻撃を下す」と述べた。「ここシリアだけでなくロシアの、テロとの戦いによる死亡者や犠牲を我々は絶対忘れない」。

プーチン氏はアサド氏に対し、シリア和平実現のため、アサド政権にとって主要同盟国のイランと反体制派を支援するトルコの両方と、ロシアは協力したいと考えていると述べた。

プーチン大統領は先週、シリア東部のユーフラテス川が流れる谷で、いわゆる「イスラム国」(IS)のイスラム聖戦主義者たちを「完全に打ち負かした」と発表している。

ロシアがシリアで空爆を開始したのは2015年9月で、敗北を重ねていたアサド政権の「安定化」を目的としていた。

ロシア政府関係者は、「テロリスト」のみが標的だと強調したが、活動家らは空爆を主に受けていたのは、反体制派の戦闘員や市民だと反論した。

ロシアの空爆作戦によって、政権側勢力は、北部アレッポをはじめ膠着(こうちゃく)状態にあったいくつかの主要な戦場で勝利することができた。

2016年12月に政権側が掌握したアレッポでは、シリアとロシアの空軍が反体制派が支配する東部地域に連日空爆を実施した。人権問題を担当する国連調査官たちによると、空爆で多くの市民が死亡し、病院や学校、市場が破壊された。

ロシア政府は、空爆は一般市民の犠牲者を出ていないと繰り返し主張している。

しかし、英国に拠点を置くシリア人権監視団は11日、ロシアの空爆によって子供1537人を含む6328人が殺害されたと述べた。

シリア人権監視団によると、2011年にアサド政権への抗議活動が始まって以来、合計34万6612人が命を落としたという。

(英語記事 Putin announces Russian troop withdrawal from Syria during visit