このほか、パナソニックはローソンと提携して「レジロボ」を開発し、実証実験を行っている。実験店舗では、商品一つ一つに電子タグがとりつけられている。客が商品を専用のカゴに入れてレジに置くと、「レジロボ」がカゴの中の商品を自動で清算し、袋詰めする。また、ローソンは今年春、深夜から早朝の時間帯のレジ業務をなくす実験店舗を設置する計画だ。来店者はスマートフォンのアプリを使い、自分で商品のバーコードを読み取って決済する。
2017年12月、ローソンの実験施設「ローソンイノベーションラボ」を報道陣に公開する竹増貞信社長
2017年12月、ローソンの実験施設「ローソンイノベーションラボ」を報道陣に公開する竹増貞信社長
 これらは、棚卸し作業などがあるために、まだ完全無人化は実現していない。しかし、人手不足解消の手段として今後、有望であることに変わりない。近い将来、正月3が日にコンビニが無人になる日がくるかもしれない。

 外食店でも、ロイヤルHDは支払いをクレジットカードと電子マネーに限る実験店舗を設けた。レジ締めの作業短縮など人の負担を軽減するためである。

 百貨店や家電量販店においても、カギを握るのは、EC(Eコマース、電子商取引)サイト経由の注文を増やすなど、やはりIT化だろう。アマゾンや楽天、ゾゾタウンといったネット通販が急速に台頭する中、厳しい戦いを強いられている。Eコマースを拡大しているが、まだネット通販大手に対しては劣勢だ。店舗を持つ強みを生かしたマーケティングにより、ネット通販大手に負けない価値を提供すると同時に、店舗や倉庫、物流のIT化やロボティクス(ロボット工学)活用によって、さらなる効率化を図ることが求められる。

 近年、インターネットやスマホの普及にともなって、消費行動の構造変化や流通ルートの変化が起きている。総務省の調査によると、2人以上の世帯においてネットショッピングを利用する世帯の割合は、02年にわずか5・3%だったが、その後、年々増え続けて16年には27・8%に達した。つまり、消費行動はリアル店舗での購買からネットショッピングに確実に移っている。したがって、「元日開業」の必要性は明らかに落ちているのだ。

 百貨店や家電量販店などに求められるのは、消費者に、より便利により楽しい買い物体験を提供することだ。例えば、それがECサイトで実現するならば、必ずしも正月3が日に営業せずとも、消費者を満足させることが可能なのである。

 人手不足や「働き方改革」の流れを、ネガティブにとらえるのではなく、より効率的で便利なサービスを生み出す力へと転換することが求められている。元日休業の是非を問うことは、企業や消費者が、どこまで賢くなれるかを問うことでもある。