残業する割には生産性が低い日本人ですが、実はサービス業全体が従業員の長時間営業の割に儲かっていません。

 日本のスーパーマーケットは、年中無休。コンビニエンスストアは、年中無休どころか24時間ずっと営業しています。こんなに営業しているのだから、さぞかし儲かるだろうと思いきや、それほど儲かっていない。なぜなら、東京などの都心部でもない限り、深夜に買い物に来る客というのはそう多くはないからです。そのため収益が上がらず、深夜営業には人件費がかけられない。そこで、深夜に店に出ているのは、ほとんどが店主なのだそうです。そうなると、コンビニの店主は、友人と夜に酒を飲むということもできないし、家族団欒も中途半端になってしまう。

 あるコンビニ経営者に聞いたら、それだけ働いてもコンビニの店主の平均的な給料は500万円前後。600万円あればいい方なのだそうです。

 ちなみに、ヨーロッバでは24時間365日営業という店は、ほとんどありません。最近は、一部あるようですが、基本的には、夜は休む、日曜日は休むというのが社会のコンセンサスになっています。ですから、客も開いている時間内に効率的に買い物を済まします。

福袋などを求める客でにぎわう日本橋三越本店
=東京都中央区(福島範和撮影)
福袋などを求める客でにぎわう日本橋三越本店
=東京都中央区(福島範和撮影)
 家電メーカーなどは、正月三が日の福袋の販売実績が大きく、かき入れ時なので休めないという店がほとんどですが、こうした状況も、早晩変わって来るのではないかと思います。なぜなら、給料が伸びない中で、最低限必要なものしか買わないという人が増えているからです。しかも、買うならリアル店舗よりもネットという人も増えています。

 日本ショッピングセンター協会の年末年始販売統計調査報告では、福袋を販売する店は年々減っていて、販売個数も減少傾向にあるのだそうです。特に婦人衣類関係の不振で売れ残り店舗も出ている状況のようです。さらに、同じ福袋でもウェブ販売の福袋などは伸びているようで、リアル店舗の福袋がECでの福袋にマーケットを侵食されている状況も報告されています。

 正月の三が日に店が全部閉まっていたら、初詣の帰りに寂しいという人もいることでしょう。

 けれど、個人的なことを言えば、自分がほろ酔い気分で休んでいる三が日に、誰かが休むことなく働いているというのは、ちょっと気が引けます。