小売店などでは福袋以外は特に売れないわけで、工夫の仕方では、通販による福袋の予約は元旦以外でもできるだろう。しかし、みんながそろってやめれば、元日営業店は残存利益が出る可能性もある。このいたちごっこをどう判断すべきか。ここに働き方改革の方向性が集約されるだろう。

 さて、本当に元旦にゆとりをもたせるのであれば、サービス業向けに元日休暇減税など、まじめに議論すべき時代なのかもしれない。

 さらに、サービス業の一部では元日インバウンドの恩恵などもある。インバウンドの元日消費といえば、政府も社会も働き方改革を、24時間営業の見直しをという風潮がある中で、ナイトエコノミー議連が発足した。これは、インバウンドの外国人観光客は夜の消費額が大きく、この政策を推進し、経済効果を5兆円引き上げようとする動きである。イギリスでは週末の地下鉄は24時間運転であったり、海外のショーは深夜帯が人気だったりする事例があるとはいえ、日本ではさすがに唐突感が否めない。
量販店で自撮り棒の使い勝手を試す外国人観光客=2017年10月3日、大阪市中央区(織田 淳嗣 撮影)
量販店で自撮り棒の使い勝手を試す外国人観光客=2017年10月3日、大阪市中央区(織田淳嗣撮影)
 これが成功するかどうかは、IR(統合型リゾート)推進法制定後の動向を見極めるほかない。地方の観光都市では、労働者が高齢者ばかりで、深夜に働き手が集まるとは思えない。都市部でも夜間の労働力をどうするのか、課題は多い。今後、地域の実情に合わせた規制緩和論、財政出動論などが出てくるだろう。

 これからの傾向として、24時間営業も元日営業も確実に減っていく。コンビニのFC(フランチャイズ)、ショップの代理店制度など、人件費高騰のリスクを親元が負担する制度を法制化すれば、即座に激減するだろう。

 その場合、人の行き来、夜間でいえば光がなくなることでの社会問題、治安などのリスクが高まる。働き方改革と夜間の経済成長力、社会の存続と相反する矛盾をいかに解決できるかに注意していく必要がある。