2018年01月18日 12:09 公開

韓国と北朝鮮は17日、板門店で開いた次官級実務協議で、2月9日の平昌冬季五輪開幕式に朝鮮半島を描いた統一旗を掲げて合同入場することなどで合意した。一方で、日米外相らが南北対話は北朝鮮の「時間稼ぎ」だと警告していることについて、韓国の康京和(カンギョンファ)外相はBBCに対して、高官級の南北対話は「曇りのない目で」冷静に続けると述べた。

康外相はBBCに対して、「我々は北朝鮮と数十年やりとりをして、対話を散発的に繰り返してきたので、北朝鮮を一番良く理解していると思う」と述べた。

「近年は有意義なかかわりがなかったが、今回のこれはチャンスだ」、「どうして(対話が)行われているのか、理由について色々な解釈が可能だ。北朝鮮の政策決定者たちは当然ながら、計算しているだろう。しかし結局のところ、この機会を最大限に活用するしかない」と外相は対話の意義を強調した。

康外相はさらに、朝鮮半島の非核化という長期目標について、韓国は同盟国と「完全に同じ立場だ」と話した。

外相はさらに、北朝鮮に対する制裁の影響が出始めているなかで、韓国としては北朝鮮への人道援助を拡大したいと述べた。

カナダと米国が主催した北朝鮮の核・ミサイル開発問題をめぐる外相会合で、レックス・ティラーソン米国務長官は制裁の影響が出始めており、北朝鮮を「本当に苦しめ始めている」と指摘。国際社会が圧力をかけ続けることで、核兵器や弾道ミサイル開発について北朝鮮は交渉に臨むしかなくなると述べた。

日本の河野太郎外相も同じ会合の席で、北朝鮮による最近の「微笑外交」が目くらましになってはならないと警告。南北対話が制裁緩和につながってはならないと強調した。

河野外相は、「北朝鮮への圧力を弱めたり、ほうびを与えるべき時ではない」、「北朝鮮が対話に臨んでいることは、制裁の有効性の証明だと解釈することもできる」と述べた。

南北を結ぶ道路再開へ

板門店の韓国側施設「平和の家」で行われた南北次官級実務協議で、両国は平昌冬季五輪開幕式に朝鮮半島を描いた統一旗を掲げて合同入場するほか、女子アイスホッケー競技に南北合同チームで出場することで合意した。南北合同チームの五輪出場は初めてとなる。

さらに、北朝鮮は五輪に応援団約230人、管弦楽団140人、テコンドーの模範演技団約30人も派遣するほか、パラリンピックにも150人の代表団を派遣する方針。

北朝鮮の五輪出場は国際オリンピック委員会(IOC)の申請締め切りを過ぎているため、IOCはスイス・ローザンヌで20日に会合を開き最終決定する。

北朝鮮選手団や応援団が韓国入りする際には、軍事境界線をまたぎ南北を結ぶ京義線道路を使う。京義線道路が開かれるのは約2年ぶりとなる。

南北対話と北朝鮮の平昌冬季五輪出場は、最高指導者の金正恩・朝鮮労働党委員長が1日の「新年の辞」で意欲を示したことから、実現に向けて事態が進展。9日に板門店で2年ぶりの南北高位級当局者協議が開かれ、北朝鮮が選手団派遣を申し出たほか、両国が軍事当局者の実務協議再開で合意した。

韓国では反対も

北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐり、国連安全保障理事会の制裁決議は、北朝鮮への資金送金を禁止し、一部の政府高官をブラックリストに含めている。このため韓国は、制裁に違反しない形で、北朝鮮代表団を受け入れなくてはならない。

女子アイスホッケーの合同チームについて、韓国代表の監督や保守系メディアは、メダルが獲得しにくくなるなど、懸念を表明している。

国内では数万人が、韓国の文在寅大統領に合同チームの中止を求めてオンライン署名に参加している。

しかし文大統領は17日、韓国代表の選手団に対し、北朝鮮の選手たちの五輪参加は南北関係の改善につながると述べ、期待を示した。

(英語記事 North Korea crisis: South to continue talks with 'clear eyes'