岡田晃(経済評論家、大阪経済大客員教授)

 2018年は年明けから株価上昇が続いている。1月23日の日経平均株価は、2万4000円台を回復した。1991年11月15日以来、およそ26年2カ月ぶりの高値である。この株高は日本経済の本格復活を示唆しており、今後も息の長い上昇相場が続くとみている。

 株価はすでに昨年秋から上昇基調が鮮明となり、11月には1996年6月以来となるバブル崩壊後の戻り高値(2万2666円)を上回った。その後は一進一退もあったが、年末から再び騰勢を強め、年明けから一気に加速した格好だ。つまり現在の株価の動きは、バブル崩壊後で最も高い水準を上り続けているのである。これは長期的な株価回復が新たな段階に入ったことを意味する。
一時2万4000円を超えた日経平均株価を示すモニター=2018年1月18日、東京・東新橋
一時2万4000円を超えた日経平均株価を示すモニター=2018年1月18日、東京・東新橋
 短期的には米国の株価が史上最高値を更新し続けていることが追い風となっている。中期的にはアベノミクスによって日本の景気回復が一段と鮮明になっていること、そして長期的には日本経済がバブル崩壊後の低迷からようやく脱して本格回復が見えてきたことが背景にある。

 では、日本経済の回復ぶりをいくつかのデータから見てみよう。最も顕著なのは雇用情勢だ。有効求人倍率の最新の数字である2017年11月は1・56倍。すでにバブル期のピーク(1・46倍=1990年7月)を大きく上回り、実に1974年1月以来、約44年ぶりの高水準に達している。雇用情勢は歴史的な改善を達成しているのである。
 
 有効求人倍率の統計を都道府県別に見ると、さらに注目すべき変化が起きていることが分かる。前述の1974年1月の数字は1・64倍だったが、全国47都道府県のうち14道県では1・0倍未満にとどまっており、バブル期のピークでも6つの道県が1・0倍未満のままだった。

 しかし、今回はすでに2016年6月に全ての都道府県で1・0倍を超え、同年10月からは1年以上にわたって全都道府県で1・0倍以上が続いている。全都道府県が1・0倍以上となるのは、有効求人倍率の統計開始以来初めてだ。これは地方でも雇用改善が進んでいることを示している。

 有効求人倍率の上昇は、その裏返しとして人手不足という新たな問題を生じさせているが、そこまで雇用が改善したということは景気回復の証左であり、しかも地方にも波及していることを物語っている。