2018年02月09日 16:03 公開

ジム・テイラー、BBCラジオ5ライブ「エマ・バーネット・ショー」

<記事には、子供への性的虐待の描写など読者に動揺を与える可能性のある内容が含まれます>

「大体がポルノでした」。フェイスブックのコンテンツ監視員として8カ月間働いていたサラ・カッツさんはこう話す。

「私たちがどのような種類のコンテンツを見ることになるのか、どのくらいどぎついのか、事務所はとても率直でした。だから、私たちが何も知らされていなかったというわけではありません」

サラさんは2016年、フェイスブックのコンテンツ監視業務を請け負った米カリフォルニア州の企業に雇われた。ほかにも数百人の監視員がいた。

仕事は、フェイスブックのユーザーから不適切なコンテンツの訴えがあった場合の内容を確認するというものだ。

サラさんは、BBCラジオ5ライブの「エマ・バーネット・ショー」で自分の体験を語ってくれた。

「1つの投稿を見てスパムなのか、削除すべきなのかを判断する時間は約1分までと決められていました」とサラさんは話す。

「関連アカウントを削除することも、時々ありました。上司は私たちに8時間以上働いてほしくなくて、1日平均およそ8000件の投稿を見るので、1時間1000件くらいになった」

「ほぼ仕事しながら学ぶ感じでした。要は初日で。仕事を一言で表現するとしたら『たいへん』かな」

違法画像

「わずか1回のクリックで何でも目に入ってくるので、心の準備が必要でした。警告なしに一瞬のうちにいろんなものが目に入ってくる。忘れられないのは、子供のポルノに関するものでした」

「2人の子供がいて、男の子が12歳くらいでしょうか。女の子が8、9歳くらい。向かい合って立っていました。下着を着けていなくて、お互いを触っていた。カメラに映っていない場所に大人がいて指示している感じだった。それが本物だと分かるから、とても動揺した」

何度も現れる投稿

「露骨な内容の投稿の多くは拡散されます。1日に6人くらいの別のユーザーの投稿に現れることはよくあって、オリジナルがどれなのか探すのが大変だった」

「当時、カウンセリング・サービスはなかった。今はあるかもしれないけど、確かなことは分かりません」

サラさんは、カウンセリングの提供があったなら利用しただろうと語る。

「確かにあらかじめ警告はしてくれます。だけど警告を聞くのと、実際に見るのとは違う。大丈夫だと思っている人もいるけど、結局はがまんできなかったり、予想していたより実際はひどかったりする」

露骨な暴力表現

「時間がたつと、かなり感覚が麻痺してくる。簡単になると言わないけれど、確かに慣れてくる。お互い同意している大人同士の普通のポルノも当然たくさんあって、それほど衝撃的じゃなかった。獣姦も少しあった。馬がぐるぐる回っていた」

「露骨な暴力表現はたくさんありました。女性の頭が吹き飛ばされていたものも。体の半分は地面にあって、上半身の胴はまだ椅子に座っていた」

「方針としては、露骨な暴力よりもポルノの方を厳しく取り締まっていました」

フェイク・ニュース

「フェイスブックはフェイク・ニュースで窮地に追い込まれたと思います。米選挙前、少なくとも私が働いていたころは、ほとんどまったく話題にならなかった感じがします。『フェイク・ニュース』という言葉を聞いた記憶が本当にない」

「ユーザーが拡散したり、伝えているニュース記事はたくさん見ましたが、ニュース記事を見て、事実関係がすべて正確か確認するよう上司に指示されたという記憶は全くありません」

「とても単調で、スパムなのかそうでないのかを判断するのはとても簡単になる。何度もクリックするだけだった」

「(あの仕事を)お勧めするかって? ほかにできることがあるなら、ノーでしょうね」

フェイスブックの反応

BBCはフェイスブックに我々の取材へのコメントを求めた。

フェイスブックの広報担当者は、「フェイスブックを安全で開かれた環境にすることに、チェッカーは非常に重要な役割を果たしている」と述べた。

「とても困難な仕事になる可能性もあるが、チェッカーたちがしっかり支えられていると感じられるようにしたい。だからこそ我々の従業員、またパートナ企業を通じて働く人に対し、定期的に研修やカウンセリング、心理的な支援を提供している」

「人工知能が活用できる部分ではそうしているが、現在7000人以上がフェイスブック上のコンテンツのチェッカーを務めている。チェッカーが良好な状態でいられるよう配慮するのは、我々にとって非常に重要なことだ」

(英語記事 Facebook moderator: I had to be prepared to see anything