2018年02月09日 17:58 公開

9日のアジアの主要株式市場は、軒並み大幅下落した。前日の米株式市場でダウ平均ダウ工業株30種平均が1000ドル以上下落したことを受けた。ダウが1日で1000ドル以上下げるのは5日に続いて今週2回目。

日経平均は前日比508.24円下落し(2.3%安)、2万1382.62円で9日の取引を終えた。中国の上海総合指数は5%以上の下落となっている。

世界の株式市場に広がった売りの流れは、金利上昇への懸念が原因の一つになっている。

日本時間午後3時過ぎ時点で、香港のハンセン指数は前日比3.75%下落、韓国の総合株価指数(KOSPI)は同1.87%下落となっている。オーストラリアのS&P/ASX200指数は0.96%安。

世界の投資家は米国株式市場の動向に注目していることから、アジア市場の下落はある程度予想された反応だった。8日の米株市場でダウは、前日比4.2%安の2万3860.46ドルで取引を終えた。S&P500種株価指は3.8%、ナスダックは3.9%、それぞれ下落して引けた。欧州各国の株式市場も下落している。

中国の状況

9日のアジア株式市場では、中国の下落幅が最も大きく、今週に入ってからの下げに加えて、さらに水準を下げた。

中国の株式市場は変動が激しくなる傾向にあり、ほかの株式市場と違って機関投資家よりも個人投資家の存在感が大きい。

世界第2の経済規模を持つ中国の株式市場の下落は、海外の投資家心理の冷や水になる可能性がある。

海外市場への反応に加えて、中国では旧正月(春節)を控えた換金売りも出ている。旧正月には、ボーナスを支払う企業が多いほか、お金や贈り物を送り合う習慣があるためだ。

相場下落の理由

世界的な株価下落は、今月初めに発表された米雇用統計が強い結果となったため、好調な経済を背景に米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが、これまでの予想を上回るペースになるとの見通しが強まったことがきっかけとなった。投資家の間では、株からほかの資産に資金を移す動きが加速した。

市場の見方は、8日に発表された英中央銀行のイングランド銀行の政策決定にも強められた。

イングランド銀行は政策金利を0.5%に据え置く一方、経済成長見通しを引き上げ、当初の予想よりも早期の利上げが必要になると見通しを示した。

さらに、米国で上院指導部が7日に連邦政府の債務上限の大幅引き上げで合意し、インフレ率が押し上げられるとの懸念が投資家の間で広がった。

債券の利回りが上昇傾向にあることも、通常は金利上昇を示す。

金利の上昇は、企業や個人の借り入れコストを押し上げ、企業の収益環境を悪化させ、経済活動を抑制する効果がある。

同時に、金利上昇によって、債券といった株以外の投資先の相対的な魅力が増す。

株式市場の下落は続くのか

状況の変化に投資家が対応することで、ボラティリティー(変動率)は高まる。今後も大きな変動が起きる可能性がある。

CMCマーケッツのアナリスト、マイケル・マッカーシー氏は、「比較的静かだった2日間の後、再びボラティリティーが高まったことは、今後数日間あるいは数週間でさらに売られるのではないかとの見方を後押しする」と語った。

今週の大幅な下げの直前には、各国の市場で株価が史上最高値に近づくなど、好調さが目立っていた。

過去何カ月にもわたりアナリストらは、金融市場のこれまでの上昇を受けて調整局面が近づいていると指摘していた。

フィデリティー投信の丸山隆志最高投資責任者(CIO)は、「巨大なボラティリティー」は昨年来の日本株の急速な上昇の反動だと語った。丸山氏はさらに、今回の下落は下値買いの機会を提供していると指摘した。

(英語記事 Asia stock markets drop sharply after US falls