2018年02月12日 14:09 公開

米国のマイク・ペンス副大統領は10日、北朝鮮への圧力維持の必要性をめぐり、米国と韓国は完全に意見が一致していると語った。

ペンス氏は韓国の平昌冬季五輪から帰国する機内で記者団に、圧力継続について米韓の立場に「全く違いはない」と話した。

副大統領は、「北朝鮮が核兵器と弾道ミサイル開発計画を放棄するまで、北朝鮮を経済的、外交的に孤立させ続けるのが必要だ。この点について、米国と韓国、日本の立場に全く違いはない」と述べた。

北朝鮮の核開発計をめぐる緊張は残るものの、五輪を契機に南北関係は改善している。

しかし、米国は北朝鮮の融和攻勢とは距離を置いている。

金正恩・朝鮮労働党委員長は10日、韓国の文在寅大統領を平壌に招き、南北首脳会談の実施を呼びかけた。

五輪競技が始まった10日にソウルの韓国大統領府で行われた会談で、金委員長の妹の金与正氏が文大統領に金正恩氏の手書きの親書を手渡した。

党序列第2位の金永南氏や、金与正氏を含む北朝鮮側は、朝鮮戦争以降の訪韓代表団として最も高位だった。

文大統領と金正恩氏の会談が実現すれば、2007年10月以来の南北首脳会談となる。文大統領は、南北首脳会談を「実現させる」べきだと述べ、北朝鮮に米国との対話再開を促した。

しかし、韓国の李洛淵首相は11日、首脳会談実現のための「正しい条件」が整い、国際社会から支持されることを期待すると話した。李首相は、具体的な条件については明言しなかった。

当事者間のどのような関係改善努力にも、北朝鮮の核・ミサイル開発が影を落とすのは必至だ。

米政権は制裁とドナルド・トランプ米大統領の強硬発言によって、北朝鮮に圧力をかけ続けている。

米韓同盟に亀裂?

平壌へ招待されたことで、文大統領は難しい立場に立たされている。北朝鮮と関わっていくと約束したものの、同盟国・米国は北朝鮮の「ほほ笑み外交」に韓国が乗ってしまうのではないかと警戒している。

北朝鮮は公には友好的な姿勢を見せているものの、専門家は根底にある緊張関係はなくなっていないと警告してきた。

冬季五輪の開会式では、ペンス氏は与正氏と永南氏のすぐ近くに席が用意されていた。

ペンス氏は韓国と北朝鮮の選手が統一旗の下に行進した際も着席したままで、北朝鮮代表団との夕食会も欠席した。

副大統領はさらにツイッターで、「ジョン・ボルトン(元米国連大使)、よく言った。米国は北朝鮮のプロパガンダ芝居が国際舞台で不問に付されるなど、許さない。世界は金政権の弾圧と脅威に目をつぶってはいけない」と書き、最近の北朝鮮の融和攻勢を米政府が疑いの目で見ていると改めて示した。

https://twitter.com/VP/status/962184036180307968

最高指導者の妹に脚光

平昌冬季五輪でやにわに、金与正氏が脚光を浴びることとなった。

五輪大会に参加した北朝鮮代表団の中でも最高位で、1950年から1953年の朝鮮戦争以来、最高指導者の直系血族が訪韓するのは初めてだった。

与正氏は30歳前後だとみられており、朝鮮労働党中央委員会第1副部長。北朝鮮の人権侵害に関与したとして、米国の制裁対象になっている。

10日夜、与正氏と永南氏、それに文氏はアイスホッケー女子の南北合同チームの初戦試合を観戦した。

南北合同チームはスイスに0対8で敗れた。

(英語記事 North Korea: US says 'no daylight' between allies despite warmer ties