2018年02月14日 14:00 公開

ロシアの国内線サラトフ航空機が11日午後にモスクワ近郊で墜落し、乗客・乗員71人全員が死亡した事故について、速度センサーの凍結が原因かもしれないことが明らかになった。ロシアの国内航空委員会が13日、発表した。

国内航空委員会によると、墜落現場から回収されたフライトレコーダーの記録を急ぎ解析したところ、モスクワのドモジェドボ空港を離陸してから2分半後、高度約1300メートルで問題が発生した。速度計が様々な数値を表示し始めたという。委員会は、暖房装置が切れた「ピトー管」と呼ばれる速度センサーが凍結したからではないかとみている。

問題に気づいた乗務員は、自動操縦装置を切り航行を続けたが、機体は後に30~35度の角度で急降下した。

ロシアの報道によると、機長は離陸前に凍結防止処置を不要と判断した。この処置は必須ではなく、天候の状態次第で実施するかどうか決める。

ロシア製のアントノフAN148型機は、モスクワから約80キロ南東のアルグノボ村の近くで墜落した。ロシア非常事態省などから700人以上が約30ヘクタールの範囲で深い雪の中で捜索にあたっており、これまでに1400以上の機体残骸や遺体の一部が回収された。当局は被害者特定のため、遺族からDNA試料を集めている。

2009年6月にリオデジャネイロからパリへ向かう途中で大西洋上に墜落したエールフランス機の事故も、ピトー管についた氷が原因ではないかとみられている。この事故では228人が死亡した。

墜落機は11日午後2時27分(日本時間午後8時27分)にモスクワから、ウラル山脈南部オルスクへ向かって出発。離陸4分後に交信が途絶えたという。

飛行機の航行を追跡するサイト「Flightradar24」によると、機体はその後、毎秒1000メートルの速度で高度を下げた。

事故原因の調査当局は、機体は墜落時には大きく破損しておらず、地上激突時に爆発したようだと説明した。

地元メディアによると、墜落機は就航7年で、機長は飛行経験5000時間のベテランだったという。

捜査当局は、事故について刑事捜査に着手した。

サラトフ航空とは

サラトフ航空はモスクはから南東840キロにあるサラトフが本拠地。

2015年には抜き打ち検査で、フライトクルー以外が操縦室にいることが見つかり、国際線の運航を禁止された。同社は禁止措置に対して提訴し、安全方針を変更した後、2016年に国際線を再開した。

ロシア国内の都市間のフライトが中心だが、アルメニアやジョージアへの定期便も運航している。

(英語記事 Russia Saratov crash: Ice on sensors 'may be cause'