検索ワード:BBC/227件ヒットしました

  • Thumbnail

    記事

    日本で最も愛される赤毛の女の子、「赤毛のアン」

    例えられると思う。よく知っているはずの通りを歩いているけど何かが違う、気味の悪い夢だと」とドーズ氏はBBCに語った。 グリーン・ゲイブルズの家のレプリカやカナディアンワールド公園が存在すること自体そのものが、日本で「赤毛のアン」がいかに愛されているかを物語っているとドーズ氏は言う。このテーマでドキュメンタリー映画を撮影するため、ドーズ氏は2014年に日本を訪れている。 日本の「赤毛のアン」への愛情は、第2次世界大戦が勃発する直前、カナダ人宣教師が自身の生徒である村岡花子氏に「赤毛のアン」の原書を渡した時に始まった。以来、この物語にヒントを得たアニメ・シリーズや漫画本、さらには複数の日本映画が作られ、「赤毛のアン」への愛情は今日に至るまで続いている。 こうして、アンは欧米からの輸入文化としてのみならず、日本文化そのものの一部となり、日本のアーティストや著者によって主に日本の観客や読者向けに、解釈に解釈が重ねられてきた。 日本人は概して真似が得意、と語るのは、筑波大学で文学を教える吉原ゆかり准教授だ。1年生向けの履修課程に「赤毛のアン」を取り入れている。 「赤毛のアン」はこうした日本のより広範な翻案文化の一部だと吉原氏は話す。 アンは特に日本の女性から人気がある、と吉原氏は言う。グリーン・ゲイブルズの世界は、日本語でかわいらしいとかロマンチック、美しいものを表現する時に使われる「カワイイ」に満ちているからだ。 美しい景色やふくらんだ袖、お茶会などのかわいらしいものばかりなので、日本の女性は『赤毛のアン』の話が大好き、と吉原氏は説明する。 しかし赤毛のアンを好きなのは女性ばかりとは限らない。吉原氏の生徒の高橋豪さんもまた、熱心なアンのファンで、大学の卒業論文は「赤毛のアン」シリーズについて書いている。 高橋さんは、アンの性格が好きだと語る。おしゃべりで、ちょっとした問題を起こして、でも他の人の気持ちを考える、そんな人に魅力を感じると。なので、アンは自分にとって完璧だと言う。 他の多くの「赤毛のアン」愛読者同様、高橋さんはプリンスエドワード島に巡礼の旅に行き、本に出てくる多くの場所を訪れた。本物の「グリーン・ゲイブルズの家」や「恋人の小径」、「おばけの森」などだ。 人口15万人のプリンスエドワード島には、毎年約3500人の日本人が訪れており、この島にやって来る外国人観光客として最多水準となっている。 「日本人観光客は、結婚式を挙げたり、野草を見たり、お芝居やミュージカルを観たりしに来ている」と話すのは、プリンスエドワードアイランド州首相のウェイド・マクラクラン氏だ。 日本からの観光客は、「赤毛のアン」関連の新しい作品が放送されるタイミングで急増する傾向にある。マクラクラン州首相は、ネットフリックスの新シリーズ「アンという名の少女」が5月12日に配信開始となれば、大勢を引きつけるだろうと期待している。(翻訳注:英語記事は先月8日掲載)カナダ放送協会(CBC)との共同制作となる同作品は、テレビ・シリーズ「ブレイキングバッド」の脚本家モイラ・ウォリー=ベケット氏が制作指揮をとっており、原作のフェミニスト的な意味合いを豊富に使い、アンを聖人としてよりも、逆境に強い人物として描くことを選んでいる。 この意味合いは日本でも重要だと吉原氏は言う。同氏が授業で「赤毛のアン」を教えるのが好きな理由は、この本はある意味、日本の社会ではしばしばタブー視されるジェンダーについて、生徒たちに話させる手段となるからだ。 吉原氏は、例えば教育や、ファッション、または振る舞い方など、自分たちの日常の問題にジェンダーがいかに関係しているかを、普段は子供たちに教えることはないと話す。 「赤毛のアン」がそもそも日本で出版されたのはおそらくこのためだと、吉原氏は加える。研究者の越智博美氏を引用しながら吉原氏は、戦後、日本を迅速に民主化させようとの米国の計画において、「赤毛のアン」は重要な一部だったかもしれない、と説明する。 第2次世界大戦中に村岡氏が密かに翻訳して1952年に出版されたこの作品は、連合軍の占領下の日本で、米国国務省運営の図書館に広く配布された。本作品の中心となる、自分の心はどんな男の子にも引けを取らないと証明する孤児の女の子の話は、日本の伝統的なジェンダーの役割からの女性の解放を狙った、自由主義への穏やかなプロパガンダのようなものだったと吉原氏は言う。 どうやら「赤毛のアン」は、今日もまだ広く必読書となっているようだ。ドーズ氏が日本の「赤毛のアン」のファンをインタビューした際、人々、特に女性がいかにアンを自分に重ね合わせているかについて、何度も耳にした。 「絶対に道徳から完全に外れずに自分をある程度表現する方法を、アン・シャーリーが提供するのだと思う」とドーズ氏は語る。「究極的に、アンは彼女の家族、彼女を養子にした家族にとって正しいことをするので」。 アンは順応者でありつつ革新的でもあり、空想家でありつつ急進主義者でもある。 私たちはある意味、「赤毛のアン」が解放の夢物語だと信じるようだまされている、と吉原氏は笑いながら言う。 しかしだからと言って、アンへの愛情は少しも変わらない。 (英語記事 Anne of Green Gables: The most popular redhead in Japan)

  • Thumbnail

    記事

    習近平中国国家主席、香港を初訪問 返還20周年

    2017年06月29日 14:56 公開 中国の習近平国家主席は29日正午(日本時間同日午後1時)、香港返還20年の記念式典に出席するため香港に到着した。 2013年の主席就任以来、習氏が香港を訪れるのは初めて。中国と香港の政治状況が緊迫の度合いを増すなかでの、象徴的な意味合いの高い訪問となった。 習氏と彭麗媛夫人は3日間の日程で香港国際空港に到着。軍楽隊や中国旗と香港の旗を振る子供たちに出迎えられた。 空港では短く、自分と中国は「これまでと同じように」香港の自治を支持すると述べた。 英国が1997年に香港を中国政府に返還した際、中国は「一国二制度」の下、高度な自治を認めると約束。独自の法体系や複数政党のある限定的な民主政治、集会や表現の自由なども保証した。 香港では英国からの返還20年を記念して、様々な公式行事が予定されている。林鄭月娥(キャリー・ラム)氏の行政長官就任式も7月1日に行われるほか、親中派と民主派の双方が大規模集会を計画している。 市内各地には厳重警備が敷かれており、複数の幹線道路が通行止めになっている。習主席の移動ルートをはじめ、市内各地に数千人の警官が配備されている。 習氏の訪問に先駆けて28日には、民主化運動の学生指導者ジョシュア・ウォン(黄之鋒)さんなど著名活動家が数人拘束された。ウォンさんたちは、香港返還を象徴するバウヒニアの花の像が置かれた広場で、民主化要求集会を開いていた。バウヒニア(紫荊花)像は、返還を記念して中国が香港に贈ったもの。 胡錦濤主席が2012年の返還15周年式典に出席した際には、香港の政治改革を中国政府が抑圧しようとしていると、数千人が集まって抗議した。 2014年9月には、民主化と梁振英行政長官の辞任を要求する大規模な抗議運動が、市内各地の幹線道路などを占拠した。 (英語記事 Xi Jinping: Chinese president makes first ever visit to Hong Kong)

  • Thumbnail

    記事

    YouTube利用女性が恋人を誤って射殺 注目集めの見世物のはずが

    2017年06月29日 13:19 公開 YouTubeを利用する米ミネソタ州の女性が恋人を誤って射殺し、過失致死の疑いで逮捕された。検察によると、ソーシャルメディアで注目を集めようとした「見世物」のはずだったという。 調べによると、モナリサ・ペレス容疑者(19)は26日、分厚い本を胸にあてた恋人のペドロ・ルイスさんを50口径の「デザート・イーグル」短銃で撃った疑い。同容疑者は郡刑務所に勾留された。二人はハードカバーの百科事典なら、銃弾は貫通しないと思っていたという。 二人の3歳になる子供と、近隣住民30人が一部始終を目撃していたという。 死亡したルイスさんのおばは、地元テレビ局に対して、「もっと視聴者が欲しい、有名になりたい」とルイスさんが話していたと明らかにした。 「何をするつもりか聞かされて、私は『やめなさい、やめなさい、どうして銃を使うの。どうして』と止めようとした」とクラウディア・ルイスさんは地元テレビWDAY-TVに話した。 「二人は愛し合っていた。いたずらがとんでもなことになっただけ」 ペレス容疑者は、ルイスさんとの二人目の子供を妊娠中。 警察は、26日の事件を撮影していたカメラ2台を押収。容疑者は自宅外で、約30センチ離れた距離からルイスさんの胸に発砲したという。 容疑者は捜査員に、そもそもはルイスさんの発案で、自分はやるよう説得されたのだと話した。 事件に先駆けて容疑者は、「私とペドロは多分、今までで最高に危険なビデオを撮る。私じゃない彼のアイディア」とツイートしていた。 近くに住むウェイン・キャメロンさんはWDAY-TVの取材に、「みんな泣いていた。自分はあそこの木の横に立ってた。それだけだ。もう耐えられなくて、うちに帰るしかなかった」と話した。 二人は今年3月にYouTubeにチャンネルを登録。「10代で親になった若いカップルのリアルな生活」を見せるチャンネルだとうたっていた。 ルイスさんが死亡した日に投稿した一番最近のビデオには、「お祭りで怖いだしもの」とタイトルたついていた。 ペレス容疑者は9月に第二子を出産予定。息子の誕生に夫が立ち会ってくれるので、自分は本当に恵まれていると投稿ビデオで話していた。 (英語記事 US woman shoots boyfriend in YouTube stunt)

  • Thumbnail

    記事

    バチカン高官、複数の性犯罪容疑で訴追

    い人格攻撃キャンペーンだ」と反発していた。 <解説> ヒュエル・グリフィス・オーストラリア特派員、BBCニュース ペル枢機卿はオーストラリア最高位のカトリック聖職者というだけでなく、カトリック世界全体でも極めて高い地位にいる。 ここ20年来、同性愛やエイズ、胚性幹細胞研究などカトリックの教義上異論の多い課題について、教会の議論を主導してきた。 また豪カトリック教会の聖職者による性的虐待疑惑について、教会側の公式対応の中心的な存在だった。 オーストラリアで児童性的虐待を調査する王立委員会に昨年ビデオ中継で証言した際には、傍聴するためローマにまで行った被害者もいた。 それだけに、そのペル枢機卿自身を性犯罪の疑いで訴追するという判断の重要性は、強調しすぎるということはない。 オーストラリアで出廷するために帰国したあかつきには、その一挙手一投足が豪メディアだけでなく、世界中のカトリック信者から注目されるはずだ。 (英語記事 Cardinal Pell: Vatican treasurer charged with sex offences)

  • Thumbnail

    記事

    【移民危機】 イタリア、受け入れ中止検討 「飽和状態」

    欧州を目指す人たちがリビアの「奴隷市場」で売られていると警告する報告書を発表した <用語について> BBCは、亡命申請の法的手続きを終えていない、移住中の人すべてを「移民」(migrants)と呼んでいる。この中には、戦争で引き裂かれているシリアのような国を逃れて移動し、難民認定される可能性の高い人たちも含まれる。また、各国政府に「経済移民」と分類される可能性の高い、より良い職業や生活を求めて移動している人たちも、「移民」に含まれる。 (英語記事 Migrant crisis: Italy threatens to shut ports)

  • Thumbnail

    記事

    日本の航空会社、車いすの男性を自力で搭乗させる

    2017年06月29日 11:36 公開 鹿児島県奄美大島の奄美空港で今月、格安航空会社(LCC)バニラ・エアの飛行機に搭乗しようとした車いすの男性が、階段式のタラップを腕を使ってはって上る事態になっていたことが明らかになった。 男性の木島英登(ひでとう)さん(44)は、奄美大島に到着した際には同行していた友人たちが車いすごと木島さんを担いで降機した。しかし、関西空港に向かう帰りのフライトでバニラ・エアの業務委託を受けた空港職員に、車いすを担ぐのは危険だと制止され、自力で階段を昇降できるならよいと言われたという。 このため木島さんは車いすを降り、階段を腕を使って上がった。車いすは友人が運んだ。 一部の航空会社は、支援が必要な利用客に事前連絡をするよう求めている。しかし、木島さんは自身のブログで、「事前連絡をすれば、まず乗れなかった」との考えを示している。 バリアフリーの助言業務などを行う非営利団体(NPO)、バリアフリー研究所(大阪府豊中市)の代表を務める木島さんはまた、障害者の旅客に対応できる施設がない場所でも、これまでは友人の助けを借りたり、航空会社や空港職員の支援を受けてきたと書いている。 1990年に高校のラグビー部の練習で脊椎(せきつい)を損傷し下半身不随になった木島さんは、車いすを使うようになって以来、158カ国で200以上の空港を利用しているという。 新たな措置 木島さんは日本テレビの取材に対し、厳しい規定に「驚いた」と話し、空港職員には間違った対応をしているという意識はなかったのだろうかと語った。 ANAホールディングス傘下のバニラ・エアは木島さんに謝罪し、奄美空港で車いすの利用客を支援するため、新たな措置を取ると発表した。 同社のウェブサイトには、搭乗に支援が必要な人が奄美空港を利用する際、搭乗ブリッジは提供できないものの、アシストストレッチャー(階段昇降器)を提供すると書かれている。 同社広報担当者はAFP通信に対し、木島さんに辛い経験をさせたことを申し訳なく思う、と語った。 今年に入り、飛行機利用客への対応をめぐる問題が何度か起きている。 4月には米シカゴ・オヘア国際空港で、離陸前のユナイテッド航空機からベトナム系米国人の医師がオーバーブッキングのために降機を要請されたものの、拒否したことから空港警察によって力づくで降ろされるという事件があった。 ユナイテッド航空の対応には、多くの批判が集まった。同社は席を明け渡す際の規定を変更し、医師に謝罪した。 (英語記事 Japanese airline forces disabled man to crawl aboard)

  • Thumbnail

    記事

    警棒だけで襲撃犯に立ち向かった警官、当時の状況語る ロンドン攻撃

    2017年06月29日 9:00 公開 今月3日にロンドン中心部で3人の襲撃犯がワゴンや刃物で歩行者らを襲い、8人が死亡し多数が負傷した事件で、警棒のみで最初に犯人たちに立ち向かった警官、ウェイン・マーケスさんが当時の状況を語った。刃物が頭にあたり、血を流しながら「現実味のない西部劇にように」犯人たちとにらみ合ったというマーケスさんは、意識を失う直前、別の警官に家族やパートナーに最後の伝言を頼もうとしたという。

  • Thumbnail

    記事

    CNN記者3人辞職 トランプ氏側近について誤報で

    2017年06月28日 15:38 公開 ドナルド・トランプ米大統領の上級顧問がロシア疑惑で連邦議会の調査を受けているという記事を米CNNが撤回した問題で、CNNは26日、関わった記者3人の辞職を発表した。 CNNは社内調査の末、22日付の問題の記事を24日に撤回し、アンソニー・スカラムーチ上級顧問に謝罪した。スカラムーチ氏は、ロシア人投資家との関係について議会の調査を受けているとの報道を否定し、CNNがトランプ大統領の交友関係を攻撃していると非難していた。 CNNを辞職したのは、記事を担当したトマス・フランク記者、調査報道部門編集者でピュリツァー賞受賞経験もあるエリック・リクトブラウ氏、調査報道部門の責任者のレックス・ハリス氏。 同社広報担当は、記事が「CNNの編集基準を満たさなかった」と撤回理由を説明。3人の辞職発表にあたっては、「CNN.comに掲載された記事の撤回を受けて、CNNは記事の発表に関わった従業員の辞意を受け入れた」と発表した。 記事は単独の匿名消息筋を情報源に書かれたものだった。多くの報道機関は、ニュースを出すためには少なくとも二つの情報源による裏付けを必要とする。 トランプ大統領は27日朝、ツイッターで「わあ、CNNが『ロシア』について重大記事を撤回する羽目に。従業員3人は辞職に追い込まれた。連中のほかの嘘っぱちの記事はどうなんだ? 偽ニュース!」と書いた。 その後も、「偽ニュースのCNNは嘘をついて出したうそっぱちのロシア記事を撤回する羽目になって、経営陣を大変更することに。視聴率は急落だ」とツイート。また、NBC、CBS、ABCの三大ネットワークや米紙ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストも名指しし、「ぜんぶ偽ニュースだ!」と書いた。 CNNの視聴率に関する大統領のツイートには、同社広報アカウントが「CNNは第2四半期として過去最高の視聴者数を記録したばかり。これが事実です」と返信している。 一方で、トランプ政権移行チームの一人だったスカラムーチ氏は、CNNによる対応に満足している様子で、「CNNの対応は正しい。立派だ。謝罪を受け入れる。誰にも間違いはある。前に進もう」と24日にツイートした。 CNNのほか、ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズなど多くの米メディアは、トランプ氏の就任前から大統領や政権と対立的な関係にある。 トランプ氏は就任前の1月11日の記者会見で、CNNの記者に質問させなかった。その前日にはCNNが米情報機関筋の情報として、トランプ陣営が選挙中にロシア当局と情報交換していたほか、ロシア当局がトランプ氏個人を恐喝できるような情報をつかんでいると報道していた。 (英語記事 Three CNN journalists resign after Trump aide article removed)

  • Thumbnail

    記事

    自宅が焼失――どう乗り越える?

    2017年06月28日 13:55 公開 ベサン・ベル記者、BBCニュース ロンドン西部の公営高層住宅「グレンフェル・タワー」を襲った火災を生き延びた人たちもこれから知ることになるが、全てを失くした時に自分の生活を立て直すのは時間がかかる。火事発生直後に感じたショックが薄れ、手元に何も残っていないと気づく。文字通り何も。そんな時はどうすれば良いのだろうか? 現実的な面と気持ちの面の両方で乗り越えなくてはならないハードルがある。火事の被害に遭った3人がBBCに話をしてくれた。 靴すら履いてなかった 英南西部バースにあるミシェル・ドリューさんの家は今年5月に火事に遭った。自閉症の息子が使うテントで火事が発生した時、ドリューさんは3人の子供と家の中にいた。火はそばにあったソファとブラインドに移り、その後居間へ、最後には家全体に燃え広がった。 ドリューさんと子供たちは全員、けがなく火事から逃げたが、所持品をすべて失った。 ドリューさんは、「火事から逃げた時の服しか持っていませんでした」「靴も履いてなかった。ただ家の外に立って、火が屋根まで燃え広がるのを見ていました」と語る。 「何も持ってなかった。家を失くし、住む場所もなかった」 幸い、一家は保険に入っていたが、保険金が下りるまでは、周りの人が与えてくれるものでしのぐしかなく、友人や家族たちの家に住んだ。 宝飾品や夫がかなり収集していた映画のコレクションなどの貴重品は焼失し、流産に終わった妊娠時に病院で撮ったスキャン画像など、思い出の品も失くなった。 だが、最も影響を受けたのは子供たちだった。 「自閉症にとって、決まった作業の繰り返しや定まったやり方はとても大事なんです。息子はあらゆる変化に対応するのに本当に苦労していました。新しい靴に変えることもできなかったのに、新しい家に変わって、息子の服やおもちゃが全部失くなったと伝えなくてはいけなかった。息子にはかなりこたえています。大混乱です」 「今は新しい家に住んでいますが、息子はまだ苦しんでいます。行儀が悪くなり、自閉症の感覚過敏の問題もあります。また、かなり物を壊すようになりました。でも周りの人たちが本当に素晴らしく、学校もとてもよく助けてくれています」 「一番下の娘には過剰運動症候群があり、なかなか動き回れませんが、乳母車をくれる人がいました。もう1人の娘は喘息の薬が必要でした。娘の学校の校長先生が来て、学校で持っている薬をくれました」 ドリューさんが火事の影響を認識し始めたのは数週間たってからだったという。「起こっていたかもしれないことを考えると、恐ろしくなります。ただ子供たちが無事で良かった」。 同じような状況に陥った人に何かアドバイスはあるだろうか。 ドリューさんは、「自分のことを気にかけてくれる人と一緒にいてください。いま持っているものに目を向けて。失くしたものを考えないようにしてください。それをしても、何も良いことはありません」と話す。 「でも、これからもずっと忘れないのは、周りの人の優しさです。みんな素晴らしかった。わざわざ助けてくれました。火事が起こった日だけじゃなく、その後何週間も助けてくれました」 「子供たちが『火』と言えなくなった」 マリア・デ・ビタさんがバッキンガムシャー州プリンセス・リスバラの自宅でガラスが粉々に割れる音を聞いた時、デ・ビタさんは外で誰かがリサイクルビンのゴミを深夜に出している音だと思ったという。後になって、それが火事で隣家の窓が爆発する音だったと分かった。その火事で近所の人は亡くなった。 デ・ビタさんは若い2人の娘を起こし、何も持たず家から逃げた。娘たちは翌日、パジャマのまま学校に行かなければならなかったという。 「学校はとても親切で、娘たちに余っている制服をくれました」。デ・ビタさんは家財保険には入っていなかった。 「全てが失くなりました。ただただ失くなった。また初めからやり直さなくちゃいけません」 「間違ってほしくないのは、みんなこうして無事だったことにはとても感謝しています。でもその後のことに対応するのはたまらなく大変です」 「色々な友人の家に少しずつ泊まりました。今は住宅手当があるので、地元から40マイル(約65キロ )離れたビー・アンド・ビー(小規模な宿泊施設)で暮らしています。子供たちの通学に片道4時間かかるので、今は学校に行っていません」 「かなり治安の悪い地域にいるので、以前子供たちを公園に連れて行った時、子供たちが怖がりました。だから、外出したくありません。子供たち2人とも影響を受けています。私にくっついて離れないようになり、子供たちは火の話でかなり動揺するので、火の話はできません。子供は火のことをエリフ(erif)と呼ぶようになりました。火(fire)を逆から読んだものです。火という言葉を大きな声で言えません」 「他にどうしようもないので、何とかやっていると思います。でも正直に言うと、苦労しています。何とか乗り越えると思いますが、まだ暗闇の先にある光が見えないような状況です」 「みんな惜しみなく助けてくれます。ある女性はソファを提供してくれましたが、住む場所がないので、お断りしなければなりません」 「この経験のおかげで、人の優しさをあらためて信じるようになりました。でもその優しさを断らなくてはならないのですが」 「ただ家に帰りたいです」 「親しい人を亡くした感じ」 サセックス在住のマーティン・シグストンさんは2001年、クリスマス前に起こった火事で所持品全てを失った。 「ショックと恐ろしさ、むなしさを感じました。自宅が燃えているのを見ると、気が動転する一方で、同時に、何もできないと分かります」 グレンフェル・タワーの火災が起きた際、シグストンさんは気持ちが突き動かされ、自分のフェイスブックのページの投稿で、被災者たちを助ける最善の方法を助言した。 自身の経験から、シグストンさんは、被災者が必要とする物は必ずしもすぐに思いつくような物ではないと指摘した。 「日常で使うものです。自分の生活を整えようとしても、ペンや紙のような基本的なものすら持っていません。それを持ち運ぶものも必要です」 「それから、失くしたことを忘れていて、必要になって始めて気づくものもあります。そういったものが全部積み重なるんです。馬鹿げていて、ささいなことかもしれませんが、プリンタのインクの替えのようなものまであるんです」 「保険に入っていましたが、それでも悪夢のようでした。とても難しかった。新しいスタートだし、ワクワクしないかと言う友人もいました。でも、イケアの店内に立って、ただ疲れ果てていたのを思い出します。どこから始めれば良いか分からなかった」 「新しい家具も大きなテレビも欲しくなかった。ただ自分のものが欲しかったんです」 「親しい人を亡くすような感覚です。実際には乗り越えることはないけど、受け入れるようになります。長く大変ですが、だんだんましになります」 「誰か私と同じ立場の人がいたら、その人には『もう諦めて。もうないものだから』と言うでしょう」 「本当に苦しいですが、いつか良くなります」 心理学者クリスチャン・ジャレット博士の話 私たちの家や所持品は、私たちの人となり、訪れたことのある場所、また愛する人たちを物語っています。 所有に関する心理学の研究は、私たちが所持品を自分たちの片割れだと考えるようになると示しました。ものを持ち始めると、すぐそのものにより大きな価値を置きます。私たちの神経では、自分のものについて考える際、自分自身について考える時に反応する脳の部位と同じ脳の部位が反応します。 人命が失われるような悲劇的な状況において物理的なものを心配するのは、小さなことのように思えるかもしれませんが、災害で生き残った人たちが自分の家や所持品を失う時、しばしば、「自分自身」やアイデンティティ、自分の物語の一部が一生失われてしまったかのような深い喪失感を味わいます。 これは、個人的な意味が込められている所持品においては特に顕著です。例えば、愛する人からもらった贈り物、大事な休暇の時に手に入れたもの、あるいは家宝などです。 たしかに、私たちの所持品の多くが自分たちにとってとても大きな意味を持つ理由に、まるで魔法がかかった神秘的なもののように思えるというのがあります。例えば、愛する人からの贈り物はその人の一部のように感じるので、物理的には全く同じ物があったとしても、その代わりにならないでしょう。 この神秘的な考え方は家にも当てはまるかもしれません。特に、その家が家族の思い出に満ち溢れている場合はなおさらです。 ジャレット博士は英国心理学会研究ダイジェストの編集者 (英語記事 How do you get over your home burning down?)

  • Thumbnail

    記事

    警察ヘリで最高裁「攻撃」、手投げ弾と銃で ベネズエラ

    2017年06月28日 13:34 公開 ベネズエラの首都カラカスで27日、最高裁判所の建物が警察ヘリコプターに攻撃されたという。銃や手投げ弾による攻撃について、ニコラス・マドゥロ大統領は「テロ攻撃だ」と非難した。 ソーシャルメディアに投稿された映像では、カラカス上空を警察ヘリが旋回する様子や、銃声や大きな爆音が捉えられえている。 「オスカル・ペレス」と名乗る警官がヘリを操縦していたとみられる。男性は「犯罪的な政府」を非難するビデオをインスタグラムに投稿していた。男性の消息は不明。 ロイター通信は政府関係者の話として、裁判所に手投げ弾4発が投下されたほか、内務省に15発が撃ち込まれたと伝えた。 負傷者が出たという情報はない。 マドゥロ大統領は大統領府から、ヘリが最高裁に手投げ弾を落とし、司法省や内務省の上も飛行したと表明した。大統領によると、最高裁では「イベント」が行われていたため、攻撃によって「十数人が死亡」していた恐れがあるという。手投げ弾の一つは不発だったと大統領は述べた。 大統領によると、操縦士はかつて内相と司法相を務めたミゲル・ロドリゲス・トレス氏のもとで働いていたが、今は職を離れている。 「治安維持のため全軍を出動させた」と大統領は述べ、「いずれヘリコプターを捉え、このテロ攻撃の実行犯たちを拘束する」と強調した。 警官を名乗る男性は投稿ビデオで、軍の戦闘服を身に着け、自動小銃を構えた覆面姿の数人の前に立ち、ベネズエラ国民に「独裁」に抵抗するよう呼びかけた。 「われわれはこの犯罪的な政府に対抗し、バランスを求める軍人、警官、民間人の連合だ」と男性は述べ、「我々は特定の政治指向や政党には属さない。我々はナショナリスト、愛国者、そして制度主義者だ」と中立性を強調した。 男性は自分たちの「闘争」は治安当局に対するものではなく、「罪の責任を負わないこの政府に対するもの、独裁に対するもの」だと説明した。 この男性にどれほどの支持者がいるのかは不明だ。 超インフレに物資不足、治安悪化などが続き、政治と経済が危機状態にあるベネズエラでは、マドゥロ政権に対する抗議運動が数カ月前から続いている。 同国の最高裁は、マドゥロ大統領の政権掌握を支える判決を重ねていると、野党勢力から常に批判されている。 検察庁によると、4月1日以降、反政府デモ関連の暴力で70人以上が死亡している。 マドゥロ大統領は27日、最高裁攻撃に先駆けて、米政府が自分のクーデターを支援していると従来の主張を繰り返し、そのような動きには抵抗するとドナルド・トランプ米大統領に警告した。 26日には、自分の政府転覆を企て米国による侵略に備えていた疑いで5人が逮捕されたと発表していた。 (英語記事 Venezuela crisis: Helicopter 'attacks' Supreme Court)

  • Thumbnail

    記事

    英大手コーヒー・チェーン3社の氷に腸内細菌 BBC調査

    06月28日 12:35 公開 英国の大手コーヒー・チェーン3社の氷に腸内細菌が含まれていることが、BBCの調査で分かった。 英国企業の消費者問題を扱うBBC番組「ウォッチドッグ」が、コスタ・コーヒー、スターバックス、カフェ・ネロの合計30店舗を調べたところ、氷入り飲料から腸内細菌が検出された。細菌の量は飲み物によってばらつきがあった。 コスタの店舗で出された氷10検体のうち7つが、大便に含まれる細菌で汚染されていた。スターバックスとカフェ・ネロでは、10検体のうち3つから糞便性大腸菌が検出された。 環境衛生協会(CIEH)のトニー・ルイスさんは、検出された細菌の量は「心配だ」と話した。 「そもそもまったくあってはならないものだ。実際に発見された相当の量は言うまでもない」 ルイスさんは、発見された細菌は「日和見病原体で、人間が病気にかかる原因となる」と説明した。 番組は、計30店舗でテーブルやトレイ、スツール椅子の清潔度も調べた。 3社はいずれも、対策を講じたと説明。コスタは、氷の取り扱い手順を改定し、氷の貯蔵器具を新しくするところだと話す。 スターバックスの広報担当は同社が衛生対策を「非常に重視している」と述べ、この件について社内調査を実施していると話した。 同様にカフェ・ネロの広報担当も、「徹底的な社内調査」を実施中で、「適切な対策」を講じる方針だと話した。 (英語記事 Faecal bacteria 'in ice in Costa, Starbucks and Caffe Nero')

  • Thumbnail

    記事

    安全祈願で飛行機エンジンに小銭を……5時間遅れ

    2017年06月28日 12:06 公開 上海浦東国際空港で27日、80歳の女性が安全祈願として小銭を飛行機のエンジンに投げ入れたため、フライトが5時間以上遅れる事態になった。中国南方航空が確認した。 女性は搭乗するため飛行機に近づいた際に、9枚の小銭をエンジンに向かって投げた。警察には、「安全を祈るため」と説明したという。9枚のうち実際にエンジンに入ったのは1枚だったが、乗客150人は降機させられ、出発は5時間以上遅れた。 女性の行動を不審に思った他の乗客が係員に連絡したことから、警察が呼ばれた。 地元報道によると、女性は夫と娘と義理の息子と一緒に移動していたという。 中国南方航空はSNS「微博」で、「フライトの安全性を確保するため、中国南方航空の整備担当は、エンジンをくまなく調べた」と発表した。 調べによると、エンジンに入った小銭は1.7元(約28円)相当。 「捜査の結果、『チョウ』という姓の女性は、安全祈願のために小銭を投げ入れたと話している。女性の隣人によると、チョウさんは仏教徒だという」と警察は発表した。 最終的に機体の安全が確認され、予定より5時間以上遅れて午後5時52分に出発した。 騒ぎの情報は「微博」でかなりの話題になり、利用者の一人は「おばあちゃん、これはカメのいるお祈りの噴水じゃないの」と書いた。 中国南方航空は後に、乗客は航空法規に従い、他の乗客の安全を損なうような行動は避けるよう呼びかけた。 (英語記事 Coins thrown into plane engine by elderly passenger for 'luck')

  • Thumbnail

    記事

    大規模なンサムウェア攻撃 チェルノブイリにも影響

    いるようだと指摘する。 セキュリティー企業レコーデッド・フューチャーのアンドレイ・バリセビッチさんはBBCに、こうしたランサムウェアを使うと実行犯は多額の収入を得られるため、今後もなくならないだろうと話した。 「韓国のホスティング企業はデータ回復に100万ドル払ったばかりだ。サイバー犯罪者にとってこれほど魅力的な動機はない」 今回の攻撃に関連付けられているビットコイン・ウォレットには、すでに数件の支払いが振り込まれている。現在の残高は3.3ビットコイン(約94万円)。 攻撃に関連づけられているメールアドレスは、ドイツのメールプロバイダー「ポステオ」が使用をブロック。このため、攻撃の当事者たちはメールボックスにアクセスできていないことになる。 攻撃によってほかには、ウクライナ中央銀行、航空機メーカーのアントノフ、ロシアの石油最大手ロスネフト、デンマークの海運大手マースク、米ペンシルベニア州の病院運営会社、スペインの食品大手モンデレス(「オレオ」や「トブラローネ」などのブランドを持つ)、オランダ海運業TNT、フランスの建材メーカー、サンゴバン、米製薬大手メルクなどが影響を受けたという。 特にウクライナでは影響が大きく、首都キエフでは地下鉄でプリペイドカードが使えなくなったほか、ガソリンスタンドのチェーン店が営業を停止した。 ウクライナのパブロ・ロゼンコ副首相は、乗っ取られた様子のコンピューター画面の写真と共に、「ほら見て! 政府官房のネットワークがダウンした」とツイートした。 (英語記事 Global ransomware attack causes turmoil)

  • Thumbnail

    記事

    世界はトランプ氏を信頼せず それこそ「アメリカ第一」?

    2017年06月28日 9:00 公開 「世界は米国をどう見ているのか」。米ピュー研究所による大規模な調査の結果、世界の大多数の人がドナルド・トランプ氏を信頼していないという結果が出た。ピュー研究所は今年2月16日から5月8日にかけて、37カ国で4万人以上から聞き取り調査を行った。その結果、トランプ大統領とその政策は「世界の広範囲で不人気」だと結論している。キャティ・ケイが解説する。

  • Thumbnail

    記事

    歩道でバスにはねられ……でもすぐに立ち上がり

    2017年06月28日 9:00 公開 英中部レディングで24日午前、歩道を歩いていた男性をバスが背後からはねた。防犯カメラが一部始終を撮影していた。はねられたサイモン・スミスさんは無事立ち上がり、軽傷で済んだという。逮捕者は出ていない。レディング・バスは、恐ろしい事故で社内調査を実施していると話している。(映像にショックを受ける方もいるかもしれません)

  • Thumbnail

    記事

    扇動的なのはどっちだ――ホワイトハウス記者室で激しいやり取り

    2017年06月28日 9:00 公開 ホワイトハウスの記者室で27日、「偽ニュース」をめぐってサラ・ハッカビー・サンダース副報道官と新聞記者との間で激しいやり取りがあった。CNNテレビが先週23日にトランプ政権のロシア疑惑に関連した前日の報道を取り下げ、3人の社員が辞職したというニュースをきっかけにハッカビー・サンダース氏がメディア批判を展開。ワシントンなどを地元とする新聞モンゴメリー・カウンティ―・センティネルのブライアン・キャレム記者が「扇動的な発言だ」と反発した。

  • Thumbnail

    記事

    英王室費 国民負担はどのくらい?

    2017年06月28日 9:00 公開 エリザベス英女王は来年、600万ポンド(約8億6000万円)「昇給」される見通し。2018/19年度の王室費は8220万ポンドの予定だという。英国民は王室費をどの程度負担しているのだろうか。約1分の動画にまとめた。

  • Thumbnail

    記事

    メイ英政権、保守地域政党と閣外協力で合意 野党は「無謀」「袖の下」と

    2017年06月27日 17:52 公開 総選挙の結果、単独過半数を確保できなかった英保守党を率いるテリーザ・メイ首相は26日、北アイルランドの保守派地域政党、民主統一党(DUP)と閣外協力で合意した。両党代表がダウニング街の首相官邸で、合意文書に署名した。下院(定数650)での主要採決において、10議席のDUPは317議席の保守党に協力することになる。 18日間にわたる協議の末、メイ政権は、DUPの10票と引き換えに、北アイルランドに2年間で10億ポンド(約1420億円)の追加予算措置を約束した。代わりにDUPは2022年まで、英国の欧州連合離脱(ブレグジット)と安全保障に関する全法案について、保守党を支持する。 メイ首相は、両党が「多くの価値観を共有」するため、「非常に良い」合意だと歓迎。「英国全体の利益のために協力できるようになるし、欧州連合から離脱するなかで必要な安定性を確保し、より強力で公平な社会を作れるようになる」と述べた。 DUPのアーリーン・フォスター党首は、「広範な」合意内容は「北アイルランドと英国にとって得策」だと評価した。 保守党とDUPは、1998年和平合意の内容は維持すると表明。また、北アイルランドとアイルランドの統一をめぐる国民投票は、「国民の同意」なくして実施しないと約束した。 保守党とDUPの合意に伴い、北アイルランドのインフラや医療、教育などに2年間で合計15億ポンド(10億ポンドが新規予算、5億ポンドは計上済み)が使われる。フォスター党首は、北アイルランドの「独特な歴史」による課題に取り組むために必要な予算だと評価した。 合意によって、北アイルランドの退役軍人手当てが拡大されるものの、年金増額率や冬季光熱費手当などの扱いは英国全体と同程度を維持する。 北アイルランド和平の前提は 一方で、DUPは北アイルランド独立に反対し、英国との連合維持を強硬に主張する政党なだけに、独立派の北アイルランド政党「シン・フェイン」のジェリー・アダムズ党首は、1998年の「和平合意を脅かす保守党ブレグジット」を可能にするものだと警戒感を示している。 最大野党・労働党(262議席)のジェレミー・コービン党首は、「明らかに国益にかなわない」内容だと批判。エミリー・ソーンベリー影の外相も下院で、「これはみすぼらしくて無謀な」取り決めで、北アイルランド紛争の1998年和平合意の大前提だった英国政府の中立性を損なうものだと非難した。 「このみじめな首相を支えるためだけに、和平合意を危険にさらすなど、みっともない以外のなにものでもない」とソーンベリー氏は強調した。 「袖の下」 また、北アイルランドだけが追加予算を受け取ることに、ウェールズとスコットランドの自治政府が反発。ウェールズのカルウィン・ジョーンズ自治政府首相は、「とんでもない袖の下」で、「公平な資金分配の概念を壊してしまう」と非難した。 スコットランド国民党(SNP)のイアン・ブラックフォード院内総務は、スコットランドも「公平な配分」を受けるべきだと主張。「保守党は何年も前から予算や公共サービスを削減してきたのに、自分たちの政権維持のためとなったらいきなり、『魔法の金の木』を見つけたらしい」と批判した。 「魔法の金の木」とは総選挙の選挙期間中にメイ首相が、「そのようなものはないのだから」と使った表現。首相は、福祉予算の選択的配分の必要性を擁護していた。 シン・フェインのアダムズ党首は、北アイルランドの予算増額はどのような形であれ良いことだと、その点は評価。その上で、追加予算の公平な分配を確保するには自治政府内の権限分担の実現が不可欠だと述べた。 北アイルランドは今年に入ってから自治政府首相と副首相を欠き、DUPとシン・フェインの連立交渉は3月を最後に決裂していたが、総選挙の結果を受けて、両党は交渉を再開している。 (英語記事 Theresa May's DUP-Tory deal criticised as 'shabby and reckless')

  • Thumbnail

    記事

    「世界は米国をどう見る」 トランプ氏就任以降、大変化=調査

    2017年06月27日 16:39 公開 「世界は米国をどう見ているのか」。米ピュー研究所による大規模な調査の結果、ドナルド・トランプ氏の米大統領就任は、世界の対米観に「大きな影響」を与えたことが明らかになった。 ピュー研究所は今年2月16日から5月8日にかけて、37カ国で4万人以上から聞き取り調査を行った。その結果、トランプ大統領とその政策は「世界の広範囲で不人気」だと結論している。 前任者のバラク・オバマ氏よりもトランプ氏を高く評価するのは、37カ国のうちイスラエルとロシアの2カ国のみだったという。 一方で調査結果によると、ほとんどの人は自国と米国の関係は今後変化しないと感じている。 主要な調査結果は次の通り――。 世界の人たちはオバマ氏ほどはトランプ氏を信用していない 2016年のオバマ氏と2017年のトランプ氏のどちらが、米国大統領として世界情勢のために正しい対応をすると思うかと質問に、韓国、カナダ、英国、オーストラリア、インドでそれぞれ「オバマ氏」と答えた人が多かったのに対し、イスラエルとロシアでは「トランプ氏」と答えた人が多かった。 同じ設問について、日本では「オバマ氏」と答えた人が78%、「トランプ氏」は24%だった。さらに日本では、トランプ氏を「信頼する」が24%だったのに対し、「信頼しない」が72%だった(豪は「信頼する」が29%、「信頼しない」が70%)。 トランプ氏は就任から直ちに、世界情勢に大きな影響を与え続けている。北大西洋条約機構(NATO)の加盟国には公平な分担を明確に求め、湾岸諸国にはカタールを孤立させるよう促した。 トランプ外交に揺さぶられる従来の同盟各国は当惑の色を濃くし、ドイツのアンゲラ・メルケル首相は会談後に、欧州はもはや米国を「完全に頼りにすることはできない」と発言するに至った。 実のところ、ピュー研究所の調査で米国への信頼感が極端に低下したのは、従来の同盟国だった。たとえばドイツでは、86%がオバマ氏を信用すると答えていたのに対し、トランプ氏を信用するという人はわずか11%にとどまった。 その一方で就任から5カ月の間に、トランプ氏はイスラエルやサウジアラビアを早々に訪問するなど、重要な友好国に手を差し伸べてきた。たとえばイスラエルでの評価が高いのは、関係を重視した成果と言えるが、オバマ氏がイスラエルできわめて不人気なことの反映とも言える。 インドのナレンドラ・モディ首相は26日にホワイトハウスでトランプ氏と会談した。そのインドでは58%がオバマ氏を、40%がトランプ氏を信頼すると回答しており、比較的トランプ氏に好意的な国のひとつだ。 ほとんどの国はトランプ氏を否定的に見ている 調査では選択肢を7つ提供し、トランプ氏をどう見ているか尋ねた。無作為に選んだハンガリー(濃緑)とナイジェリア(緑)をメキシコ(薄緑)の回答を比較してみる。 「強い指導者(Strong leader)」という選択肢を選んだ人は3カ国とも多かった。「カリスマ性がある(Charismatic)」についてはメキシコで11%と極端に低かった。「資格がある(Qualified)」はナイジェリアが66%と高いが、ハンガリーが39%、メキシコは11%。 「思いやりがある(Caring)」はメキシコが8%と非常に少なく、逆に「傲慢(ごうまん、Arrogant)」はナイジェリアが33%、ハンガリーは66%、メキシコは実に91%の回答者が同意した。「不寛容(Intolerant)」や「危険(Dangerous)」でも、メキシコで大勢がこれに同意した。 日本では、「思いやりがある」が24%、「傲慢」が80%、「不寛容」が62%、「危険」が56%だった。 「長所と短所の両方を含む複数の特徴について調査したところ、トランプ大統領の最大の特徴は『傲慢』という結果が出た」とピュー研究所は指摘する。 調査対象の37カ国中26カ国で、過半数の回答者がトランプ氏を「危険」と答えた。 その一方で、回答結果は回答者の傾向によって変わる。自分は左寄りだと自認する人の方が高い確率で、トランプ氏を危険視しがちだ。ただしペルーとブラジルでは、政治的に中道な人の方が、トランプ氏を危ぶんでいる。 世界各国で全般的に、トランプ氏は強い指導者と見られている(日本では51%、世界的中央値は55%)。特に中南米とアフリカではこの傾向が顕著だ。 それとは裏腹に、トランプ氏が大統領としての資格を備えていると評価する国は非常に少ない。日本では「十分に資格がある」と答えた人は15%に留まった(世界的中央値は26%)。 中南米とアフリカから13カ国を並べた下グラフは、濃緑がトランプ氏を「強い指導者」と見る各国の回答者の割合。緑が「大統領としての資格を備えている」と考える人の割合。たとえばチリでは、回答者の81%がトランプ氏を「強い指導者」と見ているが、大統領としての資格が十分あると答えた人は21%だった。 入国禁止命令は米国のイメージを損ねた ピュー研究所が調査結果を発表した数時間前には、イスラム教徒の多い6カ国を対象としたトランプ政権の入国禁止命令について、米連邦最高裁が執行差し止めを条件付きで解除した。 入国禁止の大統領令については、37カ国の回答者の62%が批判的だった。日本では66%が「支持しない」と回答。国の過半数が大統領令を支持したのは、イスラエルとハンガリーとロシアの3カ国のみだった。 イスラム教徒人口の多い国々では、当然のように大統領令に否定的だ。特にヨルダン(不支持率96%)、レバノン(同88%)、セネガル(同82%)で、批判が強い。 とはいえ実際の影響は 「とはいえ実際には影響はない」。これは我々ではなく、ピュー研究所と提携機関の世界的世論調査に参加した4万447人の、大方の意見だ。 トランプ大統領の存在によって自国がどうなるのか心配したり、傲慢な人だ、危険な人だと思ったりしても、多くの人は実のところ自分には何の影響もないだろうと考えている。 全員がそうだと言うわけではもちろんないが、世界的中央値で41%の人が、自国と米国の関係は変わらないだろうと答えている。 日本では、17%が関係は改善すると答え、34%が「ほぼ同じ」と回答。41%が「悪化する」と答えた。 関係が改善すると答えた人は世界全体で15%に留まったが、一部の国の人たちは特に楽観的だ。特にアフリカでその傾向が顕著で、たとえばナイジェリアでは54%、ガーナでは51%が関係改善を期待している。 同様にロシアでは53%が関係改善を期待しており、調査結果からトランプ氏がホワイトハウスにいる世界についてロシア人が全般的に楽観視している様子がうかがえる。 その一方で、米国との関係をどこよりも悲観している国といえば? それは圧倒的にメキシコだ。 (英語記事 Trump causes 'major' shift in global view of US: Pew)

  • Thumbnail

    記事

    シリアが「新たな化学兵器攻撃を準備」と米国 「重い代償」を警告

    2017年06月27日 13:47 公開 米政府は26日、シリアが新たな化学兵器攻撃を準備している可能性があると表明し、実施すればシリア政府は「重い代償」を払うことになると警告した。 ホワイトハウスは、4月初めの北西部イドリブ県攻撃の前と同じような行動が確認されたと発表した。米政府などはシリア軍がこの際に化学兵器を使用したと断定している。 米政府は、「アサド政権による新たな化学兵器攻撃」が実施されれば、「民間人が大量に殺害される」と警告。「従来から表明してきたように、米国はイスラム国を排除するためにシリアで活動している。しかしもしアサド氏がまたしても化学兵器を使用して大量虐殺を実施するならば、アサド氏と軍は重い代償を払うことになる」と強調した。 ニッキー・ヘイリー米国連大使は、もしそのような攻撃があれば、アサド政権を支えるロシアとイランも責任を負うと警告。「シリア国民がさらに攻撃されるようなことがあれば、アサドだけでなく、アサドによる自国民殺害を支持するロシアとイランも責められることになる」と大使はツイートした。 米メディアによると、ホワイトハウスの発表を国務省や国防総省の当局者は事前に知らされていなかった様子だという。 4月4日にイドリブ県の反政府勢力地域がサリンガスと思われるもので爆撃された際には、多くの子供を含む多数が死傷。しかし、アサド大統領は政府や軍の関与を「でっちあげ」だと否定した。 その後、米軍は4月7日にトマホーク巡航ミサイル59発で、西部ホムス県のシリア空軍基地をミサイル爆撃。米政府は、このシャイラート飛行場に化学兵器が保管されていたと説明した。 シリアをめぐっては、米軍主導の有志連合がシリア軍機を撃墜するなどの事態を受け、アサド政権を支援するロシアと米国の緊張関係が高まっている。 ロシア政府はこのほど、シリアにおける米軍と有志連合の飛行機は標的と見なすと通達している。 6年に及ぶシリア内戦で、これまでに30万人が死亡し、500万人以上が難民となった。 いわゆる「イスラム国」(IS)など過激派勢力は、内戦に乗じて広範囲にわたる領地を獲得している。 米軍主導有志連合の戦闘機は、ISの重要拠点ラッカへの進攻に備えるアラブ系民兵とクルド人民兵の連合を支援している。 (英語記事 US warns Syria over 'potential' plan for chemical attack)

  • Thumbnail

    記事

    米医療保険制度改革、上院案で2200万人が無保険に=議会予算局

    2017年06月27日 12:58 公開 米医療保険制度改革法(オバマケア)の改廃を目指す上院共和党の代替案について、超党派の議会予算局(CBO)は26日、実施されれば今後10年の間に約2200万人が無保険となると試算を発表した。その一方で、政府の財政赤字は削減されるという。ホワイトハウスはCBOの試算に反発している。 CBOによると、新制度では医療保険加入が義務化されなくなるため、2018年までに現在より1500万人が無保険になり、2026年までに2200万人に増える見通し。 ホワイトハウスはこのCBO報告に反発し、「CBOはこれまで一貫して、医療保険関連法案がどのように保険加入者数に影響するか、正確に予測することができないと証明してきた」とその試算の信ぴょう性に疑問を示した。 上院の改廃案については、一部の共和党議員も懸念を示しており、可決に必要な50票が確保できるか不透明な情勢。また、民主党は不公平で残酷な内容だと強く非難している。 22日には、共和党のテッド・クルーズ、ロン・ジョンソン、マイク・リー、ランド・ポール各上院議員が、「この法案に賛成票を入れられる状態にない」ものの「交渉の余地はある」と表明していた。 4議員らは、低所得者や障害者を対象とした公的医療保険「メディケイド」の縮小に懸念を示している。 ジョンソン議員は25日、今週中に法案を採決にかけるなど「ありえない」と述べた。 上院共和党案は、勤労世帯への医療保険購入支援を削減する代わりに、富裕層への減税措置を盛り込んでいる。 民主党のナンシー・ペロシ下院院内総務は、共和党の医療保険法案が成立すれば「数十万人もの」米国人が死んでしまうと警告した。 共和党は、自分たちの法案によって誰かが死ぬなどありえないと反発している。 <解説> また痛みが――アンソニー・ザーチャー、ワシントン ドナルド・トランプ大統領は、2026年までに2300万人が無保険になるという下院の医療保険改革法案を「意地悪」だと呼んだ。では、2200万人が無保険になる上院案は何と呼ぶのだろう。影響を受ける人数は100万人しか減らなかったのだが。 公的医療保険「メディケイド」を頼りにしている低所得層の多くは、大統領選でトランプ氏を支持した。その人たちを支える「メディケイド」はこの上院案が成立すれば、今後10年間で公的資金を26%失う。つまり、保険対象者が大幅にカットされ、適用対象も今よりはるかに薄っぺらい内容となるのだ。 共和党の穏健派にとって、これは飲み込みにくい苦い薬だ。地元有権者からは、反対票を入れるようにとすさまじい圧力がかかるに違いない。 CBO報告にはもちろん、朗報も含まれる。予算削減のおかげで(オバマ政権下の減税措置を撤回しても)、財政赤字は2017年から2026年にかけて、合計3210億ドル(約36兆円)削減される。個人の医療保険市場はもっぱら盤石で、保険料は(来年一時的に高騰した後)低下する。 しかし結局のところ、CBO報告は上院案成立の可能性に対する大打撃となった。とはいえ、下院の共和党も同様に叩かれながらも一致団結して法案を可決したので、これでおしまいだと墓碑銘を書くのは時期尚早だ。ただしそれは、議会共和党の努力がホワイトハウスに座る人によって損なわれなければ、という大前提をもとにした話だが。 (英語記事 Senate healthcare bill leaves 22m more without cover, CBO says)

  • Thumbnail

    記事

    ブラジル・テメル大統領を収賄罪で起訴

    2017年06月27日 11:59 公開 ブラジルのミシェル・テメル大統領は26日、収賄罪で起訴された。 検事総長は、国内最大手の食肉加工会社「JBS」から50万レアル(約1700万円)の賄賂を受け取った疑いで、大統領を起訴した。テメル氏は罪状を否定している。 訴状を受け取った最高裁は、連邦下院に通達するかを判断する。大統領が被告として出廷するには、連邦下院の承認が必要となる。 テメル大統領は、自らの潔白を証明すると宣言している。昨年8月末に就任して以来、相次ぐ汚職疑惑が取りざたされてきたが、正式に起訴されるのはこれが初めて。 5月には、テメル氏がJBSのウェズリー・バティスタ最高経営責任者(CEO)と賄賂について相談しているように聞こえる会話の録音が公表されていた。 テメル大統領は今後さらに複数の罪状で起訴される見通しという。 中道右派のテメル政権は国内で非常に不人気だが、連立与党として政権を維持してきた。野党は解散総選挙と大統領の弾劾を要求している。 (英語記事 Brazil's Michel Temer charged with corruption)

  • Thumbnail

    記事

    米最高裁、トランプ政権の入国禁止を条件付きで容認

    2017年06月27日 10:51 公開 米連邦最高裁は26日、ドナルド・トランプ大統領による、中東・アフリカのイスラム圏6カ国の国民の入国を禁じる大統領令について、今年10月に最終的に判断するまでという条件付きで部分的に執行を認めた。難民受け入れ中止についても執行を認めた。トランプ大統領は最高裁判断を「この国の安全保障にとっての勝利」と歓迎した。 トランプ政権の大統領令は、ムスリム(イスラム教徒)の国民が大半を占めるイラン、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエメン6カ国からの入国を90日間禁止するほか、難民受け入れを120日間禁止するもの。 大統領はこの6カ国を「テロ多発国」と呼び、「大統領として、我々を傷つけようとする者たちをこの国に入れるわけにはいかない」と強調した。大統領はこれに先立ち、最高裁の承認を得られれば72時間以内に執行すると表明している。 連邦最高裁の判断は、「実務上、(大統領令は)米国内の人物や団体と真正の関係があると正当に主張できる外国人に対しては執行できない」ものの、「それ以外の全ての外国人は(大統領令の)項目の対象となる」と書いている。 最高裁はさらに、「米国内の人物や団体と真正の関係があると正当に主張できる」者以外の難民申請については、120日間の受け入れ禁止を容認した。 「真正の関係とは」 最高裁は、米国内の人物・団体と「真正の関係」を持つ外国人には、(1)米国内にいる家族と共に暮らしたい、あるいは家族と会いたい外国人、(2)米国の大学の学生、(3)米国企業の従業員、(4)米国の聴衆のために招かれた講師――などが含まれると説明した。 「単に(大統領令の)適用を避けるために、関係を結ぶ者」はこれに含まれないという。 「たとえば、移民問題に取り組む非営利団体は、特定6カ国の人物に連絡し、顧客リストに加えることで、入国禁止による権利侵害を主張し、入国を確保しようとしてはならない」と最高裁は書いている。 法廷内の異論は 最高裁の判事9人のうち、保守系の3人(クラレンス・トマス、サミュエル・アリート、ニール・ゴーサッチ各氏)は、入国禁止の完全執行を支持すると書いた。 トマス判事は、国の安全保障を守ろうとする政府方針による利益は、入国を禁止された人が強いられる苦労を上回ると判断を示した。 トランプ大統領が指名したゴーサッチ判事が今年4月に就任したことで、最高裁は5対4で保守派が優勢の構成に戻った。判事9人のうち、5人が共和党大統領に指名され、4人が民主党大統領に指名された。 これまでの反応は ジェフ・セッションズ司法長官は、「我が国の安全保障に対する脅威は本物で、ますます悪化している」と述べ、最高裁判断は「連邦政府の三権分立復活に向けて重要な一歩だ」と歓迎した。 米自由人権協会の「移民権利プロジェクト」責任者、オマル・ジャドワト氏は、入国禁止が合憲か違憲かの判断はこれからだが、これまでの下級審判断はいずれも、大統領令に反対していたと指摘。「とはいえ実質的には、入国禁止で影響を受けるほとんどの人はそれでも入国が認められる」。 国際救済委員会(IRC)のデイビッド・ミリバンド委員長は、米政府に対して入国審査手続きの見直しを呼びかけた。「最高裁の判断は、危険な状態に置かれて米国入国を望む人たちに損害をもたらす恐れがある。すでに厳しい審査を経てきた、喫緊の治療を必要とする人や、行き先のない罪のない人たちだ」。 下級審の判断は パリやロンドン、ブリュッセル、ベルリンなどでテロ攻撃が相次ぐなか、トランプ政権は国の安全保障が大統領令の目的だと主張した。しかし、大統領令を批判する人たちは、米国の価値観にもとり、イスラム教差別に根付くものだと主張し、これまでの下級審もほとんどがその立場をとってきた。 1月27日の当初の大統領令が、永住権を持つ人をも締め出すなど執行において大混乱をきたし、各地で大規模な抗議集会につながるなか、複数の地裁や控訴裁が執行を停止させたため、大統領は3月6日に修正版に署名した。 入国禁止の対象国からイラクを外し、シリア難民の完全受け入れ禁止を削除した内容について、トランプ大統領は「政治的に正しくするため薄められたものだ」と不満を表明していたが、それもハワイとメリーランド両州の連邦地裁が執行停止を命じた。 バージニア州リッチモンドの連邦控訴裁は5月に、大統領令はムスリムへの「宗教的敵意」に根差すものだと批判。サンフランシスコの連邦控訴裁は6月に、「国家安全保障とは、それを根拠にありとあらゆる大統領権限の行使が許される『魔法の呪文』ではない」と批判していた。 (英語記事 Trump travel ban injunction partly lifted by top US court)

  • Thumbnail

    記事

    フランスの古城シャンボール城 18世紀の庭を復元

    2017年06月27日 9:00 公開 フランスのロワール渓谷にある有名な古城、シャンボール城で18世紀当時の庭の復元工事が終了し公開が始まった。事前の歴史研究には14年の歳月をかけたという。費用の350万ユーロ(約4億4000万円)は米国の篤志家が寄付した。動画制作:トリスタン・ヤング

  • Thumbnail

    記事

    タカタが民事再生法の適用申請 欠陥エアバッグで負債1兆円超

    2017年06月26日 16:03 公開 米国などでエアバッグの事故が相次ぎ経営が悪化していた自動車部品メーカーのタカタは26日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し受理されたと発表した。米国法人を含む海外子会社も同様に、米連邦破産裁判所に連邦破産法11条の適用を申請した。 世界で少なくとも死亡事故17件について、同社製エアバッグとの関連が指摘されており、負債は1兆円を超えている。 一部のエアバッグは、インフレーター(膨張装置)が破裂して金属破片が飛び散り、乗っていた人が死傷する事故を起こしていた。 米自動車部品会社のキー・セイフティー・システムズ(KSS)がスポンサー企業となって再建支援する合意が締結され、KSSはタカタのエアバッグ関連を除く実質的な事業と資産を1750億円で買収する。 KSSのジェイソン・ルオ最高経営責任者(CEO)は、「タカタは、世界中でエアバッグのリコールによる打撃を受けているが、技能を持つ社員たちや事業の地域的展開、群を抜くステアリングホイールやシートベルト、その他の安全部品が失われたわけではない」と述べた。 1兆円を超す負債 問題が最初に浮上した2007年以来、タカタ製エアバッグのリコールは、米国での約7000万台を含む1億台以上に上り、業界史上最大規模となった。 タカタは今年1月、欠陥エアバッグ問題の隠蔽(いんぺい)に関する刑事責任を認め、10億ドル(現在の為替レートで約1110億円)を支払うことで米司法省と合意している。 タカタは罰金2500万ドルのほか、欠陥エアバッグによる負傷者に総額1億2500万ドル、タカタ製エアバッグを使っていた自動車メーカーに8億5000万ドルを支払った。 しかし、米国で訴訟は依然として続いており、リコール費用を肩代わりしたホンダやトヨタ自動車、独BMWなどに対する債務を含め、1兆円以上の負債を抱えている。 26日の東京証券取引所では、タカタ株は売買停止となり、1カ月後の上場廃止が決まった。 世耕弘成経済産業相は同日開いた記者会見で、タカタによる民事再生法の適用申請の影響を受ける中小企業に対し、信用保証を含む支援を行うと表明した。 (英語記事 Takata: Airbag-maker files for bankruptcy)

  • Thumbnail

    記事

    横転したタンクローリー炎上で少なくとも150人死亡 パキスタン

    した斜体からこぼれ出た石油を集めようとする周辺住民らが集まっていたとの情報もある。 救急隊員の一人はBBCに対して、通行人がたばこに火をつけたのを機にタンクローリーが炎上したと話した。 「それまではささいな事故だったものが、大火事になってしまった」とジャム・サジャドさんはBBCに話した。 パキスタン国営通信APPによると、ロンドン訪問中のナワズ・シャリフ首相は日程を切り上げて事故対応のために帰国する。 陸軍報道官のアシフ・ガフール少将によると、被害者を病院に搬送するため軍用ヘリを派遣した。 炎の勢いがあまりに激しく、DNA鑑定でしか身元が確認できない遺体もあるという。 警察はAPPに対して、タンクローリーはカラチからラホールへ石油2万5000リットルを運ぶところだったと話した。カチプル地区の横転現場の近隣住民は鍋などを手に、漏れ出る石油を集めに現場に急ぎ、近隣の村の親類たちにも石油を取りに来るよう電話で連絡していたという。 捜査筋によると、集まる地元住民を交通警察はタンクローリーから遠ざけようとしたが、女性や子供を含む住民たちがどんどん集まってしまい、タンクローリーが一気に燃え上がると、周りにいた人たちはたちまち炎に包まれたという。 近隣の病院にはやけど専門外来がなく、一部の負傷者は約50キロ離れたムルタンやバワハルプルの病院に運ばれたという。 パキスタンでは車両の整備不良や危険運転のため、交通事故が大きな問題となっている。 (英語記事 Pakistan fuel tanker inferno kills at least 150)

  • Thumbnail

    記事

    コロンビアで遊覧船沈没 6人死亡

    の観光地グアタペに近い貯水池で、4階建の遊覧船「アルミランテ」は5分もたたないうちに沈んだと目撃者はBBCに話した。 近くにいた複数の遊覧船や小型艇が次々に駆け付け、水中や「アルミランテ」の最上階から乗客を助け出した。 コロンビア政府は軍のヘリや潜水士を派遣した。 当初は死者数9人と発表されていたが、現地入りしたホアン・マヌエル・サントス大統領は、死者は6人だと明らかにした。 救出された20人以上が、グアタペの病院に運ばれた。 目撃したルイーサ・マーフィーさんはBBCに、「船の横から色々なものが飛び散っているのが見えた。それからたぶん20秒くらいの間に、船はてっぺんしか見えないところまで沈んでしまった」と話した。 捜索活動にあたる消防隊を指揮するルイス・ベルナルド・モラレス隊長は、AFP通信に対して、「機械の問題か、過積載か、水量の関係、沈没原因はまだ分からない」と話した。 グアタペはアンデス地方で人気のリゾート地。 (英語記事 Six killed as Colombia boat sinks)

  • Thumbnail

    記事

    中国・四川省の土砂崩れ 90人以上まだ行方不明

    2017年06月26日 13:12 公開 中国四川省アバ・チベット族チャン族自治州茂県で24日早朝に発生した大規模な土砂崩れで、26日朝の時点でもまだ90人以上が行方不明となっている。地元住民が「前代未聞」と呼ぶ災害に40戸以上の民家が飲み込まれ、これまでに10人以上の遺体が発見された。1000人態勢の捜索が続いているが、生存者発見の望みは薄いという。 土砂崩れは、24日午前6時(日本時間同7時)前に発生。山の一部が崩れ、川岸にある新磨村を襲った。大雨が原因とみられている。 土砂に巻き込まれた夫婦と赤ちゃんが救出され、病院に運ばれた。助かったシャオ・ダシュアイさんは国営テレビの中国中央電視台に対して、赤ちゃんの泣き声で自分たちは目が覚めて、玄関を開けた瞬間に水にさらわれてしまったと話した。シャオさんの両親や複数の親類が行方不明という。 隣村のウー・ユヘンさんはロイター通信に対し、土砂崩れの多い地域ではあるが、これほど大規模なものは前例がないと話した。 25日を通して救急隊とボランティア3000人以上が、救助犬と共に土砂を掘り続けた。 国営メディアは15人の遺体が発見されたと伝えたが、現場の当局者は25日、死亡が確認されたのは10人のみだと述べた。また行方不明と伝えられた複数の人が、現場から離れた場所で無事でいるのを発見されたという。 習近平国家主席は、救急隊に「手を緩めず」全力で救助作業にあたるよう求めた。 国営・新華社通信によると、土砂崩れで川が長さ2キロにわたり土砂で埋まった。地元警察は、植生が少ないせいで被害が拡大したと話している。 地元当局によると、約8立方メートル大の岩が落下。緊急車両を除き、道路は通行止めとなった。 中国の山間部では、特に雨季になると土砂崩れが頻繁に発生する。2008年の四川大地震では、8万7000人が死亡した。茂県では、地震による土砂崩れで観光バスが埋まり、観光客37人が死亡した。 (英語記事 China landslide: More than 90 missing as search continues)

  • Thumbnail

    記事

    【ロンドン火災】 60棟で外装材が防火検査に不合格 25行政区の公営高層住宅

    2017年06月26日 12:15 公開 英政府は25日、イングランド25行政区の公営高層住宅60棟で、外装材が防火検査に不合格だったと明らかにした。14日未明にロンドン西部で発生した「グレンフェル・タワー」火災を受けて、政府は最大600棟の外装材を検査する方針。 英政府は21日から、高層住宅の外装材を検査のため提出するよう各地の行政当局に指示。コミュニティー・地方自治省は、これまでに検査したすべての高層住宅で外装材が不合格だったと説明した。 同省は行政区に、検査を優先させるべき建物を指示。すべての建物が公表されたわけではないが、同省は検査が必要な住宅のある14行政区の名前を明らかにしている。 ロンドンでは7行政区で14棟が要検査となった。北部カムデン区では「チャルコッツ団地」5棟の検査が指示され、そのうち4棟(650戸)の住民が避難。外装材が基準に満たなかっただけでなく、ほかにも防火扉やガス管などについて複数の防火基準違反があったという。北西部ブレント区では1棟の外装材が不合格だったが、スプリンクラーなど防火設備が設置されているため、ロンドン消防庁は住民の避難は不要だと判断を示した。 ロンドン以外でも、イングランド北部マンチェスターやサルフォード、ドンカスター、北東部サンダランドとストックトン・オン・ティーズ、東部ノリッチ、南部プリマスで19棟が検査で不合格となった。 このほかにも、サルフォードの公営高層住宅9棟で外装材を取り外すことになり、リバプールでは民営の高層住宅で外装材が検査基準に不合格となった。 カムデンでは200人が避難拒否 ロンドン北部のカムデン区によると、23日夜の時点で「チャルコッツ団地」4棟の住民の大半は避難したものの、高層住宅に住む約200人が避難を拒否。区はこの住民たちに、改修工事のため一時退避「しなくてはならない」と通知したという。 チャルコッツ団地の高層棟は、少なくとも79人が死亡したグレンフェル・タワーと類似の外装材を使用しているため、消防庁は安全性を保証できないと区に伝えた。 カムデン区議会のジョージア・グールド議長は、退避を拒否する住民に区の担当者が個別訪問して状況を説明し、ホテルや他の区営住宅を一時避難先として提供すると話した。 「カムデン区として検討可能な法的措置もいくつかあるが、それは本当にやりたくない」とグールド氏は述べた。 「ほとんどの住民には、避難する意志はある。適切な滞在先の提供を待っているだけだ。みんな怖がっていて、もとの家に戻れる保証を求めている。(略)行政としては、住民と協力して解決策を見出すのが正しい方法だ」 チャルコッツ団地では2006年から2009年にかけて、大規模修繕が行われた。施工業者は、2015~2016年のグレンフェル・タワー大規模修繕を担当したのと同じ、ライドン社だった。 (英語記事 More high-rises fail fire safety tests)

  • Thumbnail

    記事

    イエメン、世界最悪のコレラ大発生 20万人感染

    2017年06月26日 11:07 公開 国連は24日、中東・イエメンで続くコレラの集団感染は世界最悪の規模に拡大していると警告した。ユニセフ(国連児童基金)と世界保健機関(WHO)が共同声明を発表し、内戦の続くイエメンの感染者は20万人を超えたと推定されると明らかにした。 ユニセフとWHOによると、これまでに1300人以上が死亡。その四分の一は子供という。感染者の数は1日に5000人のペースで増え続けており、犠牲者の数はさらに増えると懸念されている。 両機関は、「世界最悪のコレラ発生に直面している。コレラはわずか2カ月で、戦いに引き裂かれたこの国のほぼ全ての県に蔓延した」と指摘する。 イエメンでは2年前から、サウジアラビア主導の連合国の支援を得た政府軍と、イスラム教シーア派の反政府勢力「フーシ派」との内戦が続いており、このため国内の医療や水道、公衆衛生などの態勢が破綻(はたん)しつつある。 フーシ派は首都サヌアを含め、国内のかなりの部分を支配している。 病院は患者であふれ、深刻な食糧不足のため国民の多くが栄養失調状態にある。栄養状態の悪化から、特に子供の感染抵抗力が弱まっている。 国連は、住民を戸別訪問して、掃除と飲料水の安全な保管によって自衛する方法を伝える即応チームを派遣する方針だが、清潔な飲料水は乏しい状態だ。 コレラは、コレラ菌に汚染された食品や水の摂取で起きる、急性胃腸炎。感染者ほとんどは、発症しないか、発症しても軽症で済むが、劇症の場合は治療しないと数時間で死に至る場合もある。 イエメンでは内戦によって人口2800万人のうち1880万人が、人道支援を必要とする状態になった。700万人近くが飢餓寸前の状態にある。 (英語記事 Yemen faces world's worst cholera outbreak - UN)

  • Thumbnail

    記事

    「こんなのの上に寝るしか」 カムデン住民の避難所

    2017年06月26日 9:00 公開 ロンドン西部「グレンフェル・タワー」の大規模火災を受け、英政府がイングランド各地の公営高層住宅の安全性点検を指示したところ、北部カムデン区は23日、「チャルコッツ団地」4棟(650戸)の住民に、一時避難を指示した。外装材が基準に満たなかっただけでなく、ほかにも防火扉やガス管などについて複数の防火基準違反があったという。カムデン区によると、23日夜の時点で住民の大半は避難したものの、高層住宅に住む約200人が避難を拒否。区はこの住民たちに、改修工事のため一時退避「しなくてはならない」と通知したという。近くの住民センターに避難した人たちの様子を、地元に住むモハメド・イスカンダーさんが案内した。

  • Thumbnail

    記事

    トカゲ、詐欺師、嘘つき…コーミー氏についてトランプ支持者

    ンプ氏の支持者たちはどう思っているのか。トランプ氏が21日に支援者集会を開いた、アイオワ州の会場で、BBCのラジニ・バイディヤナザン記者が話を聞いた。

  • Thumbnail

    記事

    IS狙撃手をかわして進む イラク・モスル最前線

    奪還に向けた戦いで政府軍は、過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)を旧市街の一部まで追い詰めた。BBCのオルラ・ゲリン記者が最前線のイラク軍に同行取材した。カメラマンはニコ・ハメオン。

  • Thumbnail

    記事

    カムデン住宅から避難指示され 「犬をどうしろって言うの」

    2017年06月26日 9:00 公開 ロンドン西部「グレンフェル・タワー」の大規模火災を受け、英政府がイングランド各地の公営高層住宅の安全性点検を指示したところ、北部カムデン区は23日、「チャルコッツ団地」4棟(650戸)の住民に、一時避難を指示した。外装材が基準に満たなかっただけでなく、ほかにも防火扉やガス管などについて複数の防火基準違反があったという。カムデン区によると、23日夜の時点で住民の大半は避難したものの、高層住宅に住む約200人が避難を拒否。区はこの住民たちに、改修工事のため一時退避「しなくてはならない」と通知したという。住民のシャーリー・フィリップスさん(72)は24日、現地を訪れたカムデン区議会のジョージア・グールド議長に、飼い犬を理由に避難先を提供されなかったと抗議した。

  • Thumbnail

    記事

    【ロンドン火災】 火元は米ホットポイント冷蔵庫=警察

    2017年06月24日 0:48 公開 ロンドン西部の公営高層住宅「グレンフェル・タワー」の火災について、ロンドン警視庁は23日、出火元は米「ホットポイント」冷凍冷蔵庫だと発表した。また、建物の外装材と断熱材が警察の安全性試験に合格しなかったという。警察は、業務上過失致死や防火基準違反などの疑いで立件を目指す方針を示した。 英政府はただちに、「ホットポイント」冷蔵庫の検査を命じた。 「ホットポイント」ブランドを持つ米家電大手ワールプールは、「犠牲者の方々、愛する人や自宅や財産を失った被害者の皆さん、友人やご家族の皆さんに、深い追悼の思いをお伝えします」とコメントした。また、当局の出火原因調査に協力する姿勢を示している。 警察は、型番FF175BP(白)やFF175BG(黒)のホットポイント冷蔵庫の所有者はメーカーに連絡するよう呼びかけている。所有者の連絡先は電話番号0800 316 3826か、ホットポイントのウェブサイト。いずれの型式も2009年に製造終了となったが、2006年3月から2009年7月の間に6万4000台が売られたという。 調べによると、出火元は4階(日本の5階)の住宅とみられる。警察は、火災発生に不審なところはなく、炎が「想定外」の速度で燃え広がったと話した。 警察が外装材と断熱材の安全性試験を行ったところ、いずれも基準値に満たなかったという。試験では外装タイルよりも断熱材の方が先に燃えはじめ、燃え方も速かったという。 記者会見したフィオナ・マコーマック刑事部警視は、外装材と断熱材の試験は「小規模」なものだったが、「(外装材と断熱材のいずれも)何一つ安全試験に合格しなかったということしか、現時点では言えない」と述べた。 マコーマック警視は、「業務上過失致死をはじめとして」あらゆる容疑での立件を検討していると話した。捜査員はこれまでにタワー棟の「てっぺんから一番下まで」くまなく調べており、来週には建物外に昇降機が設置される予定。鑑識作業の終了には年末までかかる可能性もあるという。専門捜査官250人の態勢で捜査に当たっているという。 「残念ながら、すさまじい熱のせいで、死亡した全員を発見できなければ、身元特定もできないかもしれない。ひどい話だが、これが現実だ」と警視は説明した。 グレンフェル・タワーの建設と修繕に関わったすべての企業も、捜査対象になるという。 マコーマック警視はさらに、出火時にタワー棟にいた全員について把握したいと強調。 「悲劇の犠牲になったのに知られないままの人がいないようにしたい。我々にとって大事なのは、グレンフェル・タワーに誰がいたのかを把握すること。各自がなぜグレンフェル・タワーにいたのか、その理由には関心がない」 被害の全容が把握できていないことが気がかりだと警視は述べ、被害者について警察に連絡するのをためらわないでほしいと呼びかけた。 「内務省からは、住民の入国資格を問いただすつもりはないと保証を得ている。我々は在留資格には関心がない。関心があるのは、行方不明者の特定だ。その人たちが安全なのか確認するため、全力を尽くす」 火災では少なくとも79人が死亡した恐れがある。タワー棟の近くの集合住宅も含め、151戸が焼失した。 政府のコミュニティー・地方自治省は、安全性が懸念される外装材を使った公営高層住宅は9行政区に14棟あると発表した。 教育省は、イングランドで学校の安全を担当する全組織に、安全性の追加検査が必要とされる建物を特定するよう指示した。 (英語記事 Grenfell Tower: Fire started in Hotpoint fridge freezer, say police)

  • Thumbnail

    記事

    米俳優ジョニー・デップさん、トランプ氏の「暗殺」に言及

    2017年06月23日 23:46 公開 マーク・サベッジ、BBC音楽担当記者、グラストンベリー 米俳優ジョニー・デップさんが22日、英グラストンベリー音楽祭で観衆を前に、「俳優が大統領を最後に暗殺したのはいつだっけ」と問いかけた。 デップさんは、自分の出演映画「リバティーン」の上映にあたり、「ここにトランプを連れてきてくれる?」と発言。観客がブーイングすると、「ぜんぜんそういう意味じゃない。俳優が大統領を最後に暗殺したのはいつだっけ」と続けた。 さらにデップさんは、「はっきりさせておこう。自分は俳優じゃない。嘘をついて生活してるけど、もうだいぶたつ。そろそろ時期かもしれない」と話した。 デップさんの発言は、1865年に俳優ジョン・ウィルクス・ブースがエイブラハム・リンカーン大統領を劇場で暗殺したことを念頭においたものの可能性はある。デップさんは発言の真意を明確にしなかったが、自分の発言が物議を醸すだろうと認めていた。 「ちなみにこれはマスコミに報道されるし、ひどいことになる。単に質問してるだけだ。何もほのめかしてるつもりはないよ」 大統領暗殺をほのめかすような発言を著名人が公の場でするのは、これが初めてではない。 今年1月にワシントンで開かれた集会では、歌手マドンナさんが、「ホワイトハウスを吹き飛ばすことをすごく考える」と発言した。またラップ歌手スヌープ・ドッグさんはミュージック・ビデオで、トランプ大統領的なキャラクターに向かっておもちゃの銃を発砲した。 音楽祭の観衆は、デップさんの発言に驚いた様子だったが、同時に笑って反応していた。 しかし、ワシントン近郊で白人男性が共和党議員たちに発砲して重傷を負わせた事件の直後だけに、デップさんの発言を批判する意見がソーシャルメディアに書きこまれている。 米ABCニュースによると、大統領警護を担当するシークレットサービスは、デップさんの発言を承知しているという。 (英語記事 Glastonbury 2017: Johnny Depp talks of Trump 'assassination')

  • Thumbnail

    記事

    小林麻央さん死去 がん闘病つづるブログに多くが共感

    とがらについて語るのを避けようとする日本社会で、小林麻央さんのブログは画期的だった。麻央さんは昨年、BBCが世界中の影響力があり人の心を動かす女性100人を記事やドキュメンタリーにする「100 Women(100人の女性)」の一人に選ばれた。 2人の子供がいる麻央さんは当初、日本の多くの人と同様、「理想の母親像」に近付きたいと、乳がん闘病を公表せず、病のイメージを持たれることを恐れたという。 BBCへの寄稿で麻央さんは、「何かの罰で病気になったわけでもないのに、私は自分自身を責め、それまでと同じように生活できないことに、「失格」の烙印を押し、苦しみの陰に隠れ続けていた」と心境を語った。 国内メディアによって自身の闘病が報道されるに及んで、ようやく麻央さんは「日向に出る決心」をし、日本で応援してくれる人たちがこれほどいたことに気が付いたという。 麻央さんの最後のブログのエントリーは今月20日。母親が毎朝絞ってくれるオレンジジュースをいつも心待ちにしていると書かれている。 麻央さんはまた、4歳の長男、勸玄(かんげん)君が今月3日から東京・歌舞伎座で夫と共演するのを観るのを楽しみにしていた。 残念ながら、希望はかなわなかった。 4年前に父親の市川団十郎さんを肺炎で亡くしている海老蔵さんは23日午後に開いた記者会見で、麻央さんの母親が病状の急変に気付き、22日に家族が枕元に集まったと話した。 海老蔵さんは、「おとついまでは喋れたが、きのうは喋れなかった。息を引き取る瞬間、(中略)『愛している』と言って、本当にそのまま旅立った」と話した。 海老蔵さんは、麻央さんがこれまでと変わらず家族のことだけを考え、最後まで笑顔を見せようとしていたと話した。さらに、麻央さんが「自分が治ったならこうしたい、ああしたい、多くの人を救えるような存在になりたいと一生懸命闘病していた」と語った。 「それでブログというものも始めた。(中略)ある意味公になって本当にありがたかったと思う」。 「(ブログで)同じ病の人や苦しんでいる人たちと喜びや悲しみを分かち合っている妻の姿は、私からすると人でないというか、なんというか……すごい人だなと」 「総合的に教わったこと、そして今後も教わり続けることは『愛』なんだと思います」 (英語記事 Mao Kobayashi: Japanese cancer blogger dies at 34)

  • Thumbnail

    記事

    ISが「首都」で必死の抗戦 シリア・ラッカにBBC記者入る

    の有志連合に参加するクルド系とアラブ系の連合勢力「シリア民主軍」(SDF)が激しい攻勢を掛けている。BBCのゲイブリエル・ゲートハウス記者が現地から報告する。 長く、厳しい道のりだった。ラッカ中心部を目指し郊外の町々を車で通過した時に周囲に見えたのは、米軍の空爆で崩れ落ちた建物や、進攻するSDFと後退する自称「イスラム国」の戦闘員らとの戦いに巻き込まれ、銃痕が壁一面に散らばる店舗の様子だった。 SDFが前進するにつれ、人や荷物がうず高く積まれ、白旗を上げた荷車が現れるようになった。避難する家族の中には、長引くシリア内戦を逃れてよそからラッカに身を寄せた人たちもいる。せっかく逃げ込んだラッカでまたしても、戦闘の真っただ中に巻き込まれてしまったのだ。 最初からラッカにいた人たちは、悪夢の中で何年も暮らしてきた。 塗装業の男性は、「あいつらは私たちを次々殺した」と話す。「私たちは生まれた時からイスラム教徒で、断食して祈ってきたというのに、あいつらは私たちが不信心者だと言うんだ」。 ラッカ市内には今でも数万人の住民がいる。町から逃げようとする人を片っ端から打ち殺す支配者たちによって人質にされている。 子供の体をしっかり抱える女性は、「イスラム国に神の復讐があるよう祈っている」と言う。「私たちに降りかかったすべてのことは連中のせいです」。 SDFは今月に入り、ラッカ郊外を急速に進んだ。米軍による空爆と砲撃が後押しした。 空爆と砲撃は今も続く。時折、爆弾が落ちるドスンという鈍い音が聞こえ、その後に市の中心部で粉塵の雲が上がるのが見える。 しかしSDFが旧市街の端に到達した今となっては、進軍の速度はゆっくりしたものになった。IS戦闘員たちは狭い街路に押し込められている。 空から爆撃される上に三方を囲まれて、ISはあらゆる手段を使って抵抗している。 私たちは市の中心部へと車を走らせた。頭上から聞こえる音で、ISのドローン(無人機)が飛んでいるのが分かる。遠隔操作された小型のヘリコプターで、見つからずに空から手投げ弾を落とすことができる。 旧市街を見渡せる建物の最上階で、SDFの戦闘員たちは突然攻撃を受けた。 「狙撃手だ、狙撃手……」。誰かが叫ぶ。 迷彩服の女性戦闘員が地面に伏せて横たわり、ISが撃ってくる方へ重機関銃を向けて一斉射撃する。 看護師から戦闘員に クルド人たちは、女性も男性と肩を並べて戦う。女性戦闘員の名前はデリラ。22歳で、以前は看護師の勉強をしていた。しかしこの前線で、彼女は本当の天職を見つけたようだ。 「標的に命中して、敵を殺した時はすごくうれしい」と、激しい銃撃の合間にデリラさんは笑いながら言う。「私たちの士気が上がって力も増す。私たちの友人や同胞を守っている」。 前線から戻り疲れ切った戦闘員たちは、夜を徹した激しい戦闘について語ってくれる。トンネル網を使い前線の後ろに入り込み、SDF陣地の裏から奇襲をかけてくるのだそうだ。 「こちらを包囲して全方面から撃ってきた」。マシュクと名乗るアラブ人戦闘員は話す。「一人人質にされたけど、どうにか助け出した」。 ISは恐怖を武器に ドローンやトンネル、自爆攻撃、狙撃手――。ISはどの戦いでも恐怖を武器にしてきた。どの集団よりもうまくそれをやっているかもしれない。ラッカ奪還の戦いは長く、厳しいものになるだろう。もしISが「首都」を失えば、彼らが主張するカリフ制国家がいずれ終わりを向かえることを意味する。 しかし、その後はどうなるのか。ISの思想は同時に消えるのか。多分そうはならないだろう。シリアの長い戦争がそれで終わるわけではないし、世界に拡散した暴力の終わりではないことも確かだ。 <ISの支配地域が2016年1月と今月でどのように変化したかを比較>(中心の緑円を左右に移動) (英語記事 Raqqa: The desperate fight for Islamic State group's 'capital')

  • Thumbnail

    記事

    米医療保険制度改革 上院共和党案に一部与党議員が懸念

    2017年06月23日 13:57 公開 ドナルド・トランプ米大統領が公約にする医療保険制度改革法(オバマケア)の破棄と代案をめぐり、上院共和党は22日、医療保険制度改革の素案を公表した。しかし、同党の上院議員4人が慎重な態度を示しており、先行き不透明となっている。 テッド・クルーズ(テキサス州選出)、ロン・ジョンソン(ウィスコンシン州選出)、マイク・リー(ユタ州選出)、ランド・ポール(ケンタッキー州選出)各議員は共同文書を出し、「この法案に賛成票を入れる用意は意志は固まっていない」ものの、「交渉する用意はある」と述べた。 上院で来週予定される採決で、共和党が過半数の賛成を得て法案を可決するには、党内の造反を2票にとどめる必要がある。野党・民主党は全員反対する見通し。 上院共和党のオバマケア代替法案作成は、ミッチ・マコネル上院院内総務が中心となって秘密裏に進められていたが、内容が22日に公表された。 22日には、マコネル議員の事務所前で行われた法案への抗議デモで43人が逮捕された。 共同文書を出した4議員は保守派に属し、現在の法案ではオバマケアの撤廃と制度の費用削減が十分でないと主張している。この一方で、より穏健派に近い2議員が法案の内容が厳しすぎるとして懸念を示している。 法案は、低所得者向けの公的医療保健「メディケイド」に対する政府支出を大幅に削減することで得られる財源を、富裕層や保険会社、製薬会社への減税に充てようとしている。 ディーン・ヘラー議員(ネバダ州選出)は、法案が地元州に与える影響について「深刻に懸念」していると述べた。来年の中間選挙で再選を目指すヘラ―議員は、「繰り返し表明してきた通り、ネバダにとって良い法案であれば賛成するし、そうでなければ賛成しない」と声明文で述べた。 スーザン・コリンズ議員(メーン州選出)は、法案に賛成するかどうかを決めるのは「まだ早過ぎる」と語った。 コリンズ議員は、法案に盛り込まれたメディケイドの削減や非営利団体「プランド・ペアレントフッド」(家族計画連盟)助成の1年停止に「懸念がある」としている。 142ページに及ぶ素案は、個人の保険加入義務付けなどが含まれる2010年に成立したオバマケアの大半を廃止する内容となっている。 オバマケア成立を主導したバラク・オバマ前大統領はフェイスブックで、上院共和党の案は「根本的に意地悪」だと批判した。 オバマ氏は法案が「中間層や貧しい家庭から米国で最も裕福な人々への巨額の富の移転」を意味すると指摘した。 下院では先月初めに、多数派を占める共和党によってオバマケアの改廃法案が可決されている。 上院案の内容 上院案を22日に公表したマコネル上院共和党院内総務は、「共和党は行動を起こす責務があると考えており、その通りにした」と語った。 上院案は下院案に大方沿っているが、現行のオバマケアと同様に、個人に対する連邦補助金を年齢ではなく所得に応じて決定する。 一方で、所得条件により厳しい規制を設けることで、補助金の認可をより難しくした。 下院案に反対する向きからは、補助金を年齢と結びつけることで高齢者を罰しているとの批判が出ていた。 上院案は、メディケイドの拡大を止める仕組みを下院案よりも段階的にした。ただし、メディケイドの削減幅はより大きくなっている。 また、オバマケアが保険会社に義務付けていた緊急医療や出産、精神科などの基本的な医療サービスについては、各州が選択する余地を拡大した。 今後の見通し マコネル院内総務は上院案を来週にも採決にかけたい考え。党派性の薄い議会予算局(CBO)は来週、上院案が政府予算や米国民に与える影響の試算を発表する見通しとなっている。 上院で法案が可決されれば、下院に送付される。上院案が現状のまま下院で可決されれば、トランプ大統領が署名し次第成立するが、下院が修正を加えれば、上院で再可決される必要がある。 トランプ大統領は先に、下院案を「意地悪」だとして、上院議員らにより「気前の良い」案を作成するよう強く要請していた。 (英語記事 Republican senators' revolt puts health bill in jeopardy)

  • Thumbnail

    記事

    トランプ氏、前FBI長官との会話録音していないと 先月は示唆

    はこれ以上なにも言えません」と答えた。 <解説> ホワイトハウス劇場の芝居っ気――ジョン・ソープルBBC北米編集長 ドナルド・トランプ政権には、テレビのリアリティー番組とそっくり同じ要素がいくつかある。政権幹部の人選をしていた時もそうだった。候補が次々とトランプタワーを訪れる様子は、まるでオーディションのようで、トランプ氏もオーディションのように扱っていた。 ドナルド・トランプ氏の物事の進め方は、自分が司会をした番組「アプレンティス」の進行ぶりとよく似ている。誰が雇われ誰がクビにされるのか、番組の最後まで見ないと分からなかったあの方式だ。 ホワイトハウスにもその要素はある。きわめて重要な政策課題の扱いも、非常に芝居がかっている。たとえば、気候変動対策のパリ協定については、どうするか前から決めていたにもかかわらず、週の終わりに発表すると発表する。そうやって、じらすのだ。 こんなやり方は見たことがない。米国の政治で初めてというだけでなく、私がこれまで世界各地で取材してきたあらゆる政治の世界でも、こんなことは見たことがない。 (英語記事 Trump: I did not record ex-FBI chief James Comey)

  • Thumbnail

    記事

    離脱後もEU市民の権利保証 メイ首相、首脳会議で表明

    ル首相は、「良い出発点」だとしつつも、離脱をめぐる多くの課題が残っていると指摘した。 あるEU高官はBBCに対し、英国の提案の詳しい内容が来週26日に明らかになれば、「1行、1行」詳しく精査されるだろうと述べた。 首脳会議全体では、メイ首相の離脱に関する発言はわずかな部分にとどまった。意見の対立を表面化させまいとする首脳らは議論を避けた。 英国で今月8日に実施された総選挙で与党・保守党が単独過半数を割ったことで、メイ首相の指導力は著しく弱まっており、離脱の過程全体をめぐる不透明感も増している。 離脱通告を受けた最終的な離脱の期限は約2年後の2019年3月30日。離脱前に英国で暮らし始めたものの、「英国定住資格」の取得資格を得るのに必要な5年に達していないEU市民には猶予期間が与えられるが、どの時点から住んでいれば良いのかは明らかになっていない。 一方英国は、貿易協定の交渉をできるだけ早く始めたい考え。しかしEUは、EU市民の権利保護や英国の未払い分担金、アイルランドと北アイルランドの国境の扱いを優先的に協議すると主張し、英国に同意させている。 EUのドナルド・トゥスク大統領(欧州理事会常任議長)は首脳会議で、英国がEUに残留する道も依然として残されていると強調した。トゥスク氏は、故ジョン・レノンのヒット曲「イマジン」の歌詞を引用し、「夢見る人だと言われるかもしれないけれど、私だけじゃない」と語った。 首脳会議ではテロ対策も大きな議題となっている。20日には、ブリュッセルの中央駅で自爆攻撃未遂が起きたばかり。 このほか英国やフランス、スウェーデンを含む複数の国でテロ攻撃が最近発生している。メイ首相は加盟国の一つに対する攻撃はすべての加盟国に対する攻撃だと語った。 首脳会議では、グーグルやツイッター、フェイスブックといった大手インターネット企業に対し、イスラム教聖戦主義者たちの主張を載せたコンテンツをより早期、より能動的に削除するよう圧力をかけることで一致した。 (取材:ローレンス・ピーター記者、BBCニュース、ブリュッセル) (英語記事 Brexit: EU citizens offered 'UK settled status' by PM May)

  • Thumbnail

    記事

    まるでリアリティー番組 芝居がかったトランプ米政権

    氏は5月にコーミー氏を解任した後、そのような録音があると示唆するツイートをしていた。ジョン・ソープルBBC北米編集長は、トランプ氏の様々な態度や手法は、テレビのリアリティー番組によく似ていると指摘する。

  • Thumbnail

    記事

    北朝鮮、観光はどうなる 米大学生死亡

    2017年06月22日 17:56 公開 アンドレアス・イルマー、BBCニュース 北朝鮮への観光旅行は、同じ観光でも他人とは違う場所に行きたがる人にとってかねてから、ニッチな冒険だった。 さらに北朝鮮と交流するには、数少ない選択肢の一つでもあった。 しかし米大学生オットー・ワームビアさん(22)の死を受けて、観光を検討している人たちは今一度考え直しているかもしれない。世界で最も秘密主義的な国への旅行は、物珍しさ目当てに行く甲斐が本当にあるのかどうか。 ワームビアさんは、政治宣伝看板を盗もうとした罪で有罪となり、昏睡(こんすい)状態で米国に帰国した1週間後、そのまま死亡した。 インターネット上の観光専門掲示板では、北朝鮮観光について実に意見が割れている。とても行ってみたいという人もいれば、行くべきでないと非難する人もいる。 観光に反対する人たちがなぜ反対するのか、理由は様々だ。安全への懸念から反対する人もいれば、そもそも「残酷な政権を資金援」することになると非難する人もいる。団体旅行をボイコットするよう呼びかける人もいる。 それでも行きたいと言う人たちは、北朝鮮が「奇妙」な目的地だから魅力を感じていて、ルールをしっかり守っていれば安全だと指摘する。 「魔法のような国」 北朝鮮観光を売り出している旅行会社はだいたいにおいて、北朝鮮の特殊性をセールスポイントにしている。 「世界からひきこもった魔法のような国」、「残り少ない手つかずの場所」、「非現実的な一生の経験ができる」――などなどと。 危険性への懸念については、各社もちろん承知している。ほとんどの旅行会社は、危険性の問題にはっきり答え、北朝鮮は安全な場所だと口を揃えて強調している。 しかしワームビアさんの死を受けて、BBCが取材を申し込んだ旅行会社のほとんどは断ってきた。メディア向けに発表した文書を参照してほしいというだけで、それ以上の情報は提供しかねるという反応だった。各社とも、自分たちの事業にとって大問題になりかねない事態に直面しているのだ。 ワームビアさんは英国人のギャレス・ジョンソン氏が2008年に設立した、中国拠点の「ヤング・パイオニア・ツアーズ」社で北朝鮮旅行を予約した。 この代理店は主に北朝鮮観光を専門とするものの、チェルノブイリ立ち入り禁止区域など、同様に「人がめったに行かない」場所への観光も提供。「#darktourism(ダークツーリズム)」のハッシュタグで宣伝している。 「ヤング・パイオニア」は声明で、ワームビアさんの家族に対し「心からのお悔やみ」を伝えると同時に、「ワームビアさん拘束への対応は恐ろしいものだった」と書いた。 ウェブサイト「nknews.org」とのインタビューで同社は、用心すれば今でも北朝鮮観光は安全だと信じていると話している。またワームビアさんのように観光客が逮捕されたのは過去10年で初めてで、これまで観光客8000人以上を北朝鮮に連れて行ったと説明した。 ベルリンに拠点を置く「ピョンヤン・トラベル」のアンドレ・ビティッヒ氏も、北朝鮮は安全な場所だと賛成する。 「これまで少しでも難しい状況に置かれたことは一度もない」と、ビティッヒ氏はBBCに対して話した。 ビティッヒ氏はさらに、ワームビアさんの死は二度と繰り返してはならない恐ろしい悲劇だと強調しつつも、観光客の増加傾向に水を差すようなことはないだろうと話した。 米国人の観光は終わり? ヤング・パイオニア・ツアーズは声明で、米国人の北朝鮮へのツアーはもう運営しないと発表した。 北朝鮮ツアーを運営する他の旅行代理店も同様の声明を出し、米国人のツアー参加を今後も受け付けるか、検討すると発表した。 一般的に、米国人による北朝鮮への旅行は合法だが、米国務省は国民に対し、北朝鮮を訪問しないよう警告し、同国への訪問を完全に禁止することを検討している。 レックス・ティラーソン国務長官はこれについて、「北朝鮮への渡航査証に何らかの制限をかけるべきか精査している」と表明した。「最終的な結論には至っていないが、検討中だ」。 オットー・ワームビアさんの父フレッドさんは、米国人を北朝鮮へ「誘い込む」旅行会社を厳しく批判。各社は「北朝鮮にえさを与えている」に等しく、「自分の息子はその北朝鮮のえさになった」のだと非難した。 高まる緊張 北朝鮮への観光は依然としてニッチなものだが、ここ数年の間、北朝鮮に安定した収入をもたらしてきた。 正確な数字は非常に入手しづらく信用もできないが、この1年で約10万人の外国人が訪れたと考えられている。ただしその大多数は中国人で、中国人以外の観光客は毎年約8000人から1万人と推定される。 首都・平壌とその周辺を回る一般的なツアーの他に、地上最後のスターリン主義独裁国家の奇妙な面だけを取り上げるのではない、より「普通の」観光を提供するツアーも増えている。人里離れた砂浜でのサーフィンから、山間の新しいリゾートでスキーを提供するものもある。 しかし、ワームビアさんの逮捕と死去は、ただでさえ北朝鮮と米国の緊張が高まるなかで起きた。両国間の緊張はさらに高まるだろう。 北朝鮮による核弾頭開発と一連のロケット発射実験を受けて、米国は北朝鮮を最優先課題に位置付け、同盟国に圧力をかけるよう中国に働きかけている。 観光業はもちろん、不安定な情勢の影響を受けずにはいられない。 ビティッヒ氏は、「米国と北朝鮮の緊張が高まる時は決まって、予約に影響が出る。明らかにみんな、不安に思っている」と説明する。 「トランプ政権が北朝鮮への軍事攻撃の可能性も辞さないと、発言の調子を強めて以降、当然ながら誰もが北朝鮮旅行の予約を前よりためらって、心配している」 朝鮮半島の緊張悪化によって、北朝鮮政府が外交駆け引きの駒として使うため、観光客を手当たり次第に逮捕するのではないかと、懸念が高まっている。その場合、当然ながら一番狙われるのは米国人だ。 北朝鮮には現在、ビジネスマン一人と平壌の大学に勤務していた教員二人の、合計3人の米国人が拘束されている。 「この状況では戻りたくない」 米ロサンゼルス在住のメガン・ラシーナさん(28)は今年4月、平壌マラソンを走った。しかし、今ならばそうはしないはずだと話す。BBCのケビン・ポナイア記者が話を聞いた。以下は、本人談話。 出発前に友達には、「もし拘束されたら一生をかけて私を解放してね」とお願いしました。当時は冗談でしたが、今となっては色々な話が聞こえてきます。 米国人としてどのように扱われるか心配でした。でも北朝鮮側は、何をしてよくて、何をしてはいけないか、とても明確に伝えてきます。 みんなとても親切でした。会った人たちは内気で控えめでしたが、無愛想ではなかった。 当時拘束されていたオットーさんが、ホテルのスタッフ以外立ち入り禁止の階で宣伝看板を取ったのだと聞きました。とても居心地が良いホテルなので、自分が今どこにいるのか忘れてしまうのも理解できます。 マラソンの最中、スタジアムは約5万人で満員でした。席を埋めるように命令された人たちだと、誰かに聞かされました。 行く前は、北朝鮮に行くべきか、色々な人から色々な意見を聞かされました。でも私は北朝鮮とそこに住む人たちについて、画一的で偏った考えを持ちたくなかったんです。一番の思い出はマラソンです。北朝鮮の人と交流できました。ハイタッチしたり、声援を送ってくれました。 北朝鮮に行って色々経験できたのはよかったけれど、もし予定が来週だったら、行かなかったはずです。この状況で、そしてワームビアさんに起きたことの後で行くのは、考えられません。 (英語記事 Warmbier death: Will people still travel to North Korea?)

  • Thumbnail

    記事

    フランスの著名ブロガー、クリーム泡立器の事故で死亡

    2017年06月22日 15:05 公開 フランスの著名ブロガー、レベッカ・ビュルジェールさんが泡状クリームを作るのに使う「エスプーマ」と呼ばれる調理機器の事故で死亡したことが、このほど明らかになった。 ビュルジェールさんの家族はフェイスブックで、ビュルジェールさんが「家庭内の事故」で亡くなったと発表した。 インスタグラムのビュルジェールさんのアカウントには、機器が「爆発してレベッカの胸にあたり、命を落とした」と書かれ、不具合のあるエスプーマについて警告している。 フランスのメディアによると、ビュルジェールさんは事故で心臓が停止し、手当てを受けたものの死亡した。 フィットネスや旅行をテーマにブログを書いていたビュルジェールさんは、フランスでよく知られた存在で、フェイスブックのファン数は5万5000、インスタグラムのフォロワー数は15万4000に上っていた。 ビュルジェールさんの家族の一人はインスタグラムで、多くの「欠格品」がいまだに出回っているとして、エスプーマを使わないようユーザーに訴えた。 エスプーマは金属缶にガスを注入して食品をムース状に泡立てる仕組みで、機器全体に高圧がかかる。 フランスの消費者団体はこれまでも、缶の接続部品に不具合があると、外れて高速で飛び出す危険があると長年警告してきた。 仏消費者雑誌「60ミリオン」によると、歯が折れたり、耳鳴りが起きた事例が報告されているほか、多発性骨折や失明した例もある。しかし2015年以降に製造されたエスプーマに関しては、安全性が改善されたもようだという。 (英語記事 Exploding cream dispenser kills French fitness blogger)

  • Thumbnail

    記事

    トランプ米大統領、メキシコ国境の壁に太陽光パネル設置を提案

    2017年06月22日 13:57 公開 ドナルド・トランプ米大統領は21日、メキシコとの国境に建設するとしている壁に太陽光パネルを設置することを提案した。 中西部アイオワ州シーダー・ラピッズで開かれた集会でトランプ大統領は、太陽光パネルの設置によってエネルギーが安価で得られる上、賛否両論がある壁の建設費を一部賄うことができると述べた。 大統領支持者が歓声を上げ、選挙運動のような様相を呈した集会で、トランプ氏は、「誰も聞いたことがないようなアイデアを教えてあげる」と語った。 「ユニークなことを考えている。南の国境についてだが、日光が降り注ぎ、暑い場所でしょう。建設する壁を太光発電の壁にすることを考えている。それでエネルギーが作られるし、費用も賄える。それにこれなら、メキシコが払わなくちゃいけないお金はずっと減る。いいことでしょう?」 トランプ大統領はさらに、「太陽光発電の壁、パネル、素晴らしい。だって考えてみれば、(壁が)高くなればなるほど価値が上がる。かなりいい想像力でしょう? いいよね? 私のアイデアです」と語った。 国家安全保障省による壁の設計図の募集には200社以上が応じたとされる。その中の1社、ネバダ州ラスベガスのグリーソン・パートナーズは鋼鉄とセメント、太陽光パネルで構成された壁を提案している。 米国のメディア各社は今年4月、共和党の議会指導者たちがホワイトハウスを訪れた際に、トランプ大統領から太陽光パネルの案が提示されたと報じた。 今年3月には、2人の学者が米紙ウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿で太陽光パネルの壁への設置を提案している。 昨年の大統領選でトランプ氏は、不法移民と麻薬密輸を防止するためにメキシコとの国境に壁を建設すると約束していた。 トランプ氏は建設費はメキシコが負担すると主張するが、メキシコのエンリケ・ペニャニエト大統領は拒否している。 (英語記事 Trump talks up solar panel plan for Mexico wall)

  • Thumbnail

    記事

    英女王が議会で施政方針演説 ブレグジット準備法案中心に

    2017年06月22日 12:44 公開 英国のエリザベス女王は21日、テリーザ・メイ首相率いる政権の施政方針を述べる「女王演説」を議会で行った。「なめらか、かつ秩序のとれた」欧州連合(EU)からの離脱を目的とした複数法案の説明が、演説の大部分を占めた。 演説で触れられた27法案のうち、8本がブレグジットや、それに伴う移民や貿易の制度、漁業や農業といった産業への影響に対応する内容だった。 メイ首相は議員らに、「国家的な変化という機会を捉えて」、公正な国を造るために団結し働くよう呼びかけた。 しかし、野党・労働党のジェレミー・コービン首相は、多くの選挙公約を演説に盛り込まなかったメイ首相は権威を失っていると指摘した。 演説は、与党・保守党がこれまで提案してきた (1) 富裕な年金生活者に対する冬の燃料費補助の廃止、(2) 年金の2.5%一律引き上げ廃止、(3) 選抜制公立中学高校(グラマースクール)の拡大 (4) すべての幼児の給食無料化――には触れなかった。社会福祉費の改革は外部の意見を求め、エネルギー価格のキャップ制導入についてはさらに検討すると表明した。 保守党が単独過半数を失う結果となった今月8日の総選挙を受けて、アイルランドの地域政党、民主統一党(DUP)との閣外協力に向けた協議が続けられるなか、首相官邸は、来週予定される女王演説に対する下院の採決で、「信任が得られる」との自信を示した。 DUPも、来週の下院採決までにメイ政権と合意できる自信があると述べた。 女王演説では招待予定の国賓について触れるのが通例だが、ドナルド・トランプ米大統領の訪英には言及がなく、今年予定されていた訪問が延期されたとの見方を強める結果となった。政府高官らは、演説に盛り込まれなかった唯一の理由は、日程が決まっていないからだと説明した。 女王演説にエジンバラ公フィリップ殿下は同行せず、チャールズ皇太子が女王の隣りに座った。エジンバラ公は20日夜に入院。バッキンガム宮殿は、既往症が原因の感染症の治療のためで「予防的措置」だと述べた。 (英語記事 Queen's Speech: Brexit bills dominate government agenda)

  • Thumbnail

    記事

    女王の帽子はEUの旗? 女王演説

    2017年06月22日 12:37 公開 ロジーナ・シニ、BBCニュース エリザベス英女王は21日、議会の開会を宣言する施政方針演説、「女王演説」を行った。 冒頭の項目は英国の欧州連合(EU)離脱、つまりブレグジットだった。女王は、EU離脱に備えて複数の新しい国内法を提案した。政府が用意した演説を女王が読み上げるのをテレビ中継で見ながら、ソーシャルメディアでは大勢が、女王の帽子に注目していた。 ツイッター利用者の一人は、「あまりくだらないことを言うつもりもないけど、女王の帽子は欧州連合の旗に似てる」と書き、ほかにも大勢が同様の感想を書き込んだ。 女王の演説朗読が続くなか、「#QueensSpeech(女王演説)」というハッシュタグを使った投稿が8万以上続き、「女王がEUの旗の格好をしてるのはいいね」と書く人もいた。 欧州でも、女王の帽子は注目された。欧州議会のブレグジット交渉担当、ベルギー元首相のヒー・フェルホフスタット氏は、「明らかに今でも英国には、EUをインスピレーションとする人もいるようだ」とツイートした。 昨年5月18日の女王演説と比べて、議事堂への入場や女王の衣装などが地味に行われた。女王の公式誕生日を祝う閲兵式が17日に行われたばかりで、王室騎兵隊が準備する間がなかったからだという。 議会開会にあたって国王や女王は、馬車で議会に向かうのが慣例となっているが、エリザベス女王は今回、乗用車を使った。服装も礼装ではなく、王冠もかぶらなかった。貴族院本会議場への行進もなかった。 簡素な儀式となったのは、1974年以来。当時は保守党政権による解散・総選挙で、労働党のハロルド・ウィルソン党首が僅差で勝利した。 通常の礼装姿だったなら、今回ほどその服装が注目されることはなかったかもしれない。 ツイッター利用者の一人は、「女王の服装は常に、効果や意味合いが慎重に計算されている。絶対に偶然じゃない」と主張した。 別の利用者も、「偶然のわけがない。女王は頭の切れる人だ。何か言われたら、ロイヤルブルーで王冠の代わりに金色があしらってあるのだと言えばいいわけだし」と書いた。 (英語記事 Queen's Speech: Is the Queen wearing an EU hat?)

  • Thumbnail

    記事

    イラク・モスルでISがモスクを爆破 「国家樹立」宣言の場所

    2017年06月22日 12:01 公開 イラク北部のモスルで過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)の掃討作戦が続くなか、イラク軍は21日、ISが市内の歴史的なイスラム教礼拝所「ヌリ・モスク」を爆破したと明らかにした。 有名な斜塔があることでも知られるヌリ・モスクは、ISの最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者が2014年にカリフ制国家の樹立を宣言した場所だった。 しかし、ISは系列のアマク通信を通じて、モスクを破壊したのは米軍機の空爆だと主張した。 イラクのハイダル・アバディ首相は、モスクの爆破はISによる「正式な敗北宣言」だとしている。 イラクに駐留する米軍の司令官、ジョセフ・マーティン少将はISが「モスルとイラクの偉大な宝の一つを破壊した」と語った。「これはモスル、そしてイラクすべての人に対する犯罪であり、この残酷な組織がなぜ一掃されなくてはならないのか示す一例でもある」。 ISはこれまでもイラクやシリアで複数の歴史的建造物を破壊している。 国連によると、ISはモスルで10万人以上の住民を「人間の盾」として人質に取っている可能性がある。 昨年10月以来、何千人ものイラク治安部隊やクルド人部隊ペシュメルガ、イスラム教スンニ派のアラブ人部族、シーア派民兵が、米主導の有志連合の戦闘機や軍事顧問の支援を受けISと戦っている。 イラク政府は今年1月にモスル東部を完全に「解放」したと発表。しかし市西部での戦闘は、狭く曲がりくねった道に阻まれ、より困難な展開になっている。 戦闘は「最終段階」に イラク軍の発表文によると、モスクと「ハドバ」(せむし)と呼ばれる斜塔の両方が爆破された。 モスクの建設は西暦1172年に始まったとされる。 ISは2014年6月にモスルを掌握。その1カ月後、バグダディ容疑者はモスク内にある説教台からカリフ制国家の樹立を宣言した。カリフ制国家とは、預言者ムハンマドの代理人「カリフ」によるイスラム法(シャリア)に基づく統治を意味する。 バグダディ容疑者はそれまで、長年姿を見せていなかった。 ISの主要拠点となっていたモスルで、ISが依然として掌握しているのは旧市街のみ。司令官らは18日に攻撃の「最終段階」を開始すると発表し、イラクの対テロ部隊や陸軍、連邦警察があらゆる方向から攻撃を仕掛けた。 イラク軍によると、モスルへの攻撃が始まった昨年10月には6000人近くいた戦闘員も現在は、300人以下に減っているという。 今週に入り、イラク軍は飛行機からビラを投下し、住民たちに対し広い場所を避け、あらゆる機会をとらえて避難するよう呼びかけた。 赤十字国際委員会(ICRC)は20日、モスル西部から避難してくる民間人に、銃撃や爆撃によるけが人が増加していると警告した。 (英語記事 Battle for Mosul: IS 'blows up' al-Nuri mosque)

  • Thumbnail

    記事

    議会開会の「女王演説」 昨年と今年

    2017年06月22日 9:00 公開 エリザベス英女王は21日、議会の開会を宣言する施政方針演説、「女王演説」を行った。昨年5月18日の女王演説と比べて、議事堂への入場や女王の衣装などが地味に行われた。女王の公式誕生日を祝う閲兵式が17日に行われたばかりで、王室騎兵隊が準備する間がなかったからだという。簡素な儀式となったのは、1974年以来。当時は保守党政権による解散・総選挙で、労働党のハロルド・ウィルソン党首が僅差で勝利した。さらに昨年とは異なり、20日夜に感染症治療のため入院したエジンバラ公フィリップ殿下の代わりに、チャールズ皇太子が女王に同行した。「女王演説」の内容は、政府が用意する。

  • Thumbnail

    記事

    子ゾウが水にばっしゃん 大人たちが協力して救出

    2017年06月22日 9:00 公開 韓国・ソウルの大公園は19日、園内のゾウの水場に幼いゾウが落ちてしまった様子の監視カメラ映像を公表した。慌てた母親とおばのゾウが一緒に水に入り、協力して子ゾウを浅瀬に押し出す様子が注目されている。大公園によると、いずれのゾウにもけがはなかったという。