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    安全求めてジャングル進む ミャンマー・ロヒンギャ難民

    デシュに避難しようとしている。人々は山を超え、ジャングルを流れる川の中を歩いて難民キャンプを目指す。BBCのサンジョイ・マジュンダー記者が避難する人々に同行した。

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    「戦争は望んでいないが忍耐力は無限ではない」=米国連大使

    2017年09月05日 9:00 公開 北朝鮮が水爆とされる核実験を実施した問題で、国連安全保障理事会は4日、緊急会合を開いた。米国のニッキー・ヘイリー国連大使は、北朝鮮の最高指導者・金正恩氏が「戦争をしたくてたまらないような」行動を重ねていると非難し、「手遅れになる前に、あらゆる外交手段を尽くさなくてはならない」と強調した。

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    【寄稿】トランプ政権はどう反応すべきか 北朝鮮核実験

    2017年09月04日 18:15 公開 ジョン・ニルソン=ライト博士、ケンブリッジ大学および英王立国際問題研究所(チャタム・ハウス) 北朝鮮が6回目となる劇的な核実験を実施したことで、北東アジア情勢は再び緊迫し、朝鮮半島で戦争が始まる懸念が高まっている。 今回の実験の規模は、マグニチュード(M)6.3の地震に匹敵した。つまり、北朝鮮の核兵器の破壊力が一気に増したことを示唆している。 2016年9月の前回実験の5~6倍の規模で、広島に投下された原爆より7倍の威力をもつ可能性がある。 しかし、水爆実験に成功したという北朝鮮の自慢について、真否を判断するにはまだ早すぎる。北朝鮮は過去にも同じような主張を裏付けのないまましているからだ。しかし、爆発が実際にどういう性質のものだったかはともかく、北朝鮮の核兵器の破壊力が相当拡大したことは疑いようもなさそうだ。 <関連記事> ・【解説】核実験場の「トンネル崩落」に手がかりか 北朝鮮核実験 ・【寄稿】北朝鮮核実験 軍事的オプションとは ・金正恩委員長の視察写真から読み取れること ・【寄稿】北朝鮮危機  「炎と激怒」の後はどこへ行くのか なぜ北朝鮮は核兵器を追求するのか 核実験を続ける北朝鮮の動機は一貫している。北朝鮮は1960年代から核兵器保有を目指してきたし、その根本には、政治的自律と国威と軍事力への欲求がある。 それに加えて、最高指導者の金正恩氏は、米国からの先制攻撃の可能性に備えた問答無用の抑止力を確保したいと願っている。それは金氏が最高指導者になってからミサイル実験を一気に加速化させた理由の、大きな要因だ。真新しい「自家製」の核弾頭を視察している様子だという、最新の自慢写真も、それで説明できる。 大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を7月に2度実施した北朝鮮が、すでに米国を核兵器で攻撃できるのかどうか、そこまで技術力が進歩しているのかどうかは、まだ専門家の間でも見解が分かれる。しかしある意味で、その技術力論争は、もはや無意味だ。 再三のミサイル発射や核実験による示威効果の結果、米国が北朝鮮への直接攻撃を検討する可能性は非常にあり得ないものとなった。北朝鮮からの攻撃に対する報復はまた別だが、それは自分たちにとって自殺行為だと北朝鮮政府幹部は分かっているはずだ。 2011年12月に最高指導者となって以来の金氏の行動を見ると、合理的に行動する人に思える。ただし、近親者や政府幹部の処刑や粛清を厭わないという、きわめてエゴイスティックで残酷な行動形式の持ち主ではあるが。 父・金正日氏よりも計算高く、巧みにリスクをとっている正恩氏は、ドナルド・トランプ米大統領を挑発して小ばかにしながらも、軍の近代化という自らの目的実現によって自分の国内評価、自分の正当性を高めようとしている。軍の近代化という正恩氏の目標は、平壌の住民を中心に、国内では幅広く支持されているようだ。 米国はどう対応すべきか 周辺地域を不安定にさせているのは何よりも北朝鮮だが、それに加えてもしかするとより一層心配な不安定化要因は、ドナルド・トランプ氏の性格や思考法だ。 米国大統領は繰り返し、ことさらに、米国が北朝鮮を先制攻撃する可能性を示唆し続けている。そんなことをすれば、日本や韓国の住民に壊滅的な被害を与える。特に北朝鮮の通常兵器と核兵器の射程圏内にいるソウル市民約1000万人にとっては、とんでもないことになる。 つまり究極的に言って、米国が北朝鮮に軍事的に対応するというシナリオは、日韓という米国のアジア地域における二大同盟国にとって「終末」のシナリオにほかならない。加えて、韓国に配備されている米軍2万8500人の命も危険にさらすことになる。 それだけに、ジェームズ・マティス国防長官とH・R・マクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が、最終的な防衛手段以外の軍事行動に断固として反対していると言われる理由は、よく理解できる。 トランプ大統領が好戦的に軍事行動の可能性をちらつかせるのは、交渉の戦術なのかもしれない。北朝鮮がこれ以上、挑発行動に出ないよう警告するための。あるいは、いら立ちを募らせている中国指導部に決定的かつ懲罰的な経済圧力を北朝鮮にかけさせるための(たとえば、北朝鮮に不可欠な原油供給を直ちに断つなど)。 しかしこうした狙いがあるのだとしても、奏功はしていないようだ。北朝鮮は今年4月以来、追加制裁に備えて原油の備蓄を始めている。そして中国指導部は、北朝鮮へのいら立ちを募らせていると報道はされるものの、すでに相手が原油を備蓄しているのなら、象徴的もしくは実際的な経済的武器として原油を制限したとしても、即効性はないと判断したのかもしれない。 大統領が不合理でもなければ、あえて直情的に動くのでもないと前提し、しかも米政府の利益のためにソウルを犠牲にするつもりもないとするならば、この状況で最もあり得る危機対応は、北朝鮮への制裁強化を追求していくことにほかならない。 スティーブン・ムニューシン財務長官は、北朝鮮と商取引のある第三国が米国市場に入れないようにして罰する内容の、新提案を起草中だ。確かにこれは劇的で、北朝鮮からの今回の挑発に相応な反応と言えるかもしれないが、効果に乏しくむしろ逆効果になる危険もある。 米国からの一方的な制裁は実施しにくく、中国などから厳しい報復的貿易制裁を受ける可能性がある。中国はこれまで、北朝鮮に対する幅広い追加経済制裁に反対してきたし、たとえ米国の措置が実行できたとしても、北朝鮮指導部に有意義な影響を与えるようになるには時間がかかる。 経済制裁や軍事行動には深刻なリスクが伴い、かつメリットは限定的なものでしかないという状況を思えば、依然として外交と対話が現在の危機解消にとって最善の方法だ。 国連や個別の国々は北朝鮮の行動を強力に非難し続けるべきだが、北朝鮮との何らかの対話構築のため、可能性を積極的かつ柔軟に模索するのは、世界に不可欠な超大国として、未だに米国の責任なのだ。 話をしなければ、戦略的緊張が続く可能性が残されてしまう。そうすれば今から数週間後か数カ月後、制裁や政治的瀬戸際政策で北朝鮮を大人しくさせられず、その失敗にいらだつトランプ大統領がついに、行動に出てしまうかもしれないのだ。金正恩氏が理解する「たった一つのこと」は軍事力だと信じているらしいトランプ氏が、その信念に従って。 そのような状況になれば、双方が相手の意図を読み違えて、核戦争のレベルにまでエスカレートし得る紛争に、うっかり突入してしまいかねない。合理的な意図にもとづくものではなく、偶発的な計算ミスによって。 つまり、北朝鮮にこれ以上の挑発を続けることの(外交的かつ経済的)コストを指摘し、かつ温和な対応によって得られるメリットを知らしめるためには、忍耐強い交渉が残された方法だ。 トランプ大統領は、対話は「融和政策」だと述べたが、それは間違っている。軍事紛争を回避し、終末時計の針が(少なくとも今のところは)危険なほど真夜中に近づかないようにするためには、対話が最善の方法なのだ。 ジョン・ニルソン=ライト博士は、英シンクタンク「チャタムハウス」(王立国際問題研究所)北東アジア担当上級研究員、およびケンブリッジ大学日本政治東アジア国際関係講師 (英語記事 North Korea's nuclear tests: How should Trump respond?)

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    韓国、ミサイル実弾発射訓練 北朝鮮核実験

    の最大重量を倍増できるよう、現行ガイドラインの改定を「原則的に」合意したと伝えた。 ソウルで取材するBBCのロビン・ブラント記者は、韓国が警戒態勢を強めていると示すための演習だったと指摘する。 北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載可能な水爆の実験に成功したと主張する問題について、国連安全保障理事会は4日に緊急会合を開く予定。 韓国大統領府によると、安保理会合に先駆けて、韓国と日本の両政府首脳はより強力な対北朝鮮制裁決議案を安保理に求めていくことで合意したという。 韓国の文在寅大統領は、核実験を「馬鹿げた戦略的ミス」と呼び、「可能な限り最も強い」反応を取ると言明。北朝鮮を「完全に孤立化させる」新たな国連安保理制裁を求めると表明している。 ジェームズ・マティス米国防長官は3日、北朝鮮が米国や同盟国への脅威となるなら「巨大な軍事行動」で反応すると警告した。 <関連記事> ・【解説】核実験場の「トンネル崩落」に手がかりか 北朝鮮核実験 ・【寄稿】北朝鮮核実験 軍事的オプションとは ・金正恩委員長の視察写真から読み取れること (英語記事 North Korea nuclear test: South holds live-fire missile drill)

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    【寄稿】北朝鮮核実験 軍事的オプションとは

    )」の研究員。空軍戦闘力と技術が専門。ツイッター・アカウントは@Justin_Br0nk 。 本稿はBBCが外部機関の専門家に解説記事を依頼したもの。 編集――ダンカン・ウォーカー (英語記事 North Korea: What are the military options?)

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    北朝鮮の核兵器開発 金正恩委員長の視察写真から読み取れること

    2017年09月04日 13:46 公開 北朝鮮が水爆実験だと主張する大きな揺れの数時間前、国営朝鮮中央通信(KCNA)は金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が核弾頭の開発現場を視察した際のものだという写真を公表した。防衛専門家のメリッサ・ハナム氏に写真から読み取れることについて解説してもらった。 今回の核実験は、北朝鮮がこれまでに実施した中で最も大規模で成功したものとみられる。米地質調査所(USGS)は人工地震の規模をマグニチュード6.3と推計しており、過去に例がない大きさだった。 これと同じ日、数時間前に、金正恩委員長が水爆の核弾頭の開発現場を視察する様子だという写真を、KCNAが公表したのは偶然ではないだろう。 写真の装置が地下トンネルの中で爆発したものと同一かどうかは、確認のしようがない。模型の可能性さえある。しかし何を伝えようとしているのかは明白だ。本物の核弾頭がどういう外見か、我々は知っているぞと証明したいのだ。 金正恩委員長は写真の中で、非常に危険だと言われてもおかしくないほど核弾頭の近くに立っている。しかし、これが単に核弾頭の模型という可能性も十分ある。しかしながら、この写真に暗に込められた内容はすさまじいものだ。昨年3月には、金委員長は発射されるミサイルのすぐ近くに立っていた。ミサイル固形燃料の横でたばこを吸う姿の写真さえあった。金氏は、異様な危険を冒すことをいとわないという意味だ。 模型だったとしても、形や大きさ、どのくらい詳細に見せたかという点で、非常に本物らしいと思えるだけの内容がそろっていた。 過去に米国やロシアが公表した弾頭の写真は通常、単なる模型だった。この写真で北朝鮮は相当詳しい内容を見せている。 球根のようなピーナッツ型の物体は、従来見ることができたものより桁違いに詳細にできている。弾頭そのものだ。 複数のワイヤが突き出た銀色の筒に近い、より大きな部分は核分裂を起こす装置だろう。小さい方は、核融合を起こす部分だ。核分裂装置が爆発すると、核融合装置が起爆する。 後ろにある筒は点火装置で、爆発を始める電気系統、動力の部分だ。 北朝鮮は核弾頭を、ミサイルの横にある状態で見せびらかしている。一部の写真には、先端が黄色と黒に塗られた背の高い円すい形の物体が写っていた。これは、今年7月に発射実験した大陸間弾道ミサイル「火星14」の先端部分だ。北朝鮮は7月の発射実験で、兵器開発でいかに大進歩を遂げたかを誇示したのだ。 写真の背景には、装置がどのように作動するのか説明する表さえ写っていた。朝鮮語で書かれた表は、装置が円すい形の中に入るようになっていると説明しているようだ。 北朝鮮が必要以上の詳細を見せているのは、これが国外向けの政治的宣伝だからだ。 (英語記事 Kim inspects 'nuclear warhead': A picture decoded)

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    【解説】核実験場の「トンネル崩落」に手がかりか 北朝鮮核実験

    2017年09月04日 12:25 公開 北朝鮮は6回目の核実験を「完全な成功」と自賛した。観測された揺れの形はこれまでで最大規模の爆発だったと示しているが、直後に実験場のトンネルが崩落した様子で、これは北朝鮮の核開発の進捗状況を知る貴重な手がかりとなるかもしれない。ミドルベリー国際大学院モントレー校核拡散防止研究所の研究者、キャサリン・ディル氏が解説する。 米国と中国による観測は、北朝鮮の実験による揺れがマグニチュード(M)6.3の規模だったと示している。このためすでに、北朝鮮による核実験としては過去最大のものだということは分かっている。 このマグニチュードはざっと言えば、熱核兵器が放出するエネルギー量範囲の下限に近い。つまり第2世代の核兵器で、一つの爆弾が次の爆弾を起爆させより大きい爆発を作り出すという2段階方式のものだ。 どのような設計の核兵器を使った実験かはまだ明らかではないが、揺れの特徴からして、今回の実験の出力は以前の実験による規模より対数的に大きい。 今回の実験の規模は100~150キロトン級だという試算もある。比較対象とするなら、広島に投下された原爆は、約15キロトンだった。北朝鮮による2016年9月の前回実験は、10~30キロトンだったと推定されている。 こうした試算ができるのは、実験に使われた核兵器の出力、つまり爆弾の威力を、揺れの規模から計算する数式が作られているからだ。 しかし爆弾の破壊力を知るには、実験場の地理条件やトンネルの深さも関係する。そのすべての情報は得られていないそれだけに、実験の出力情報はいずれも予備的なものに過ぎないのだ。 ならば今回の実験からほかに何が分かるのだろう。実験場でどうやらトンネルが崩落したらしいという情報が、ここで非常に役立つかもしれない。 そのほかには、核実験によって大気中にされる放射性核種の構成を観測するという方法もある。過去の実験では、実験に使われたトンネルはしっかり密閉されていたため、こうした物質の放出はなく、ここ数年は分析できるものがあまり得られなかった。 しかし今回の爆発は規模が大きく、実験場のトンネルが一部崩落したらしい。米地質調査所(USGS)は、実験から約8分後に2度目の揺れを観測している。USGSも中国地震局も、この2度目の揺れはトンネルの崩落によるものだろうと分析している。 なぜトンネルが崩れたのか? 今回ほどの大爆発に耐えられるほど堅牢に作っていなかった可能性がある。あるいは、わざと崩落させたのかもしれない。つまり放射性核種をわざと放出させることで、これは本物の核実験だったのだと世界に知らしめるために。そうだとすると、これは深刻で本格的な前進を意味するが、判断するにはまだ時期尚早だ。 しかし実験場の山の下で何が起きたのか判断するため、爆発分析の手がかりとなる情報が、トンネル崩落によっておそらく得られるだろう。包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)の観測所が放射性核種を観測し、情報を分析するには、数週間、あるいは数カ月かかる。 そうして得られた情報から、核弾頭の構成が判明するかもしれない。つまりどういう種類の核分裂物質がどれくらい使われていたのか。プルトニウムなのか、高濃縮ウランなのか。北朝鮮はどちらも製造しているし、両方を使う能力をもつ。 揺れの特徴だけから、北朝鮮の6回目の核実験が熱核兵器だったと断定することはできない。しかし現時点で、それはあり得る可能性のようだ。 この進展の度合いは意外ではないが、これほど大規模な実験だったことは、現状がいかに深刻なものか、あからさまに裏付ける。韓国政府の専門家たちは、今回の実験はこれまでの5~6倍の威力だったと指摘している。 では北朝鮮にとって、次の一手はなにか。これから何がどうできるのか。それは米国の反応によるという部分もある。 今回実験したばかりの核弾頭を実際に大陸間弾道ミサイル(ICBM)に載せて飛ばすことができるのだと、実際に証明してみせなくてはと北朝鮮が考えたりしないか、そう心配するアナリストたちもいる。実弾発射実験や、あるいは大気圏内核実験さえ、やろうとするのではないかとも。初期の核兵器は、部分的核実験禁止条約で禁止されるまで、大気圏内で実験されていたのだ。これは実験という枠内での、最も挑発的な行為となる。 今回の核実験のタイミングに、政治的な意味があったのかどうかは断定できない。米韓軍事合同演習は終わったばかりだ。北朝鮮は年内の実験を以前から示唆していたし、具体的なタイミングは政治的というよりは技術的な理由によるものかもしれない。 実験から有意義な技術的情報を入手し、将来的に確実にうまく機能すると自信が持てるよう、核弾頭に調整を重ねていくのは間違いない。 事件後の公式発表で北朝鮮政府は、最高指導者の金正恩氏が前日に視察した2段階式水素(熱核)爆弾の実験が完全に成功したと主張した。 実験に使われた装置が正確にどのようなものなのか、慎重な専門家は今後も議論を続けるはずだ。それでも、北朝鮮には核兵器開発計画などないと主張し続けるのは、もはや難しい。 (英語記事 North Korea nuclear test: 'Tunnel collapse' may provide clues)

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    米国防長官、北朝鮮に「巨大な軍事行動」を警告

    真偽は未確認。 米ミドルベリー国際大学院モントレー校核拡散防止研究所の研究者、キャサリン・ディル氏はBBCに対して、どのような核兵器を試験したのかまだ不明だと話した。 「しかし揺れの特徴からして、今回の実験による出力は以前の実験より対数的に大きい」 現在明らかになっている情報では、確かに水爆実験だったと確認はとれていないものの、「現時点では可能性としてあり得る」とディル氏は話した。 <解説> 何ができるのか――ジョナサン・マーカスBBC防衛外交担当編集委員 北朝鮮の6回目の核実験(おそらく過去最大)は、明確な政治的シグナルを発信している。 トランプ政権がワシントンから強い調子でいくら脅しても、そしてほぼ全世界的な非難を浴びても、北朝鮮は核開発活動を停止などさせないし、制限するつもりもないということだ。 しかも北朝鮮の核開発は、多くの予想とは裏腹に、急ピッチで進んでいるものだと、今回の実験で明らかになったことが懸念材料だ。 これまでのところ、制裁、孤立、軍事的な威圧など、あらゆる対応は北朝鮮政府を動かすことはできなかった。 さらにできることはあるのか? もちろんある。しかし最大級の経済圧力は独裁政権に致命的な打撃を与える可能性があり、そうすれば破滅的な事態へと追いやってしまいかねない。それは中国にとって受け入れられない展開だ。 世界はこれまで北朝鮮の核開発をやめさせ、破棄させる方向で努力を重ねてきたが、これからは核保有国・北朝鮮と共存する方法に向けて、政策を調整していくことになる。そのなかで前面に出てくるのは、封じ込めと抑止だ。 <解説> 中国が締め付けるのか――ロビン・ブラント、BBCニュース、上海 北朝鮮の6回目の核実験は、唯一の同盟国からの要求の完全拒否だった。 中国政府の反応は想定内のもので、北朝鮮を非難し、挑発をやめて対話するよう促した。 しかし同時に中国は北朝鮮に、朝鮮半島の非核化を求める国際社会の「確固たる意志に面と向かうよう」呼びかけた。 とはいえその「確固たる意志」の具体化において、中国が国連制裁以上のものを容認する姿勢はまだ見せていない。国連は、石炭や鉱物に加えて海産物や鉄鉱石などを輸出禁止にする追加制裁を導入したばかりだ。 今回の核実験が、新興5カ国(BRICS)首脳会議が中国南部の福建省アモイで始まる直前に実施されたことも、注目に値する。 たとえ中国の国営メディアでも、習近平国家主席がハレの場のお株を奪われ、おまけに面子を失わされたことは、無視できないだろう。ほぼ普遍的に唾棄されている、同盟国の隣国によって。 (英語記事 North Korea nuclear threat: Mattis warns of 'massive military response')

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    北朝鮮が6度目の核実験 これまでに分かっていること

    2017年09月04日 9:00 公開 北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは3日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載する水爆の実験に成功したと発表した。北朝鮮の核兵器開発について、これまでに分かっていることをまとめた。

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    スマホ使用時間は何時間まで? 若者うつ予防で専門家調査

    2017年09月04日 9:00 公開 スマートフォンが誕生する前の時代をほぼ知らない1995年から2015年にかけて生まれた世代を「iGen(アイジェン)」と呼んで研究する米国の心理学者、ジーン・トウェンギ氏は、若者たちがスマホに多くの時間を割くことは、不安感や抑うつなど心理的にマイナスな影響も与えていると指摘する。親たちはどう対応したらよいのだろうか。トウェンギ氏に聞いた。

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    ロンドン攻撃へのIS人員勧誘 覆面取材で分かった実態

    スラム国」(IS)が昨年、ロンドン中心部への攻撃に向けて行っていたとみられる人員の勧誘活動の実態が、BBCの覆面取材で明らかになった。BBCの番組「インサイドアウト」の記者がIS幹部らとインターネット上でやり取りしたメッセージで、勧誘を担当していた人物が言及したロンドン市内の2地点は、今年実際に攻撃のあった場所と一致していた。英当局は記者とISとのやり取りを完全に把握していた。

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    米国防長官、同盟国防衛へのコミットメントは「鉄のように堅固」

    2017年09月04日 9:00 公開 北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)搭載可能な水素爆弾実験を成功させたと主張している問題で、ジェームズ・マティス米国防長官は3日、北朝鮮が米国や同盟国への脅威となるなら「巨大な軍事行動」で反応すると警告した。マティス長官はホワイトハウスの外で記者団に対して、米国は自国と日韓両同盟国を防衛する能力があり、同盟国防衛の責務を果たすコミットメント(意志と意欲)は「鉄のように堅固」だと強調した。

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    北朝鮮で強い揺れ、「水爆実験に完全成功」と国営テレビ

    06年10月はM4.3だった。 米シンクタンク、ランド研究所の防衛アナリスト、ブルース・ベネット氏はBBCに対して、揺れの規模は大きい意味合いをもつと指摘。「もし本当にM6.3だとなれば、それは非常に大きい武器だ。これまでのものよりずっと大きい。まだ本当の水素爆弾ではないが、北朝鮮がこれまでやってきたことと比べて、大きく(水爆に)近づいた」と述べた。 ベネット氏は、豊渓里に近い「国境の反対側にいる中国の人たちは、紛れもなくひどい揺れを感じたはず」で、今回の爆発の規模は中国にとっても懸念材料になるはずだと話した。 北東部での強い揺れより先に、北朝鮮国営・朝鮮中央通信(KCNA)は同日、新型水素爆弾の開発に成功し、金委員長が「「核兵器化への作業を指導した」と、爆弾のような物体と写る金氏の写真と共に伝えた。KCNAは、水爆は弾道ミサイルに搭載可能と伝えたが、内容の真偽は未確認。 KCNAは、「より高度な核兵器の開発に最近成功した」と伝え、金委員長が「新しいICBM(大陸間弾道ミサイル)に搭載される水爆を観察した」と説明。爆弾については、「高い高度でも爆発させられる、非常に大きな破壊力の多機能熱核兵器」と書いている。 各国の核兵器専門家たちは、北朝鮮の核兵器能力は前進しているものの、ミサイル搭載が可能なほど核弾頭の小型化に成功したかどうかは不明だとみている。水爆開発に成功したという北朝鮮の主張についても、疑問視されている。 (英語記事 North Korea: Tremor detected in sign of possible nuclear test)

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    米ファーゴの妊娠女性殺害 子供とみられる赤ちゃんと遺族対面

    2017年09月01日 16:27 公開 米ノースダコタ州ファーゴの妊娠女性が行方不明となった後、遺体で見つかった事件で、女性のボーイフレンドと遺族らは31日、女性の子供とみられる赤ちゃんと対面した。 妊娠8カ月だった准看護師のサバンナ・ラフォンテーン=グレイウィンドさん(22)は、先月19日に行方不明となり、26日にレッド川で遺体で見つかった。 同州在住の夫婦が殺人容疑で逮捕された。2人は、お腹の赤ちゃんを奪うためにラフォンテーン=グレイウィンドさんを殺害した疑い。 同州キャス郡の社会福祉施設で保護されている赤ちゃんについては現在、DNA鑑定が行われている。 地元ニュースサイト「バレー・ニュース・ライブ」によると、ラフォンテーン=グレイウィンドさんの母親ノーバータさんは赤ちゃんと初対面した後、赤ちゃんは「すごくきれい」だと語った。 地元紙ビスマルク・トリビューンは、被害女性のボーイフレンドで赤ちゃんの父親のアシュトン・マセニーさんが、赤ちゃんと面会できて「最高な気分」だと語ったと伝えた。マセニーさんは、「サバンナも一緒にこの思いを味わえたらと思った」と述べ、「暗い日が続いたが、(赤ちゃんが)すぐに明るい気持ちにしてくれた」と話した。 マセニーさんによると、2人は赤ちゃんを「ヘイズリー・ジョー」と名づけようと決めていたという。 地元紙ミネアポリス・スター・トリビューンによると、ラフォンテーン=グレイウィンドさんの遺体はカヤックで川下りをしていた人たちに発見された。遺体はビニールに包まれ、丸太の重しが巻きつけられていた。 ラフォンテーン=グレイウィンドさんの失踪後、連邦政府や州、地域の当局者に加えて何百人ものボランティアや探索犬が参加し、8日間にわたって捜索が続けられていた。 同州ファーゴの警察は、殺人事件とみて捜査を進めている。 殺人容疑がかけられている夫婦、ウィリアム・ヘイン容疑者(32)とブルック・クリューズ容疑者(38)は勾留されている。 ラフォンテーン=グレイウィンドさんは失踪した当日に2人のアパートを訪れており、なぜ2人の元に生後2日の健康な赤ちゃんがいたのかについて、2人は食い違った説明を警察にしている。 クリューズ容疑者は、ラフォンテーン=グレイウィンドさん宅の上階にあった自分のアパートにラフォンテーン=グレイウィンドさんを呼び、出産を早める方法を教えたと語った。 その2日後、ラフォンテーン=グレイウィンドさんは赤ちゃんと一緒に再びクリューズ容疑者のアパートを訪れ、赤ちゃんを手渡したとクリューズ容疑者は話した。 警察の宣誓供述書によるとクリューズ容疑者は、「サバンナ・グレイウィンドさんの赤ちゃんを手に入れ、可能であれば自分のものにしようと、サバンナ・グレイウィンドさんを利用したと認めた」という。 警察は先月24日にクリューズ容疑者のアパートを捜査し、生まれたばかりの赤ちゃんを発見した。 ラフォンテーン=グレイウィンドさんの遺体の検死について29日に公表された暫定報告書では、ラフォンテーン=グレイウィンドさんが「殺人行為」によって死亡したとしたが、赤ちゃんがどのように生まれたかについては詳細は明らかにしていない。 (英語記事 Pregnant North Dakota woman's boyfriend finally meets baby after her death)

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    米政府 メキシコ国境の壁試作品で4社を選定

    2017年09月01日 13:34 公開 米税関国境警備局(CBP)は31日、ドナルド・トランプ大統領が主要な公約にしてきたメキシコとの国境に建設する壁の試作品の建造で4社を選定した。 コンクリート製の試作品4種は、長さ9メートル、高さ最大9メートルと指定されており、今後数カ月の間に建造される予定。 CBPはその後、手工具を使って壁に穴を開ける試みなどをして、壁の強度が十分かどうかの検査に最大2カ月をかけるという。 1社当たりの受注額は最大50万ドル(約5500万円)。 CBPのロナルド・ビティエロ副局長代理は、試作品が実際に建設される壁の「設計要件を精緻化する助けになる」と語った。試作によって見た目や強度を確認する。しかし、強度の検査では「ミサイルみたいなもの」を使うことはなく、手工具に頼るという。 壁にはさらに、ケーブル管路の機能が求められ、センサーやカメラも設置できるようにする。 今後数週間中に試作品の発注がされ、その後30日以内で建造が完了する見通し。 選定された4社は以下の通り カデル・コンストラクション(アラバマ州モンゴメリー) フィッシャー・インダストリーズ(アリゾナ州テンピ) テキサス・スターリング・コンストラクション(テキサス州ヒューストン) W・G・イエーツ・アンド・サンズ・コンストラクション(ミシシッピ州フィラデルフィア) ビティエロ氏は、4社がこれまでに国境の壁の建設に関わった経験があるかどうかは分からないと語った。 壁の設計図については、200社以上が案を提出したとみられている。 コンクリート以外の材料で作られた壁の試作品4件の発注についても、来週発表される予定となっている。 (英語記事 US hands out first contracts for border wall prototypes)

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    ヌーディストようこそ パリ郊外の公園が一部開放

    2017年09月01日 13:18 公開 フランスの首都パリ郊外の公園で31日 、一部がヌーディスト用に開放された。 パリ東部の「バンセンヌの森」内にあるサッカー場ほどの大きさの区域で、実験的に10月15日まで利用できる。 当局によると、裸をことさらに見せびらかす行為やのぞき見は容認しないという。「模範的行動」の憲章が掲げられる。 「パリの公共空間の利用について、広い心で考える取り組みの一環」だと、公園担当のペネロペ・コミテス副市長は話す。 ヌーディストや裸体主義者の空間だということは、標識で訪問者に伝える。場所は公園内の鳥類保護区のそばで、開放時間は午前8時~午後7時半まで。 この動きを支援する人たちは、ヌーディスト用の海岸やキャンプ場がすでに無数にあるのだから、パリもヌーディストにとって魅力的な場所になるべきだと主張する。 「真の喜びだ。裸体主義者にとって自由が1つ増えた」 パリ・ナチュリスト協会のジュリアン・クロードペネグリー氏 はAFP通信に語った。 「パリの心の広さの表れだ。ヌードや私たちの価値観、自然への敬意について、世間の態度がこれで変わってもらいたい」 クロードペネグリー氏によると、推定数千人がこの場所を利用できるはずだという。 しかしこの案は批判も受けている。昨年の発表時には、ある中道派の政治家は「狂ってる」と反発した。 パリにはすでに、週3回全裸で泳げる公共プールが1カ所ある。 (英語記事 Paris public park opens experimental nudist zone)

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    学校教育で大切なのは規律か創造性か 19カ国で意識調査

    2017年09月01日 12:35 公開 ショーン・コクラン教育担当記者 我々は学校教育に何を求めるか。創造性や自立的思考が重要だろうか。それとも基本を叩き込み規律を厳格に守らせることか。 もちろん、お互いが相いれないわけではない。多くの人は両方が必要だと考えるだろう。 だが米調査会社ピュー・リサーチ・センター(PRC)は19カ国で実施した調査で、どちらが優先されるべきか質問した。 創造性を育むか、「科目内容の基本」を大切にすべきか。もし選ばなければならないとしたらどちらが良いか。 質問は、毎年恒例のPRCによる世界意識調査の一部だ。得られた結果は、教育をめぐる大きな文化的な違い、さらには政治的な2極化を示すものとなった。 スペイン、ドイツ、オランダ、スウェーデン、カナダといった国では、世論は明確に創造性や自立的思考を強調する教育を好んでいる。 基本への回帰 スペインでは、67%が創造性を重視すべきだと回答し、学校は科目内容の基本や規律に注力すべきだと回答したのは24%だった。 しかし、最も対照的だったのは英国で、回答者の51%が学問的基本や規律を優先すべきだとし、37%が創造性を育むことにもっと注意を払うべきだと回答した。 この英国の実際的な意見は多くの面で、同じく調査対象になった開発途上国に近い。ケニヤやナイジェリアといった国では、学校はまず基本を教える場所だとみられている。 米国やオーストラリア、日本といった国では意見は半々で、各国の中でちょうど真ん中あたりに位置する。 中国では、どちらか一方を選ばず、教育におけるこれらすべての側面が満たされることを最も強く求める傾向が示された。 PRCは、教育方法に対する世論を調べるだけでなく、教育に対するリベラルあるいは伝統的な考え方が、政治的分断をどれほど反映しているのかも知ろうとした。 研究者たちは、西欧や北米の最も豊かな国では「教育をめぐる考えがイデオロギーの問題」でもあると指摘した。 政治的分断 調査対象の国の中で群を抜いて政治的分断が激しかったのが、米国と英国だった。右寄りか左寄りかで教育に関する考えは大きく違った。 オランダやカナダ、ドイツといった国では、政治的にリベラルな人と保守的な人が教育に関する考えでは同じである傾向が見られた。 PRCが先月発表した別の調査では、米国ではっきりとした意見の分断が示されている。 PRCでは高等教育に対する見方を継続して調べてきたが、数年前までは共和党支持者と民主党支持者の両方で、総合大学や単科大学が国に貢献してきたと考える人が過半数を大幅に超えていた。 しかし、共和党支持者の間では高等教育のメリットに懐疑的な人が増え続けている。2017年の調査では、「この国で起きていることに単科大学や総合大学がマイナスの影響を及ぼしている」と考えている人が58%に上った。 左寄りの民主党支持者では、逆方向での変化が起きており、高等教育が「プラスの影響を及ぼしている」と考えている人は72%に上った。 双方の世界観の違いは大きい。 高等教育の目的に関する意識も対照的だ。共和党支持者の大半が、特定の技能の習得に価値を見出しているのに対し、民主党支持者は「個人的成長」という考え方により共感している。 このような市民の意識は公共政策にも影響するのだろうか。 欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が今週発表した調査では、欧州のEU加盟国と一部非加盟国の教育予算や予算の優先分野が比較されている。 それによると、教育予算が国内総生産(GDP)に閉める割合が最も高いのはデンマーク、スウェーデン、アイスランドの3カ国だった。 フィンランドやベルギー、エストニア、ラトビアも高い比率を示した。英国はEU平均に近く、全体の順位も真ん中あたりだった。 各国の差も大きかった。教育に大きな予算を割く国のGDP比率は、下位の国の2倍以上となった。 これは財源などリソースの問題である同時に選択の問題でもある。 デンマークは学校向けの予算はトップだったが、警察活動など「公共の秩序と安全」向けの予算は最下位だった。一方、教育予算の比率が低いルーマニアでは、公共の秩序向けの予算はトップに近かった。 教育制度は今後も、より幅広い政策や優先分野をめぐる議論を映す鏡であり続けるだろう。 (英語記事 What should schools put first? Discipline or creativity?)

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    米南部洪水 トランプ政権、緊急の予算措置を議会に要請へ

    2017年09月01日 12:04 公開 米南東部テキサス州などで、先月25日の上陸後にハリケーンから低気圧に変わった「ハービー」がもたらした大雨による洪水被害が続くなか、トランプ政権は議会に対し緊急の予算措置を求めることになった。 テキサス州を訪れたマイク・ペンス副大統領は、「米国民はあなた方と共にある」と述べ、「この市と州、この地方がいままでより大きく、より良く再建されるまで、私たちは毎日ここにいる」と語った。 AP通信によると、ドナルド・トランプ大統領は当初の支援額として59億ドル(約6500億円)の支出を求めるとみられている。 テキサス州のグレッグ・アボット知事は先に、連邦政府から1250億ドル以上の支援が必要になるかもしれないと述べていた。 嵐と洪水で少なくとも33人が死亡している。 トランプ氏が寄付 ペンス副大統領は31万1000人が災害支援の登録を済ましたと明らかにし、議会への予算措置の要請に超党派の支持が集まることへの期待を表明した。 連邦政府による復興予算がどのくらい早く被災者の元に届くのかは、依然不明だ。 被災地の町、ロックポートを訪れたペンス副大統領はテキサス州民に敬意を表し、「きょう私たちが見た光景、聞いた音、人々との会話にはただ圧倒された。テキサスの人々の立ち直る力に勇気づけられた。米国史上最大の自然災害の一つの恐怖を経験した人々が、肩を並べ、隣人に食べ物を分け与え、隣人が家を片付けるのを笑顔で手助けするのを見て……私は謙虚な気持ちになり、深く勇気づけられた」と語った。 ホワイトハウスはさらに、トランプ大統領が個人的に100万ドルを復旧活動に寄付すると発表した。 トランプ大統領夫妻は29日にハービーが最初に上陸したテキサス州コープス・クリスティを訪問。夫妻は今月2日に再びテキサス州を訪れる予定。 洪水が引くなか、支援活動は救助から長期的な復興に焦点が移っている。しかし住民たちは、安全が確認できるまで自宅には戻らないよう警告を受けた。 ホワイトハウス幹部は先に、約10万戸がハービーの被害を受けたと述べた。全ての家屋が災害保険で完全にカバーされているわけではない。 ロイター通信は、国土安全保障省のイレイン・デューク長官代理の話として、テキサス州で約77万9000人が避難命令を受けたほか、98万人が自主的に避難したとみられると伝えた。 連邦緊急事態管理局(FEMA)によると、FEMAの救助隊によって3800人以上が救助され、9万人以上がすでに被災者の認定を受けた。 FEMAはまた、市民たちが詐欺の標的にされていると警告した。検査官や移民当局者のふりをする事例が複数報告されている。 すぐに保険料を支払えば洪水保険が下りると、住民に電話をかけてくる詐欺も起きている。 家屋を捜索 テキサス州南部に拠点を置くエネルギー企業が石油精製所の操業停止やパイプラインの遮断に追い込まれており、米国のガソリン価格は上昇。多くの企業は操業を再開させているが、通常に戻るまでには何週間もかかる可能性がある。 自宅に戻った住民も困難に直面している。 消防隊は一戸一戸を訪れ、生存者や遺体の確認を進めているが、作業は最大2週間かかる見通し。 環境保護局(EPA)は、あふれた下水から細菌や汚染物質が洪水した水に流れ込んでいる可能性がある警告を出し、市民の健康への最大の脅威は安全な水が手に入らないことだと指摘した。 被災地の多くの住居では停電が続いている。 ヒューストン市の東にあるボーモント市の病院では、水の供給が止まったため31日に避難を余儀なくされた。集中治療室の患者たちの移送には、軍のヘリコプター「ブラックホーク」が使われた。 ヒューストンに近いクロスビー市の化学工場では、31日に火災が発生。火災は今後も起きると予想されている。 アルケマ社が所有する同工場の冷蔵設備が被災しており、貯蔵された化学物資に火が付きやすくなっている。 ハービーは今後3日間、ルイジアナ、ケンタッキー州に大雨をもたらすとみられ、テキサス州南東部とルイジアナ州南西部には洪水警報が依然として出ている。 (英語記事 Houston floods: White House seeks disaster aid from Congress)

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    北朝鮮の謎めいた「ファーストファミリー」  第3子誕生か

    2017年09月01日 11:41 公開 北朝鮮については謎が多い。最高指導者の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の私生活も、その一つだ。 しかし韓国情報機関の情報によると、金委員長の妻・李雪主(リ・ソルジュ)さんが今年2月に3人目の子供を出産したようだ。 李夫人が公の場に出て来なくなったことから、妊娠の憶測が2016年から出始めていた。 上の子供2人は、2010年と2013年に生まれたとされているが、金委員長に男子後継者がいるかはまだ不明だ。というのも、第1子と第3子の性別がまだ判明していないので。 第2子が「ジュエ」という名の女の子ということだけ、分かっている。金委員長と予想外に親しい友人関係にある、米バスケットボールの元スター選手デニス・ロッドマン氏が2013年、英紙ガーディアンとのインタビューで口を滑らせたのだ。 ロッドマン氏は、訪朝時に金一家と「海辺でのんびり」過ごしたと言い、正恩氏のことを「すてきな家庭を持つ」「いいお父さん」だと描写した。 なぜこれほど謎が多いのか 北朝鮮の国営メディアが、国の指導者が家族と過ごす私生活について伝えることはほとんどない。 金正恩氏がどのように育てられたかについて、多くは知られていない。同氏が公の場に初めて姿を現したのは、父親が亡くなる直前の2010年9月になってからだった。 正恩氏がいつ生まれたのかさえよく分かっていないが、1983年か1984年とされている。 祖父の金日成氏(朝鮮民主主義人民共和国の建国者)が公の場で妻子と一緒にいる姿は、頻繁に目撃されたし、写真も多く残っている。 しかし正恩氏の父親で前任の最高指導者だった金正日氏は、それに比べると私生活を表に見せなかった。正日氏には少なくとも4人のパートナーがいるとされていた。成恵琳(ソン・ヘリム)、金英淑(キム・ヨンスク)、高英姫(コ・ヨンヒ)、金玉(キム・オク)の各氏だ。正日氏の女性関係が公の目に触れることはほとんどなかったが、男子3人と女子1人が生まれた。 そして正恩氏は2012年、公式行事に女性を同行した。この女性が誰なのか、様々な憶測が飛び交った後、国営テレビが名前を「李雪主同志」だと伝えた。しかし2人は、この3年前には結婚していた可能性が高い。 複雑な継承順位 三男の正恩氏は、後継者として本命視されていなかったが、正日氏が2011年12月に死亡した後、後継者に指名された。 異母兄の金正男氏が今年2月、空港で暗殺されると、金に注目が集まった。 今年3月には、正男氏の息子だと主張する金漢率(キム・ハンソル)という名の男性の、謎めいたビデオがオンライン上に表れた。このこともあって、正恩氏に男子継承者がいるかどうかは、いっそう重要なポイントとなっている。 北朝鮮の建国原理は2013年8月、改定されたと言われている。「白頭血統」の支配権を正式に記し、金王朝が今後も北朝鮮の指導的立場を継いで行くことを正当化するためだ。 金委員長の妻とは 李夫人自身についてはほとんど知られていないが、広く流布しているのが、歌を披露中に金委員長の目に留まった歌手だったという説だ。 同姓同名の北朝鮮の歌手がいるが、同一人物だとは確認されたことがない。 そして夫妻の間には子供が3人いると専門家たちは見ているが、この根拠は、李夫人が理由説明のないまま公の場に姿を見せなくなったり、また現れたりするから――というだけにすぎない。正式には確認されたことがない。 李夫人の西洋風の服装や公の場で見せる夫とのリラックスした関係は、米国のミシェル・オバマ前大統領夫人のスタイルと比べられた。 そのため金委員長は穏健な指導者になるのではと期待する人たちもいたが、実際には一連のミサイル発射実験で北朝鮮の対外関係は劇的に悪化している。 (英語記事 Keeping up with the Kims: North Korea's elusive first family)

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    路上に大きな淡水魚……洪水がヒューストンに残したもの

    る。市内各地が冠水したヒューストンで、水の引いた幹線道路を歩くと、そこには様々な物が横たわっていた。BBC「ニューズナイト」のゲイブリエル・ゲイトハウス記者が報告する。

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    イギリスにさようなら? 英工場で働くEU市民に聞く

    2017年09月01日 9:00 公開 英国の欧州連合(EU)離脱に向けた交渉が続くなか、英国内で働くEU市民たちは将来の生活や英国で働く権利、仕事の保障についてどう考えているのか。社員の15%がEU出身だという英中部ランカシャー州ブラックバーンの部品修理・再生工場を取材した。

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    「我々は黒人しか殺さないから」 昨年夏に米ジョージア州で警官が

    2017年09月01日 9:00 公開 米ジョージア州で2016年7月、警察に停車させられた白人女性が、警官が怖くて両手を下せないと言うのに対し、「我々は黒人しか殺さないから」と説得しようとする警官の映像が、今月になって浮上した。当時はミネソタ州やルイジアナ州などで、警察が黒人を射殺する事件が相次いでいた。パトカーの車載ビデオが撮影した映像について、同州コッブ郡警察は事実関係を調べていると述べている。

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    北朝鮮のミサイル発射「日本への腹いせ」と専門家

    2017年09月01日 9:00 公開 北朝鮮が8月29日早朝、日本上空を越えるミサイルを発射した問題について、韓国・釜山大学のロバート・ケリー准教授に尋ねた。今回のミサイル発射は日本への腹いせ、日本の一般市民を脅かし、米韓を牽制(けんせい)することが狙いだっただろうと、教授は言う。

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    インド・ムンバイで建物が倒壊 少なくとも7人死亡

    2017年08月31日 15:50 公開 インド西部にある金融の中心地ムンバイで31日午前、6階建の建物が倒壊し、少なくとも7人の死亡が確認された。建物内には依然として何十人もの人が閉じ込められているとみられている。 地元報道によると、住居として使われていた建物が倒壊したのは現地時間の午前8時40分(日本時間午後12時40分)ごろ。建物は人口の密集したベンディ・バザール地区にあり、築100年以上とみられている。 救急や消防、災害救助隊が現場で救助を行っている。ムンバイでは、豪雨と洪水の被害からの復旧が始まったばかりだった。 国家災害対応部隊(NDRF)の幹部はAFP通信に対し、「40人が中に閉じ込められてるとみられ、救助隊員43人がチームを組んで救助活動に当たっている」と語った。 インドでは、特に雨期には建物の事故が起きるのは珍しくない。甘い建築基準や建物の老朽化が原因であることが多い。 インド各地で毎年、建物の崩壊で何十人もの人々が命を失っている。 先月17日には、ムンバイ近郊のガトコパルで4階建の建物が倒壊し17人が死亡した。 (英語記事 Building collapse traps people in Mumbai)

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    私はネオナチだった 黒人女性と恋に落ちるまでは

    2017年08月31日 15:11 公開 クレア・ベイツ記者、BBCワールドサービス アンジェラ・キングさんはかつて暴力的な白人至上主義者だった。しかし拘置所での出会いがその後の彼女の人生を一変させた。 アンジェラ・キングさん(当時23歳)は、トラブルになると知りつつ、そのバーに向かった。ネオナチだったキングさんは、暴力的なスキンヘッド集団と一緒に、フロリダ州南部のバーに到着した。 ジーンズのウエストバンドに9ミリ拳銃を入れて、悠然とバーに入った。キングさんと仲間たちはコンバットブーツをはいて色付きの歯列矯正具をつけ、肌には人種差別的なタトゥーを彫っていた。 「全身にタトゥーを入れていた。胸にはバイキング、中指には鍵十字、下唇の内側には『ジーク・ハイル』、つまりヒトラーへの敬礼」 黒人やユダヤ人を憎悪し、同性愛者を激しく毛嫌いしていた。おまけに、ボーイフレンドも仲間の一人だった。そのためキングさんは、自分が実は同性愛者なのだと、決して打ち明けられなかった。 仲間たちと飲んでる内に、どんどん騒がしく攻撃的になった。飲み物を注文していた男性がキングさんのボーイフレンドに何か文句を言ったのをきっかけに、乱闘騒ぎになった。 「タトゥーのことを何か言われて、逆上したんだと思う。彼はすぐ手が出る人だったので」 キングさんと仲間の別の女性が、抗議した男性と一緒にいた女性をつかみ、トイレで殴る蹴るの暴力をふるった。警察に通報されたと聞いて、その場から逃げた。 「みんな興奮状態でそこら中を運転して回って、アメリカで人種戦争が起きたらどうなるのか話し始めました。自分たちと同じじゃない相手は痛めつけてもいいんだということになって、どこか強盗できる場所を探すことになった」 まずコンビニを狙ったが、ばかばかしいことに、誰が行くのかもめている最中に閉店してしまった。結局アダルトビデオ店を狙うことにした。ポルノは「白人にとって有益ではないから」という理由で。 「仲間の一人が店に入って、レジの金を盗む前に、店員をピストルで殴った」 店員はユダヤ人だった。 キングさんは3人きょうだいの一番上で、フロリダ州南部の厳しく保守的な家庭で育った。学費が高いバプテスト派の私立学校に通い、毎週カトリック教会のミサに参加した。 しかしキングさんには秘密があった。そのせいで混乱し、怒りにあふれ、敵対的な性格になった。 「とても小さいときから、自分は異常だと思っていた。同性の人にひかれていたので」 キングさんは自分の性的アイデンティティーを周りから隠した。 「知られてはいけないと分かっていた。母からは、『何があってもあなたを愛してる。でも黒人や女の人とは付き合っちゃだめよ』と言われていたので」 キングさんは家族の引っ越しを機に10歳から公立小学校に通うようになった。体重が増えて、自分に自信がなくなり、周りの生徒からいじめられた。言葉でのいじめが暴力を伴うようになると、もう耐えられなくなった。 「13歳のとき、女子がクラス全員の前で私のシャツを破った。スポーツブラがあらわになって、本当に屈辱的だった。そこで堪忍袋の緒が切れて、ずっとためこんでいた怒りが爆発した」 抵抗してやり返しているうちに、暴力や攻撃を通じて初めての感覚を経験した。この場をコントロールしているのは自分だという、力強さだ。それから間もなく、学校や近所の子供たちを力で支配するいじめっ子としての地位を確立した。 両親が離婚すると、キングさんと妹は母親のもとに残ったが、父親と暮らすことを選んだ弟とは離れ離れになった。自分の居場所を探そうと必死で、パンクロック好きの若者たちの仲間に入った。ネオナチズムに手を染め始めていた集団だった。 「若いスキンヘッドたちは、『フレッシュカット』と呼ばれていた。私の暴力性と怒りを、何も聞かずに受け入れてくれたので、仲間に入った」 グループは夜中に人種差別的なポスターをそこらじゅうに貼ったり、自分たちに賛成しない相手とは誰彼となくケンカして回った。 キングさんは正しい道を見つけたと思った。グループが掲げる考え方の多くは、これまで家庭で聞いてきた気軽な人種差別や偏見と合致していたからだ。 新たなアイデンティティを誇りに感じ、毎日見せつけるように行動に移していた。しかし、学校はほとんど何の対策もとらなかった。 地学の授業で月基地を作るという課題が出た時、キングさんは自分の作品に鍵十字の旗を掲げた。気づかれたのは、何週間も展示された後のことだった。 作品は展示から取り除かれたが、母親が娘の言論の自由だと抗議したため、「B」の成績をつけてもらった。両親はキングさんの考えに反対はせず、ただ「あからさまに見せてはいけない」と注意した。 キングさんは自分より年上のネオナチと一緒に行動するようになり、まだ10代の間に暴力的な白人至上主義グループに参加した。 「そこでは、奴隷船を持っていたのはユダヤ人で、白人を危機に陥れるためにアメリカに黒人を連れて来たんだと言われた。今なら、馬鹿げた話だと思えるが、十分な教育を受けていないとか、仲間に入れてもらおうとしている時なら、スポンジのように新しい事実を吸収してしまう」 キングさんは16歳で退学処分になり、様々なファストフード店で働くようになった。騒ぎを起こしすぎると母親から家を追い出され、車内や友人宅のソファで寝泊まりした。 キングさんがアダルトビデオ店での強盗に加わったのは、この時期だった。1998年のことだ。事件から間もなく、別のヘイトクライム(憎悪犯罪)で警察から指名手配されていたボーイフレンドとシカゴに逃亡したが、数週間後に逮捕され、マイアミの連邦拘置所に勾留された。 人種や文化、宗教や思想など生まれ育ちが違う人たちのすぐそばで生活するのは、これが初めてだった。 「みんな私がなぜそこにいるかを知っていたので、嫌な顔をされたり、嫌なことを言われたりした。拘置所で自分は、壁際に追い詰められて、戦って過ごすのだと思っていた」 しかしまったく予想していなかったことが起きた。友情の手が差し伸べられたのだ。まして、黒人女性から。 「休憩室で煙草を吸っていると、ジャマイカ人の女性が声をかけてきた。『ねえ、クリベッジ(トランプゲームの一種)のやりかた知ってる?』と」。 それが何かまったく知らなかったキングさんは、遊び方を教えてもらうことになった。 思いもよらない友情の始まりだった。その結果、人種差別を軸にした自分の信条体系が崩れていくのに、キングさんは気づいた。 最初の女性を皮切りに、ジャマイカ人女性たちの大きなグループが何かとキングさんの面倒を見るようになり、友達の輪はさらに広がった。中にはアメリカへの麻薬密輸で有罪となった女性も何人かいた。 「それまで有色人種の人を、ほとんど知らなかった。ここで知り合った女の人たちは、で私に難しい質問をしたけど、温かく接してくれた」 新しい友人たちに支えられ、キングさんは自分の過去の行動について責任を取り始めた。 拘置所での1年目に、キングさんは自分の事件について新聞が記事にするとこっそり教わった。新しい友人の一人に、自分の事件を大勢に知られるのがどれほど心配か打ち明けた。 「この友達は、朝食の準備手伝いを担当していたので、いつも朝早くに外に出ることができた。新聞記事が出た日、友人は新聞を盗んで、誰も読めないように隠してくれた。黒人女性が、私のためにそうしてくれた。ヘイトクライムで拘置所に入っていた、この無知な白人女性のために」 1999年に禁錮5年の刑が言い渡されたキングさんは、ギャング仲間について証言するため、郡の刑務所に移された。拘置所に戻ったとき、友人たちがフロリダ州タラハシーの刑務所に移送されたことを知った。 「私を支えてくれた仲間がいきなりいなくなって、打ちひしがれてしまった」 この間、拘置所には新しく収容される女性たちがやってきた。その中の一人、別のジャマイカ人女性は、たちまちキングさんを毛嫌いした。 「彼女は昔たちの悪いギャングにいたんだ、本当に最悪の奴なんだと聞かされた。ある日、そばを通りかかったら、『あんた、なんでそんな風になっちゃったの』といきなり聞いてきた。なので私は立ち止まって、自分にできる限り何もかも、正直に答えることにした」 2人はそれから話し始め、お互いまったく別々の世界で生まれ育ったにもかかわらず、外の世界で同じような経験をしてきたのだと気づいた。徐々に敵対心は薄れ、絆が生まれた。そして次第に、時がたつにつれ、自分たちの感情が友情を超えたものだと気づいた。 「お互い、恋に落ちたんだと気づいた。『まったく何がどうなって、こんなことに?』という感じだった」 「長いこと一緒に過ごして、たくさんの話をした。2人で同じ監房に入っていたこともある。かなり真剣な関係だったけれども、秘密にしておく必要があった」 2人とも、真剣な同性愛関係はこれが初めてだった。キングさんのガールフレンドは、キングさんより前にタラハシーの刑務所に送られた。まるで「拷問のように」感じたとキングさんは言う。 第三者を通じてお互いに手紙を書き送ったが、キングさんが同じ刑務所に移されて数カ月後に、関係はだんだんと冷めて終わりを迎えた。 2001年に釈放されたキングさんは、昔の自分には戻らないと決心した。また、他の同性愛者に積極的に会おうと、インターネットのチャットルームでいろいろな人と話し始めた。 「自分の過去を正直に話した。ゲイ・コミュニティーに受け入れられて、私は一人じゃないんだと気づいた」 キングさんは社会学と心理学を勉強するため、コミュニティー・カレッジに通った。自分の過激主義の経験が、一般的なものなのかを理解したかったのだ。 在学中に地元のホロコースト・センターに連絡を取り、2004年にはホロコースト生存者に自分のこれまでを打ち明けた。 「とても厳しかったけれども、話し終わると私の目をじっと見つめて、『あなたを許しますよ』と言ってくれた」 それ以来、キングさんはホロコースト・センターで訪問者に自分の体験を話している。そして2011年、国際会議に参加し、そこで他の元過激主義者に出会った。 「暴力的な過激主義に関わった過去から足を洗ったという、他の人たちに会えて嬉しかった。私だけじゃなかった」 「ライフ・アフター・ヘイト(憎んだ後の人生)」というブログで、自分たちの経験について書いている2人の米国人に会った。キングさんと2人は一緒に、極右集団からの離脱を支援する非営利団体を作ることにした。 白人至上主義者グループから抜けるのがいかに大変か、どういう難関を乗り越えなくてはならないか、キングさんは嫌と言うほど承知していた。自分自身も、1995年のオクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件の後、グループから抜けようとしたことがある。 「子供たちががれきの下から引きずり出される、恐ろしい映像をテレビでたくさん見た。そのあと、犯人のティモシー・マクベイの考えは私とよく似ていると知ってしまった」 キングさんは当時、自宅軟禁状態に置かれていたが、電話を使うのも止めた。ある日、自分のアパートの外壁に複数の弾痕があるのを見つけた。過激主義の仲間は、自分たちの関わりをほのめかした。 「『考えが変わった』と言えば済むようなものじゃない。そういったグループから離れようとすると、深刻な反動、多くの場合は暴力による報復を受けることがある」 外部のサポートなしでは自分は抜けられなかったと思う。キングさんはそう感じている。そして今では、自分のその経験を生かして他人を助けている。 「過激主義グループにいる人たちは、自分のアイデンティティーのすべてが過激主義と一体化してしまっている。なので、生活をまるごとそっくり変えなくてはならない。考え方から、一緒にいる人たち、一生残るタトゥーをどうするかまで」 キングさんたちの非営利団体は、離脱を助ける「エグジットUSA」という介入プログラムを実施している。また、過激主義グループを抜けようとしている人の相談に乗ったり、情報提供をしている。 かつて過激主義者だった約60人が、互いを助け合っている。8月11日と12日にバージニア州シャーロッツビルで起きた衝突は、受け止めるのが特に大変だった。 「何か事件が起きると、それがきっかけで罪の意識や、恥ずかしくてたまらない思いが込み上げてくることもある」とキングさんは言う。 「私たちは今まで以上に忙しくて、気持ちだけでなんとか回している」 トランプ政権は今年6月、過激主義対策予算を縮小。「ライフ・アフター・ヘイト」も財政支援を縮小された。しかしキングさんは世界中からの個人的な寄付で不足分を賄っていると話す。 この間、キングさん自身の生活も良い方向で落ち着いてきた。両親との関係は改善し、自分がゲイだということを両親も受け入れたようだという。もっとも、両親が受け入れていようがいまいが、「構わない」とも。 さらに、少しずつ自分の過去の過ちを許そうとしている。 「昔の自分がどういう人間だったか、昔の自分が他の人や自分自身をどう傷つけてきたか。今でもかなり、まともな罪悪感を抱いている。でもこのような体験なしでは、今の仕事はできなかったというのも分かっている」 キングさんは、昔のタトゥーをレーザーでひとつひとつ消してもらっている。刑務所から出所した後に始めたことだ。薄くなった人種差別的なイメージの跡を、新しいボディアートで覆っていく作業だ。 現在キングさんの手首には素朴な言葉が彫られている。「愛こそが答え」と。 (英語記事 I was a neo-Nazi. Then I fell in love with a black woman)

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    インド・ムンバイの豪雨で幼児ら5人死亡 南アジアで大雨被害続く

    漬かる高さで、飛行機便のキャンセルや電車の運行停止が相次ぎ、数万人が移動できない状態になっている。 BBCのスランジャナ・テワリ記者は、雨がさらに続くと予想されるものの、状況は改善したと語った。 大雨によって南アジアの広範囲で起きた洪水で、これまでに1200人以上が死亡。当局によると、このうち少なくとも500人がインド北東部のビハール州で死亡している。 援助団体関係者によると、南アジア各地で約1600万人が大雨被害の影響を受けている。何万人もの人が住まいを失っているもようだという。 ムンバイでは、30日も学校や事務所が閉鎖されたままだが、活動は徐々に正常化しつつある。 ソーシャルメディアでは、身動きが取れなくなった人々に避難場所を提供しようとする住民たちや、助けを求める人々の投稿が相次いだ。 避難場所を探す人に自宅を開放しようとする人々は、ハッシュタグ「#RainHosts」を使って連絡先を告知した。 AFP通信は、地元当局者が状況を注視していると語ったと伝えた。 国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は、南アジアの洪水被害は同地域では何年も見られなかった最も深刻な人道危機の一つだと指摘した。 (英語記事 India floods: Toddlers killed in Mumbai rains)

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    米テキサス州洪水 「最悪は脱していない」と知事

    2017年08月31日 13:10 公開 米南東部テキサス州でハリケーンから低気圧に変わった「ハービー」がもたらした大雨による洪水被害が続くなか、同州のグレッグ・アボット知事は「最悪は脱していない」と語った。 アボット知事は、雨が降り続いており、一部地域では今後1週間洪水が続く可能性があると指摘した。 死者は20人以上と報じられており、ヒューストン、ポート・アーサー、ボーモント各市の幅広い地域が水没している。 ハービーは低気圧に弱まったが、隣のルイジアナ州でもハービー接近に伴い洪水が発生している。 テキサス州では8500件以上の救助が実施され、3万2000人以上が依然として避難所で生活している。 現在1万4000人の州兵が救助活動などの支援に当たっており、さらに1万人が加わる見通し。 国立気象局(NWS)は、メキシコ湾沿岸のシダー・バイユー地域で25日以降の降雨量が52インチ(1320ミリ)近くに達し、米国本土での過去最高を記録したと発表した。 しかし、テキサス州での雨は今後かなり弱まるとNWSは予測している。 当局者とボランティアの救助隊員たちが、洪水で身動きがとれなくなった人々の救出にあたっている。 家族6人が死亡 ヒューストン市があるハリス郡の保安官事務所は、避難しようとワゴン車に乗っていた4人の子供と曽祖父母2人の家族6人が、溺死したと確認した。 犠牲者の一人、デビー・サルディバーさん(16)は27日にフェイスブックで、「寝ていないし不安。早く通り過ぎてほしい」と不安をつづっていた。 ハリス郡のエド・ゴンザレス保安官は、一家の死亡を確認した際、「最も恐れていたことが現実になった」と語った。 亡くなった老夫妻の息子でワゴン車を運転していた男性は、車から脱出するのに成功し、木につかまり救助を求めて叫んでいたところを救助された。 当局は人々に自動車を運転しないよう呼びかけている。水の力が軽視されがちで、死傷者の多くは道路上で遭難しているという。 化学工場めぐる懸念 ハリス郡クロスビーでは、化学工場が爆発を起こす懸念が高まっている。工場を所有するアルケマ社のリッチ・ロウ最高経営責任者(CEO)は記者らに対し、「予防策はない」と語った。ロウCEOは、洪水で冷蔵設備が稼動しなくなったため、化学品に火がつく可能性が高いと説明した。 29日には工場の近隣住民に避難命令が出された。 一方、ハービーは30日午前にルイジアナ州南西部のキャメロン郡近くで再び上陸。勢力を弱めながら北東に向かって進むと予想されている。 NWSは、今後3日間はルイジアナ州からケンタッキー州にかけて大雨が予想されると発表した。 ルイジアナ州南部とミシシッピ州南部の一部地域では、鉄砲水警報が現在も解除されていない。 予報によると、2005年のハリケーン「カトリーナ」による大規模災害が発生したニューオーリンズ市はハービーの進路には直接入っていない。 (英語記事 Houston floods: 'Worst not yet over,' says Texas governor)

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    何カ所も刺されて蚊に「死ね!」とツイート……アカウント凍結

    2017年08月31日 11:55 公開 ポール・ハリソン、BBCソーシャルニュース 日本のツイッター利用者が、蚊に何度も刺されて頭に来たあまり、蚊に「死ね!」と書いたところ、アカウントを凍結されてしまった。 殺害予告や憎悪表現、差別表現などを投稿してツイッターを悪用すると、利用が停止されることがあるが、「@nemuismywife」さんのアカウントを凍結した今回の判断は、ソーシャルメディアで広く馬鹿にされている。 @nemuismywifeさんは8月20日に、テレビを見ていたら蚊に何度も刺されたため、「てめぇ俺が大人しくテレビ見てるのをいいことに何ケ所も刺しやがって…死ね!(既に死んでいる)」とツイートした。死んだ蚊の写真も添えて。 するとしばらしてツイッター社から、「脅迫を含む内容の投稿」を理由にアカウントを凍結した、このアカウントは復活されないと連絡があった。 そのため@nemuismywifeさんは「@DaydreamMatcha」という新しいアカウントを作り、「蚊を殺害したら前のアカウントが永久凍結されました、これは違反行為でしょうか? Twitterは徳川綱吉ですか?」と、ツイッターの判断を批判した。 この怒りのツイートは3万2000回以上リツイートされ、2万7000回以上「いいね」が押されている。 ツイッター社は、オンラインでの攻撃や脅迫、中傷、いじめなどの問題行動を制限するため、いくつかの新施策を打ち出している。 蚊に「死ね!」と書いたからとアカウントを凍結したのは、人間の管理者ではなく、自動プログラムではないかという意見もある。 米ビジネス誌「フォーチュン」は、ツイッターが特定の問題表現や単語を自動で拾い出すことで、脅迫などの問題行動を取っているアカウントか判断するアルゴリズムを実装したと伝えている。 (英語記事 Man banned from Twitter over mosquito death threat)

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    「対話は答えではない」 北朝鮮対応でトランプ米大統領

    2017年08月31日 11:08 公開 ドナルド・トランプ米大統領は30日、ミサイル発射を繰り返す北朝鮮への対応について、「対話は答えではない」と主張した。一方、ジェームズ・マティス国防長官は同日、外交の余地はまだあると主張している。 トランプ大統領はツイッターで、「米国は北朝鮮と話してきた。そして25年間、彼らにゆすられカネを払い続けてきた。対話は答えじゃない!」と書いた。 しかしこの後、マティス長官は国防総省で韓国のソン・ヨンム国防相との会談に臨む前、「外交的解決策が尽きるということはない」と語った。 北朝鮮は29日早朝に日本上空を通過するミサイルを発射し、太平洋における軍事作戦の「第一歩」だと表明した。 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は30日にレックス・ティラーソン米国務長官と行った電話会談で、北朝鮮に対する制裁をこれ以上強化するのは非生産的だと語った。 トランプ氏は先週、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が米国に「敬意を払い始めた」と述べたばかり。 29日のミサイルは日本の北海道上空を飛び、日本では市民に安全確保を呼びかける「Jアラート」(全国瞬時警報システム)が発動された。 ロシアは朝鮮半島の緊張が高まった責任の一端は、地域での米国の軍事活動にあるとし、抑制と交渉を呼びかけている。 ラブロフ外相は30日、ここ数カ月の間に高まった緊張を乗り越える唯一の方法は外交だと強調した。 北朝鮮の国営メディアは今週も、「侵略の前哨基地」と呼ぶ米領グアムへの脅しを繰り返した。今月初めに北朝鮮がグアム周辺に対するミサイル発射計画を策定したと発表した際には、トランプ大統領は、もし米国を脅かすようなら「炎と激怒」で対応すると述べていた。 国連安全保障理事会は29日夜に緊急会合を開き、北朝鮮によるミサイル発射を「言語道断」と非難し、あらゆるミサイル実験を停止するよう要求する議長声明を全会一致で採択した。 議長声明は北朝鮮の行為が国連加盟国すべてに対する脅威だとしたものの、新たな制裁は含まなかった。 (英語記事 North Korea: Talking is not the answer, says Trump)

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    シリア・アレッポから動物救出 人間にとっての意味は

    2017年08月31日 9:00 公開 6年以上続く内戦で廃墟と化したシリア・アレッポの「アーリム・サハル(マジック・ワールド)」動物園から7月末、やせて衰弱した13頭の動物が、トルコの保護施設へ移送された。戦争に巻き込まれた各地の動物を救う活動を続けてきた、国際団体「フォー・ポーズ(四つの足)」のアミール・ハリル獣医に、なぜ動物を助けることが大事なのかを尋ねた。

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    ダイアナ元妃をしのんで……パリの事故から20年

    2017年08月31日 9:00 公開 ダイアナ元英皇太子が36歳にしてパリで事故死して、8月31日で20年になる。皇太子妃となってからの日々を短く振り返る。

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    ハリポタの「クィディッチ」で実際に選手権 作者が勝者祝福

    2017年08月31日 9:00 公開 「クィディッチ」とは、小説や映画で人気の「ハリー・ポッター」シリーズに登場する、魔法使いたちのスポーツだ。それが今や英国では、本物の競技になり、人気を得ている。北部ハルで開かれた初のクィディッチ・プレミアリーグ選手権には全英から8チームが参加。28日の決勝戦では「ウェストミッドランズ・レボルーション」が優勝し、作者J・K・ローリングさんはツイッターで「おめでとう」と祝福した。

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    豪当局、中国人5人を強制送還 密航疑いで船拿捕

    2017年08月30日 16:37 公開 オーストラリアの入管当局が中国人男性5人を強制送還していたことが30日、明らかになった。5人はパプアニューギニアとの間のトレス海峡で密航の疑いで拿捕(だほ)されたボートに乗っていた。 豪当局は、一緒にボートに乗っていた中国国籍の男とパプアニューギニア国籍の男2人が密航幇助(ほうじょ)容疑で起訴されたと述べた。 地元メディアによると、ボートは今月20日にパプアニューギニアから4キロの距離にある豪領サイバイ島に到着したという。 オーストラリアのピーター・ダットン移民相は28日に、「1000日を大幅に上回る」期間、密航業者はオーストラリアにやって来ていないと述べていた。 入管当局が30日に出した発表文は、中国人男性たちがトレス海峡で「オーストラリアに不法入国しようとしていた」と述べた。男性たちが上陸していたのかについては明らかにしていない。 オーストラリア放送協会(ABC)によると、ボートの乗船者から難民申請は出ていない。 オーストラリアは、難民認定を求めてボートでやって来る人々をパプアニューギニアのマヌス島など本土外にあるオーストラリアの難民施設に送ったり、密航の疑いがある船舶を追い返したりするなど、しばしば議論を呼ぶ厳格な国境管理を行っている。 ジュリー・ビショップ外相は、今回のボート拿捕をめぐり、難民が再び押し寄せているわけでないと述べた。「国境の安全を守る非常に良い戦略が実施されていて、(今回の)人々は察知されていた」。 密航幇助の容疑で起訴された2人は29日に、東部クイーンズランド州ケアンズの裁判所に出廷した。来月もさらに審理が行われる予定となっている。 豪政府は昨年、難民認定を求める12人のスリランカ人がインド洋上にある豪領ココス諸島に到着したとの情報について、「作戦上のこと」にはコメントしないとして確認を避けた。 (英語記事 Chinese men sent home in Australia people-smuggling probe)

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    メイ英首相が日本を公式訪問 EU離脱めぐる懸念の払拭目指す

    2017年08月30日 14:39 公開 テリーザ・メイ英首相は30日、日本への公式訪問をスタートさせた。メイ首相は今回の訪日で貿易関係の強化や英国の欧州連合(EU)からの離脱をめぐる懸念の払拭(ふっしょく)を目指す。 EUと先月に経済連携協定(EPA)で大枠合意した日本は、英国のEU離脱が同国で約14万人を雇用する日系企業にどのような影響を及ぼすのかについて、率直な懸念を表明している。 英国は2019年にEUを正式に離脱するまで、2国間の貿易協定に向けた交渉が許されていない。 日本政府は現在、北朝鮮が29日に行った北海道の上空を通過したミサイルの発射を受けた対応に追われている。メイ首相はミサイル発射を「向こう見ずな挑発行為」だと強く非難している。 日本に向けて出発する前にメイ首相は、ミサイル発射について「違法な実験であり、我々は強く非難する。この違法行為をやめるよう北朝鮮に確実に圧力をかけるため、日本や海外のパートナーと協力していく」と語った。 メイ首相の訪日は3日間の予定で、安倍首相との会談や天皇陛下との会見が設定されている。 メイ首相には幅広い産業の経営者が同行しており、日本との新たな貿易協定への意気込みを見せたい考えだが、英国はEUからの正式離脱まで貿易協定を結ぶことができない。 安倍首相はメイ首相に対し、EU離脱が英国に拠点を置く日系企業の事業に悪影響を及ぼさないという確証を求める見通し。日本はさらに、離脱後の英国がEUとどのような関係を結ぶのかについて情報を得ようとしている。 ブリュッセルでは今週、英国のデイビッド・デイビス・ブレグジット担当相とEUのミシェル・バルニエ首席交渉官との間で第3回目の離脱交渉が行われているが、バルニエ氏は28日に英国側に対し「真剣な交渉」を始めるよう求めた。 英国には、野村ホールディングスや日立製作所などのほか、自動車メーカーのホンダ、日産自動車、トヨタ自動車など主要な日本企業が拠点を置いている。 (英語記事 Theresa May seeks to allay Brexit concerns during Japan visit)

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    洪水被害の米ヒューストン市で外出禁止令 強盗・略奪を抑止

    2017年08月30日 13:15 公開 米テキサス州などで大雨による洪水が続くなか、被害の大きかった同州ヒューストン市は29日、夜間外出禁止令を発令した。 25日に上陸したハリケーン「ハービー」が熱帯低気圧に変わった後も大雨が続き、ヒューストン市の幅広い地域が水没。多くの住宅が損壊し、少なくとも15人が死亡したと伝えられる。 全米第4の都市ヒューストンのシルベスター・ターナー市長は、略奪行為を防止するために外出禁止令が必要だと述べた。 ドナルド・トランプ大統領は29日にテキサス州を訪問し、ハービーを「壮絶な」嵐だと語った。 外出禁止令は午前零時から午前5時までで、無期限で実施される予定。救助にあたるボランティアや救急隊員、仕事が理由の外出は対象外としている。 ターナー市長は外出禁止令は防犯目的だと説明。住民避難後の住居で「不動産犯罪」が起きないよう、「起き得る犯罪行為を事前に防ぐためだけ」だと話した。 市当局者らによると、略奪行為や武器を使った強盗、警官を装った者たちによる強盗が起きている。 洪水被害が深刻になるなか、何千人もの住民が住居を離れて緊急避難場所を探した。 トランプ大統領は29日にメラニア夫人を伴い、ハービーが最初に上陸したコープス・クリスティに到着した。トランプ大統領は、救助活動が豪雨災害への対応の模範となるのを期待すると述べた。「これまでで一番良いものにしたい」。 「この嵐は、今回の出来事は壮絶だった。だけどさ、テキサスで起きたことだ。テキサスは何があっても対応できる」 トランプ大統領はヒューストン市は訪問しない予定。ホワイトハウスはトランプ氏が救助活動を邪魔したくないと考えていると説明した。 国立気象局(NWS)は29日、ハービー襲来による降雨量が米国本土での記録を更新したと述べた。テキサス州のシダー・バイユーでは、25日以来の降雨量が1320ミリに達した。 このほかの動き ヒューストン市警によると、出勤しようとしていた警官が洪水に巻き込まれ死亡 ヒューストン市のハリス郡当局によると、アディックス、バーカーの2つのダムからあふれた水で3000戸が浸水した。ロイター通信が伝えた 一部の橋や道路が洪水で崩壊しかかっているもよう ヒューストンの南にあるブラゾリア郡で、コロンビア湖群の堤防が決壊。当局はツイッターで「今すぐ逃げろ!」と呼びかけた ハリス郡クロスビーの化学工場で火災もしくは爆発の危険がある。このため周辺2.5キロ圏の住民が避難 トランプ大統領はすでに、政府の緊急予算から救助・復旧活動の資金援助が可能になる連邦非常事態宣言を、テキサス州と隣りのルイジアナ州に対して出している。 ハービーは30日午前にルイジアナ州に到達し、再び本土に上陸すると予想されている。今後2日間、豪雨や鉄砲水などの災害に備える同州ニューオーリンズでは、29日が大規模な被害が生じた2005年のハリケーン「カトリーナ」襲来からちょうど12年の節目となった。 (英語記事 Houston floods: Night curfew bid to stop robbery and looting)

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    「全ての選択肢」がある 北朝鮮対応でトランプ米大統領

    したロケットが日本上空を通過していたが、北朝鮮は衛星の打ち上げが目的で、兵器ではないと述べていた。 BBCのルーパート・ウィングフィールド=ヘイズ東京特派員は、今回は初めて核弾頭が搭載可能なミサイルだったとようだと指摘した。 ロシアのセルゲイ・リャブコフ外務次官は、制裁や武力による状況の打開は、「何も達成できず、破滅への道になる」と語った。 リャブコフ次官は、北朝鮮にミサイル発射をやめるよう促した一方、米国やその同盟各国に対しては軍事的緊張が高まるのを避けるよう促した。 中国は緊張状態が「臨界点」に達したと警告し、米国と韓国に責任の一端があると述べた。 (英語記事 North Korea missiles: Trump warns 'all options' on table)

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    熱帯性暴風雨「ハービー」はなぜこれほど強力なのか

    2017年08月30日 9:00 公開 ハリケーン「ハービー」は、熱帯性低気圧に勢力を弱めてなお、米テキサス州周辺に記録的な被害をもたらしている。なぜこれほど強力な嵐となったのか。3つの要因を説明する。

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    日本経済は勢いを取り戻しているのか

    バブル崩壊以来、デフレと低成長に苦しんできた。しかし最近になって、変化の兆しが表れているのだろうか。BBCのアジア・ビジネス担当編集委員、カリシュマ・バスワニ記者が検討する。

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    EU、離脱交渉での英政府の「あいまいさ」に懸念表明

    らないと述べた。 EUと英国は、今週の交渉で大きな進展がある可能性は少ないとの見通しを示している。 BBCのケビン・コノリー欧州担当特派員は、「お互いに対するかなりのいら立ちをあらわにした」説明が、記者団に繰り返されており、そのことが交渉の雰囲気を物語っていたと語った。 EUは、英政府のアイルランドと北アイルランドとの国境管理について「呪術的思考」になっていると非難。一方の英国は、欧州が「手切れ金」の要求を「ふっかけている」と主張している。 主要な「分離」問題の3つ目は、離脱後の英国民とEU市民のそれぞれの国・地域での法的保護だ。 バルニエ氏は、「あなた方(英政府)にはすべての分離問題について態度を表明してもらう必要がある。十分な進展のために必要だ。真剣な交渉を始める必要がある」と語った。 「建設的な交渉をするために、明確な英政府文書が必要だ。あいまいさをなくすのが早ければ早いほど、将来の関係や過渡期について協議できるようになる。(英国を除く)EU加盟27カ国と欧州議会は団結している。分離問題への適切な対応がないのは、受け入れられない。前に進むため、今後数週間の交渉を強化する用意がある」 デイビス担当相は、英政府の目標は依然として、欧州全体の市民や企業にとって利益になる「双方に有利」な合意を得ることだと述べた。 デイビス担当相は、今週の「技術的な協議」は先月の交渉内容や英政府が最近発表したEU離脱の将来像に関する文書に基づいて行われると語った。 「英国にとって、すべての問題について技術的な協議で前進するのが今後1週間の目的だ。我々は合意できる点を確定させ、意見が合わない部分を解決に近づけ、幅広い問題についてさらに前進したい。そして袖をまくりあげ、再び仕事に取り掛かる用意がある」 バルニエ氏は先週、第3回交渉は「秩序ある脱退」が中心議題になると、ツイッターでコメントした。 今回の交渉では、交渉担当者らはまず作業部会に分かれて双方の提案について協議を行い、31日にバルニエ氏とデイビス氏が取りまとめる予定となっている。 (英語記事 Brexit: UK and EU negotiators call for more progress)

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    Airbnb、アジア市場に本格進出を計画

    2017年08月29日 17:01 公開 モニカ・ミラー、BBCニュース、シンガポール ネイサン・ブレチャージク氏(34)はビジネスモデルの破壊という表現がはやる前から、それを実践していた。民泊サイト「Airbnb」(エアービーアンドビー)の共同創業者は12歳でコーディングを始め、高校生の時には20カ国以上に顧客を持つオンラインのマーケティング事業を立ち上げた。 起業に成功して100万ドル(約1億1000万円)近くの資金を得たブレチャージク氏は、自費でハーバード大学に通い、コンピューター科学を学んだ。 エンジニアとしていくつかの職を経た後、リスクは計算ずくで、2008年に友人2人とAirbnbを立ち上げた。金融危機が猛威を振るうまっただ中だった。 事業立ち上げに必要な資金繰りが得られなかった時、3人は独創性を発揮した。特別にデザインしたシリアルの箱を、2008年米大統領選の民主党全国大会で売り出したのだ。 3人は「オバマ・オー」と「キャプテン・マケイン」シリアルのおかげで3万ドル(約330万円)の資金を調達し、最終的には開業資金も獲得できた。 今のAirbnbはシリコンバレーで最も価値が高い企業の一つだ。時価総額は推定約300億ドル(約3.3兆円)に上る。では次はどこに進出するのか? 新たなチャンス 最高戦略責任者(CSO)でもあるブレチャージク氏は、アジア太平洋地域への拡大にしっかり焦点を当てていると言う。 アジア太平洋地域には、世界中のミレニアル世代の約60%がいる。ブレチャージク氏自身と同じ、19歳から35歳の最も成長著しい消費者層だ。しかしAirbnbに登録されている400万件のリスティング(宿泊物件)の内、アジアにあるのはわずか15%にとどまる。 ブレチャージク氏は、「巨大な人口で、その多くは中流階級になりつつある」と話す。「可処分所得を手にした人は、真っ先に旅行したいと思うものです。なので、Airbnbがアジア以外でどれだけ大人気でも、アジアで人気がなければ、それは当社にとって大きな損失です」。 最大の挑戦は中国本土での成功かもしれない。国連世界観光機関によると2016年、中国の海外旅行者は6%増え、1億3500万人となった。 激しい競争 しかし、中国本土の市場への参入がすぐ成功を意味するわけではない。例えば、配車アプリの世界最大手ウーバーは2014年に中国市場に参入したものの苦戦。中国のライバル社、滴滴出行に少数株主として出資して中国市場に足場を維持する形を取った。 Airbnbに登録された中国の物件は約10万件あるものの、他の短期オンライン民泊仲介サービス、特に40万件の物件登録がある「途家」など、競合他社との厳しい競争にさらされている。それなのになぜ、ブレチャージク氏は勝機があると見込んでいるのだろうか? 「地元企業はどれも、中国国内には宿泊物件を確保しているが、国外に手を広げていないし、今後そうしようとしても大変だと思う。一方で我々は、191カ国に400万件の宿泊物件を押さえている。なので私たちは自社ブランドの差別化に、大いに注力している」 Airbnbはさらに、中国での商標権侵害をめぐる法廷闘争に巻き込まれたニューバランスやマイケル・ジョーダンなど、他の世界的ブランドの過ちからも学んでいる。 今年3月、Airbnbは中国内でのブランド名を明らかにした。標準中国語を話す人たちに発音しやすい「愛彼迎」(Aibiying、あいびいん)だ。愛情をもってお互いを歓迎するという意味になる。Airbnbは中国本土でピンイン(中国語の発音のアルファベット表記)と標準中国語で、このブランド名を商標登録してる。 規制のハードル Airbnbは、短期滞在宿泊施設やホテル業界の伝統的なビジネスモデルを破壊することに成功してきたが、一方で世界各地の規制当局はさかんに抵抗してきた。 例えばニューヨークとバルセロナは今年、民泊仲介サイトのせいで家賃が値上がりし、現地の住宅在庫が減るとの批判を受けて、仲介サイトを取り締まった。違法な部屋の貸し出しを宣伝するAirbnbの家主には、重い罰金が科せられる。 こうした問題についてブレチャージク氏は触れなかったが、同社広報は、「当社が協力する各国政府は、Airbnbが各地にもたらすメリットを理解している。(中略)とはいえ、法制度が新しい技術革新に追いつくには時間がかかることがある」と述べた。 アジア太平洋地域では今年6月、日本の国会で民泊普及の規則を定めた「住宅宿泊事業法(民泊新法)が成立。民泊仲介業者にとって、法律上の勝利となった。 だが同じアジア太平洋地域でも、日本以外への進出するのはもっと大変だろうと、香港理工大学ホテル・観光経営学部のブライアン・キング副学部長は話す。 「より難しい環境とは、たとえば香港。Airbnbがアジア太平洋地域の運営拠点を置くシンガポールもそうだ」とキング教授は言う。 「とはいえシンガポールは最近、賃貸期間の最短要件を6カ月から3カ月に緩和したため、今後はもっと素早く拡大するかもしれないと、いくらかは期待がもてる。進捗度合いは国ごとに異なるが、全体的にAirbnbは現地の民泊仲介会社とうまく競争している」 Airbnbは最近、全く別の理由のため、ニュースで大々的に報じられた。米バージニア州シャーロッツビルで発生した暴動の数時間後、同社は率先して立場を明らかに表明し、シャーロッツビルの集会に参加した白人至上主義者たちを、Airbnbサイトから排除した。 ブレチャージク氏は、「旅行は人を結びつけ、受容性を養う。私たちは旅の力を信じている」と述べ、「それと反対のことが世界で起こっているのを目にしたら、自問自答しなくては。自分たちの価値を守り、それに沿って生きたいのか。それとも当社の価値観は単に、聞こえが良いから書いているだけなのか」と話す。 創業者兼大家 ブレチャージク氏は、体験型の旅行に情熱を燃やしている。 2児の父親でもあるブレチャージク氏が北カリフォルニアのの自宅にいないときは、世界中を飛び回り、いろいろなAirbnbの宿泊施設に泊まってみては、同社の新サービス「トリップ」を試している。 「トリップ」を使うと旅行者は、料理教室やハイキング、文化ツアーなどの活動を通じて現地の文化を垣間見ることができるのだ。 サンフランシスコでAirbnbの部屋を借りると、ブレチャージク氏が新しいタオルを部屋に持って来てくれるかもしれない。同氏はAirbnbの「大家さん」でもあるのだ。ただし、自分のアカウントだと知られないように設定しているので、大半の人は自分のことを知らないと話した。 ブレチャージク氏が借りる部屋の好は様々だ。ワイン畑のあるイタリアの城に泊まったこともあるし、記念日にはインドネシア・バリで、竹でできたモダンなツリーハウスに泊まったこともある。ハワイでは複数の豪邸に滞在した。 その一方で、米誌フォーブスの自力で億万長者になった若者リストに載るほどの資産家になったとはいえ、ワイルドな旅もいとわない。ブレクチャージク氏が借りた一番安い部屋は、数年前に泊まったラトビアの寝室で、一泊18ドル(約2000円)だった 「3日間ここに泊まった。貸してくれた人は自分の寝室を僕に提供して、本人は居間のソファーで寝ていた。とても小さい、質素な場所です。でも、最高にいかしてた」 「借りた先で大家と一緒に過ごすのが、何より一番面白かったということもある。この時の大家は文字通り48時間、僕とずっと一緒にいて、街を案内してくれた」 「お互い自転車に乗るのが好きだと分かったので、1日中2人で自転車に乗って過ごした。約50ドル(約5500円)で、とても思い出深い体験になった」 (英語記事 Airbnb boss reveals plans to crack Asia market)

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    ドナルド・トランプ氏が夏休み中に行った40いくつのこと

    2017年08月29日 16:20 公開 ジョン・ソープル北米編集長 米国ではもうすぐ、何百万人もの子供たちが新学年を迎える。そして学校に戻って最初に出される宿題と言えば、「夏休みの思い出」の作文だ。 自分がドナルド・トランプだったらと、一瞬でいいので想像してみてもらいたい。そしてドナルド・トランプな自分が「夏休みの思い出」の作文を、宿題に出されたとしたら。まずは、紙を余分にもらった方がいい。というのも、それはそれは盛りだくさんな夏だったのだし。 遠いおぼろげな記憶の果てにかすんでいる自分の学校時代を思い返せば、確か先生は、単にやったことを箇条書きにするのではなく、一つ一つを分かりやすく説明するように指示していたのではなかったか。 けれども、それについては先生、ごめんなさい。ドナルドとホワイトハウスの愉快な仲間たちが今年の夏にやったことは、以下に箇条書きする通りです――。 1. アンソニー・スカラムーチという新しい広報部長を採用 それに抗議してショーン・スパイサー報道官は辞任。自分は喜んでいると言うが、実は怒り心頭 「ザ・ムーチ」ことスカラムーチの猥雑(わいざつ)なインタビューが、米誌ニューヨーカーに掲載される トランプ氏、気の毒なラインス・プリーバス首席補佐官を解任(プリーバス氏はアンドリュース空軍基地で置き去りに) 新しい首席補佐官を任命。国土安全保障長官だったジョン・ケリー将軍だ ケリー新補佐官の初日、大統領は就任したばかりの広報部長を解任。スカラムーチ氏はわずか10日しかもたなかった。牛乳だってもう少しもつ 新しい広報部長を任命。7カ月で4人目だ 司法長官を公の場で繰り返し辱めるが、ジェフ・セッションズ長官はしぶとく座に残る 医療保険改革法案の採択で敗退 反対票を入れた共和党議員3人を、公然と繰り返し罵倒する ツイッター経由でトランスジェンダー(性別越境者)の軍入隊を禁止。軍には伝えず 軍幹部たちは、「何を言ってるのか。ツイッターの命令など受けない。指揮系統というものがある」と反論 11~18歳のボーイスカウトたちを前に、政治的演説を披露 史上最高の出来栄えの演説だったと、ボーイスカウトの代表から電話があったと主張 ボーイスカウトの代表はそのような電話はしていないと反論。さらに、大統領の不適切な演説内容を謝罪する声明を、ボーイスカウトあてに発表 国境政策をメキシコ大統領に電話でほめられたと発言 メキシコ大統領は、そのような電話はしていないと反論 ホワイトハウスは大統領は嘘つきではないと弁明するも、大統領の発言を説明できず 超党派のロシア制裁法案署名に数日かけた後、議会に無理やり署名させられたと議会を非難 米国外交官数百人を国外追放にしたウラジーミル・プーチン露大統領に感謝表明 機密漏洩(ろうえい)を非難するも、自分がいかに愛されているかの証明なので漏洩は好きだと発言 警察に、逮捕時には容疑者を手荒く扱うよう推奨 各地の警察幹部がこの発言を非難。ホワイトハウスは、冗談だったと説明 自分が何事をなすにも欠かせない共和党の上院院内総務を、公の場で繰り返し辱める 北朝鮮に反応して核戦争を脅すかのように見える 北朝鮮の最高指導者が攻撃すると脅したグアム(大規模な米軍基地あり)に、話題になれば観光に弾みがつくと応援 スティーブ・バノン首席戦略官は「北朝鮮について軍事オプションはない」と、大統領と食い違う発言 軍事オプションでベネズエラを脅す 女性1人が死亡したネオナチ集会の後、双方に非があると責める 発言に猛反発され、発言を修正。白人至上主義者とネオナチとクー・クラックス・クランを非難 無理やり発言を修正させられたことにいら立ち、修正した内容をすべて白紙に戻し、再び双方を非難。極右集会には「良い人たちもいた」と 米統合参謀本部の軍幹部たちが、あらゆる形の差別を非難。全軍の最高司令官をそれと分かる形で言外に批判 大統領として(極右集会と衝突のあった)バージニア州シャーロッツビルを訪れるか尋ねられ、自分が所有する同州のワイン畑を宣伝 民主党、共和党、大統領経験者たち、各国指導者、自分のスタッフ、そしてローマ法王から非難される 自分の諮問委員会を去る企業経営者たちを、公の場で辱める。企業トップが次々と去り、複数の政府経済諮問委員会が解体される トランプ勝利の立役者でもあったバノン首席戦略官を解任 アフガニスタン戦略で回れ右。駐留米軍の撤退を繰り返し公約していたが、実際には増派を発表 メキシコ国境の壁の建設費が捻出されなければ、連邦政府を閉じると脅す アメリカ国民の団結を呼びかける その翌日にきわめて分断的な演説で自分の政敵や批判勢力を罵倒 さらにその翌日、再び団結を求める 違法移民と疑われるスペイン語話者の拘束をやめろという裁判所命令に背いた罪で有罪となった、アリゾナ州のジョー・アルパイオ元保安官に恩赦を与える ――しかも、夏は政界において静かな時期のはずなのだ。8月の政界はしんと静まりかえり、何も起きない時期のはずなのだ。時間は遅々として進まず、ニュース速報の中身は薄く、サーフィン犬やお菓子作り大会番組のニュースが、話題を独占する――8月とはそういう時期のはずなのだ。 バラク・オバマ前大統領の首席補佐官で今はシカゴ市長のラーム・エマニュエル氏は、トニー賞の「最も劇的」部門にホワイトハウスを推薦するつもりだとツイートした。「最優秀ドラマ」ではなく、単に騒ぎが起きた回数で一番だったという意味で。 では大事な質問を この数々の騒ぎに意味はあるのか こんな調子でいつまでも続けられるわけはない、ドナルド・トランプが4年の任期を満了できるはずがないと言う評論家や政界関係者は、ワシントンにいくらでもいる。一部の人にとってこれは期待を込めた発言だが、一部の人にとってこれは本物の冷静冷徹な分析だ。 私は確信を持てずにいる。そもそもドラマチックな騒ぎに混乱に騒音こそ、この大統領の元気の元だ。騒ぎが嫌いなら、これほど自ら騒ぎに火をつけて煽ったりはしない。 しかし、連邦議会の議員たちとの関係、国内各地のビジネスリーダーたちとの関係、ウォール街の金融関係者との関係、軍幹部との関係、そして世界各国首脳との関係において、大統領の周りの混乱と騒ぎは意味を持つ。たとえば米軍幹部は、自分たちの最高司令官のふるまいに猛反発したように見える。 メキシコ国境の壁の建設費用が得られなかったら、政府を閉じることになってもかまわないという脅しを、しばし考えてみてもらいたい。大統領は、選挙公約を果たすためだと言っているが、議員たちは(まだこそこそと)「でもそれは、メキシコに払わせるって約束だったよな」とつぶやいている。 大統領は、共和党のミッチ・マコネル上院院内総務を公の場で罵倒し続けている。何度となく。それでいったいどうやって、自分が望むインフラ関連法案を成立させられるというのか。いったいどうやって、税制改革を実現できるというのか。 支持者はどうか それに、トランプ氏の支持基盤の問題がある。支持基盤にひびは入ったのだろうか。確かに、少しなら。世論調査の支持率の動きは心配ではないのか。もちろんだ。不支持率は上がり、支持率は下がりつつあるように見える。 それでもなお、支持者たちは100%、トランプ氏を応援している。大声で歓声を上げて、拍手を浴びせて、夢中になって楽しんでいる。 自分たちが選んだ、自分たちの代表なのだから。国の仕組みと戦い、ワシントンの既得権益の「沼をさらい」、主流派に真っ向から挑んでいるのは。つい先週、アリゾナ州フィーニックスに集まった大勢を見てみるといい。 再選も? つまり、自分が目指す立法措置をトランプ氏がなんとかギリギリ、間一髪のところで実現するというシナリオは、十分あり得ると私は思うのだ。その場合、2020年になったら国民に向かって「約束は果たしたよ」と堂々と言える。 それよりもっとあり得るのは、トランプ氏の動きが次々に阻止され、重大法案でことごとく失敗し、オバマケアの改廃もできず、税制も改革できず、メキシコとの間に壁も造れず、崩れつつある米国のインフラも何も整備できないという、そういう展開だ。 しかしだからといって、トランプ氏にとっておしまいということにはならない。そうなったらなったで国民に向かって、「この国は仕組まれている。沼をさらうには、思っていたよりもっと時間がかかりそうだ。共和党首脳陣の一部を追い出さなくては。戦いは続く。みんなして、アメリカを再び偉大にしよう」と言えばいいのだ。 ということで問題は、ドナルド・トランプのエゴの話になる。そして、混乱しまくった今年の夏を振り返りつつ、今のホワイトハウスはどういう選択を迫られるのかという話にも。 ドナルド・トランプは、果敢に挑戦したものの大失敗に終わった事例として歴史に名を残したいのか。それとも、飽くなきエネルギーと取り引きをまとめる才覚でもって不利な状況を逆転させた勝者として記憶されたいのか。 もし勝者として名を残したいのなら、敵に回した大勢との関係を急ぎ修復する必要がある。しかも記録的な猛スピードで。しかしもし、盛大な失敗例として終わりたいなら、得意の支持者集会を今後も続ければいい。支持基盤だけが盛り上がり、それ以外の人たちはどんどん気分が悪くなっていく。ただそれだけだ。 (英語記事 What Donald Trump did on his summer holiday)

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    英俳優、映画を降板 原作で日系人の役になぜ白人がと批判

    2017年08月29日 14:18 公開 英俳優のエド・スクレイン氏(34)は28日、映画シリーズ「ヘルボーイ」の最新版への出演を取りやめると発表した。スクレイン氏の役は原作コミックでは日系米国人だったため、白人以外の役を白人が演じるのは「ホワイトウォッシュ」(訳注・本来は「白く塗りつぶす」から転じて「ごまかす」「問題を隠す」などの意味)にあたるとの批判が出ていた。 スクレイン氏は、「ヘルボーイ」シリーズを一から仕切り直す「リブート(再起動)」版映画で、ベン・デミオ少佐を演じる予定だった。スクレイン氏はツイッターで、「適切な配役」実現のために辞退すると声明をツイートした。 約3万4000人のフォロワーに対してスクレイン氏は、日系米国人の登場人物に自分がキャスティングされたことで、大勢が「真剣に激しくやりとりし、不快に思ったのは無理もない」と書いた。 「この役を文化的に正確に表現することが、大勢の人にとって重要なのは明らかです。その責任を無視などしたら、人種的少数派の物語と声を芸術からかき消そうとする気になる傾向に、さらに一役買うことになってしまう」 スクレイン氏の発表を受けてソーシャルメディアでは、従来のファン以外からも称賛の声が上がった。 あるユーザーは、「あなたの行動に感謝します。フォロワーが1人増えましたよ。次の出演作は必ず見逃さないようにします」とコメントした。 コミックなどを映画化した作品で、原作のキャラクターと異なる人種の俳優がキャスティングされ、批判される事態がこのところ相次いでいた。 米誌「ハリウッド・リポーター」によると、配役を批判され、注目作から白人俳優が降板するのは、今回が初めてだという。 映画「ヘルボーイ」のプロデューサー、ラリー・ゴードン、ロイド・レビン両氏と、映画会社ミレニアム・フィルムズとライオンズゲート両社は共同で文書を出し、スクレイン氏の決断を支持すると表明した。 ハリウッド・レポーターに掲載されたこの声明でゴードン氏たちは、「エドが私たちのところにやってきた時、気持ちはしっかり固まっていた。自分のことを二の次にした無私の決心で、私たちは全面的に応援する」と強調した。 「私たちは、忠実な描写や人種の問題にわざと無神経だったわけではない。原作の登場人物にもっと沿った俳優を、あらためてキャスティングしたい」 「ヘルボーイ」の新作は来年公開される予定。 (英語記事 Actor Ed Skrein quits Hellboy after whitewashing criticism)

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    米テキサス州の「壊滅的」洪水、被害はさらに拡大の見通し

    2017年08月29日 12:00 公開 米南部テキサス州を中心に大雨による「壊滅的な」大規模洪水が28日も続いており、被害は今後拡大する見通し。 ハリケーンから熱帯低気圧に変わった「ハービー」が25日に上陸して以来、テキサス州ヒューストンでの降雨量は750ミリに達しており、道路などが完全に冠水した状態になっている。 しかし、今後も大雨が予想されており、全体の降雨量は現在の2倍近くになる可能性がある。 ドナルド・トランプ米大統領はテキサス州に加えて隣りのルイジアナ州にも非常事態宣言を出すことを許可した。 トランプ大統領は記者団に対し、「(ハービーは)最大だと聞いている。記録的な量の水で、いままでこんなことはなかった」と語った。 トランプ大統領はさらに、救助隊やテキサス州の人々の「心意気」に敬意を表し、29日のテキサス州訪問を前に議会と復旧予算について協議していると述べた。同大統領は「とてもお金がかかる状況になるだろう」と話した。 25日に上陸した際のハービーは5段階中2番目に強い「カテゴリー4」のハリケーンで、当局者が「前例がない」と言うほどの洪水が発生した。ハービーはその後、熱帯低気圧に弱まった。 人口約660万人を抱える全米第4の都市ヒューストンとその近郊で最大2000人が救助された。屋根に上がって救助を待つ人々をヘリコプターが引き上げる姿が随所で見られた。 テキサス州当局によると、被災地で少なくとも9人の死者が出ているもよう。 地元テレビ局KHOUは、洪水に呑み込まれたワゴン車に乗っていた4人の子供とその祖父母2人が溺れ死んだと報じた。親族がKHOUに語ったもので、事実関係の確認はできていない。 テキサス州のグレッグ・アボット知事は、いわゆる「民兵」の州兵約1万2000人全員を招集し、捜索・救助活動への支援を求めた。 被災地では、1週間の雨量が通常の年間降雨量に達すると予想されている。 当局はテキサス州で約50万人が支援を必要とし、3万人が緊急避難所での生活を余儀なくされるとみている。 米国立ハリケーン・センター(NHC)は28日、「壊滅的で、人命に危険を及ぼす洪水は、テキサス州南東部全体で続く」と述べ、「今後も約380~635ミリの降雨が予想される」と指摘した。 一方、軍の技術者たちはヒューストン中心部を流れる主要な川の水量を調節する2つのダムの放水を開始した。アディックス、バーカー両ダムの放水によって、近隣地域に水があふれないようにする処置だが、下流のバッファローバイユー川では洪水被害が拡大する可能性がある。 ロイター通信によると、国立気象局(NWS)は洪水被害が30日と31日に最大になるとみている。ただハービーの進路が予想と異なる場合もあり得る。 何千もの住宅で停電しており、多くの学校が閉校している。またヒューストンの主な2空港も滑走路が完全に水没し、閉鎖されている。 被災地のテキサス州のメキシコ湾沿岸は米国の石油・ガス産業の一大拠点で、洪水被害が広がるなか米国で最大級の石油精製所が操業を停止している。 ルイジアナ州の南西部と中央部でもテキサス州と同様、約380~635ミリの降雨が予想されている。2005年には、ハリケーン「カトリーナ」の襲来によって同州で甚大な被害が生じた。 専門家らは、カトリーナ襲来の際、ニューオーリンズ市内の競技場に避難した大勢が不衛生な混雑状況での避難生活を送らざるを得なかった経験をもとに、今回の対応を注視している。 ヒューストンの南西にあるフォート・ベンド郡では、川の水位が今週限界に達すると予想されており、住民数万人に避難勧告が出されている。 ヒューストンから約385キロ北にあるダラスの市当局者は、会議場に「メガ・シェルター(巨大な避難所)」を設置し、約5000人が避難できるようにすると語った。 しかし、ヒューストン市当局は大規模な避難勧告を発令していない。シルベスター・ターナー市長は27日に、住民230万人の避難を計画するのは「正気ではない」論理だと述べ、市の決定を擁護した。 一方、ヒューストン市警のアート・アセベド本部長は、略奪行為から街を守ることに注力していると語った。28日には略奪容疑で4人が逮捕されている。 (英語記事 Storm Harvey: 'Catastrophic' flooding expected to worsen)

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    北朝鮮のミサイル、日本上空を通過 日米は圧力強化で一致

    2017年08月29日 9:52 公開 北朝鮮は29日早朝、弾道ミサイル1発を北東方向へ発射した。日本政府などによると、ミサイルは日本の北海道上空を通過した後、北太平洋上に落下した。領域内への落下物は確認されず、航空機や船舶への被害も確認されていないという。安倍晋三首相は、ドナルド・トランプ米大統領との電話協議で北朝鮮への「圧力強化」で合意したと明らかにした。 地元メディアによると、ミサイルは3つに分離して落下したもよう。 韓国軍合同参謀本部によると、ミサイルは2700キロの距離を飛行し、最大高度550キロに到達した。 国連安全保障理事会が、緊急会合を開く見通し。 安倍晋三首相は首相官邸で記者団に対して、「政府としてはミサイル発射直後からミサイルの動きを完全に把握しており、国民の生命を守るために万全の態勢をとっている」と強調した。さらに、トランプ大統領と電話で協議し、北朝鮮への圧力強化で合意したと明らかにした。 菅義偉官房長官は首相官邸で記者会見し、「我が国の安全保障にとって、これまでにない深刻かつ重大な脅威だ」と述べ、「北朝鮮に対し厳重に抗議を行い、最も強い表現で断固非難した」と話した。 日本政府は撃墜のための行動はとらなかったが、北海道などの住民に「頑丈な建物や地下に避難してください」と呼びかけた。 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、ミサイル発射を受けて、「圧倒的な」軍事力を見せるよう指示。韓国大統領府は、韓国軍の戦闘機4機が演習場への爆弾投下訓練を行ったと明らかにした。 北朝鮮は26日に東岸から短距離ミサイル3発を発射するなど、ミサイル発射実験を繰り返しているものの、日本上空を通過させたのは2009年以来。当時の北朝鮮は、衛星発射だと主張していた。今回の飛行経路によって、北朝鮮をめぐる緊張はいっそう高まるものと予想される。 米国防総省は、今回のミサイル発射は米国への脅威ではないものの、情報収集に努めていると述べた。 北朝鮮は今月初め、米領グアムに向けてミサイルを発射すると予告。これに対してドナルド・トランプ米大統領は、もし米国を脅かすようなら「炎と激怒」で対応すると応じていた。 北朝鮮については数カ月前から、6回目の核実験を準備しているようだと情報が相次いでいる。 その一方で、レックス・ティラーソン米国務長官は22日、国連安保理が8月初めに追加制裁を科して以降はミサイル発射がないのは、北朝鮮が行動を自制しているあらわれだと述べていた。 米国と韓国は現在、合同軍事演習を実施中。北朝鮮はそれに反発してミサイルを発射することが多い。 (英語記事 North Korea missiles: Projectile flies over Japan)

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    お年寄りが水に浸かり…「ハービー」洪水写真が拡散

    2017年08月29日 9:00 公開 米テキサス州を直撃した大型ハリケーン「ハービー」は、熱帯性低気圧に変化した後も、大量の雨をヒューストンと周辺に降らせている。ヒューストンから南約50キロのディッキンソンでは27日、高齢者用介護施設「ラ・ビータ・ベッラ」が浸水。救助を求めた経営関係者が、多くのお年寄りが深い水の中で座っている写真をツイッターに投稿したのを機に、ソーシャルメディアに衝撃が広がった。この写真を機に、やがて救援隊が駆けつけ、入居者と猫たちは救出されたという。施設オーナーの娘、キム・マッキントッシュさんが電話で、状況を説明した。

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    虚偽情報の発信で韓国人男性に罰金 故金大中氏夫人が米音楽プロデューサーと再婚と

    2017年08月28日 18:02 公開 韓国の故・金大中(キム・デジュン)元大統領の李姫鎬(イ・ヒホ)夫人が米著名音楽プロデューサー、ドクター・ドレーと再婚するという虚偽情報をインターネット上で発信したとして、73歳の韓国人男性が罰金刑を受けていたことが28日、明らかになった。 男性は、金大中氏が持っていた「裏金」の資金洗浄が再婚の目的だと主張していた。 李姫鎬夫人は現在95歳だが、韓国で大きな影響力を保っている。 ソウルの裁判所は25日、男性が「故人と遺族の名誉を傷つけた」として罰金刑を言い渡した。 リー・ウン・ヒー判事は、「裏金や李氏とドクター・ドレーの結婚に関するうわさは根拠がない」として、被告男性に名誉棄損の罰金として500万ウォン(約48万円)の支払いを命じた。 男性が流した虚偽情報を信じた人がいたのかどうかは不明だ。 ドクター・ドレーはラップグループ「N.W.A.」の発足メンバーで、その後、スヌープ・ドッグなど多くの人気ミュージシャンを輩出した音楽レーベル「デス・ロー」を設立。現在は音楽界指折りの資産家として知られる。 一方、李姫鎬氏は、1998年から2003年にかけて韓国大統領を務め、北朝鮮に対して「太陽政策」を進めた金大中氏の夫人で、2009年に金氏が死去した後も2回北朝鮮を訪問し、影響力を維持してきた。 (英語記事 S Korea man fined for Dr Dre and first lady wedding rumour)

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    米ウーバー、新トップにエクスペディアCEO

    て旅行サイト最大手の米エクスペディアのダラ・コスロシャヒCEOの起用を取締役会で決めた。同社関係者がBBCに語った。不祥事が相次いだウーバーの新トップ選びをめぐり、数カ月にわたる憶測に終止符が打たれることになる。 同社からの正式な発表はまだない。コスロシャヒ氏の前任者トラビス・カラニック氏は、同社がセクハラ問題などでイメージダウンに苦しむなか、投資家からの圧力を受けて今年6月に辞任していた。 新CEOには、米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)のメグ・ホイットマンCEOやゼネラル・エレクトリック(GE)のジェフ・イメルト会長など、著名な企業経営者の名前が取り沙汰されていた。 イメルト氏は先週末、ウーバーの次期CEOを目指さないと表明。また、本人が関心を否定するなかでホイットマン氏が有力候補だとみる報道合戦が盛んになっていた。 企業イメージ カラニック前CEOは、ウーバーがセクハラや男性中心の企業文化、最高幹部の退社など何カ月にもわたって問題が続くなか、投資家らの圧力を受けて辞任した。毎日会合を続けていた同社取締役会は先週末、新CEOを選定した。 同社広報担当者は新CEOの選定に関するコメントを控えると述べた。コスロシャヒ氏からのコメントも出ていない。 コスロシャヒ氏は2005年からエクスペディアのCEOを務めている。ウーバーの新CEOとなれば、企業イメージの修復や投資家との関係改善、何年も続く赤字からの脱却など、難しい課題に取り組むことになる。 コスロシャヒ氏のプロフィール 1969年にイラン・テヘランで生まれる 1970年代末のイラン革命後、家族と共に米国に移住 2005年からエクスペディアのCEOを務める 2015年からニューヨーク・タイムズ紙の取締役会のメンバー イスラム教徒が多数を占める6つの国の市民の米国渡航を規制するドナルド・トランプ米大統領の政策に、反対を表明している ワシントン州が渡航規制に対して起こした訴訟で、同州を支持 (英語記事 Uber names Expedia boss Dara Khosrowshahi as CEO pick)

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    ミャンマーの少数民族ロヒンギャ、衝突受け多数が隣国に避難

    ラデシュに避難している。 ミャンマー最貧のラカイン州では、100万人以上のロヒンギャが暮らしている。BBCのアジア太平洋編集長マイケル・ブリストウは、ロヒンギャたちが直面する権利の制限が極端な思想を生み出すきっかけになったと指摘した。 バングラデシュ警察は、国境を越えて難民キャンプに向かっていたロヒンギャ70人をガムダム地域で発見し、26日にミャンマーに強制送還したと述べた。「ミャンマーに送り返さないでくれと訴えていた」と話す警官もいる。 AFP通信によると、ロヒンギャ族約3000人が25日以降、バングラデシュ国内で難民たちが住むキャンプや村に到達。バルカリにある臨時キャンプにたどり着いた人たちは、ミャンマーでの恐ろしい体験を口にした。 モハマド・ザファルさん(70)は「自分のすぐ近くで発砲されたので、今は耳が全く聞こえない」と話した。武装した仏教徒たちがザファルさんの息子2人を野原で射殺したという。 「あいつらは、棹(さお)や棒を手に、私たちを国境の方に追いやろうとやって来た」 ガムダム村の近くで、アミール・ホサインさん(61)はロイター通信に対し、「私たちを助けてください。ここにいたい。さもなければ殺されてしまう」と語った。 一方、イスラム教徒でないラカイン州の住民約4000人が、安全確保のため軍によって避難させられた。6人が武力衝突が起きている地域に迷い込み、殺害されている。 フランシスコ法王は声明で、「宗教的少数者が迫害を受けている、ロヒンギャの兄弟たちがひどい目に遭っているという、悲しい知らせを受け取りました。私は全面的に、ロヒンギャの人たちの側に寄り添っている。彼らを救済し、善意の人々が彼らを助けるよう促し、彼らに完全な権利が与えられるよう、全員で主に願いましょう」と述べた。 今回の武力衝突は、2016年10月に国境警備拠点の襲撃で警官9人が死亡して以来、最も激しい衝突となった。政府は当時、存在を把握していなかったロヒンギャ武装集団による攻撃だったと発表した。 襲撃を受けて、軍がロヒンギャ族を弾圧。軍による殺人や強姦、拷問事件が多発したという指摘もある。これを機に、多くのロヒンギャ住民がバングラデシュに逃げた。 国連は現在、治安部隊による人権侵害があったのか調べている。治安部隊は、そのような事実はないと反論している。 (英語記事 Myanmar Rakhine: Thousands flee to Bangladesh border)

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    トランプ氏、「全米一タフな保安官」に恩赦 人種差別の批判

    2017年08月28日 15:50 公開 ドナルド・トランプ米大統領は25日、法廷侮辱罪で有罪判決を受けていたアリゾナ州の元保安官ジョー・アルパイオ氏(85)に恩赦を与えた。アルパイオ氏の移民に対する強硬な姿勢は、物議を醸していた。 自称「全米一タフな保安官」のアルパイオ氏は、法律違反を犯していない移民の拘束を止めるよう指示する2011年の裁判所命令に背き、有罪判決を受けていた。 トランプ氏はアリゾナ州フィーニックスの支援者集会で恩赦を発表した。会場の外には大勢のトランプ氏に抗議する人たちも集まっていた。 アルパイオ氏は、2016年の大統領選でトランプ氏の選挙演説にしばしば登場した。 アルパイオ氏は特に早い段階からトランプ氏を支持していた一人。一方のトランプ氏は大統領当選前から、「法と秩序の候補者」を自認していた。 アルパイオ氏はラティーノ系不法移民を強硬な手法で取り締まるほか、不法移民の疑いのみを根拠にスペイン語話者を多数拘束し、全国的に有名になった。不法移民を取り締まる権限は、連邦捜査員に限られている。 共和党の保安官だったアルパイオ氏は、州法違反の疑いのない移民を拘束してはならないという2011年12月の裁判所命令に意図的に違反したため、今年7月末に法廷侮辱罪で有罪判決を受けた。量刑言い渡しは10月の予定で、禁錮6カ月の実刑判決を受ける可能性があった。 テント・シティー アルパイオ氏はマサチューセッツ州スプリングフィールド出身。米軍を経て、警察官になった。 1993年に初めてマリコパ郡の保安官に当選し、その後5回再選されたものの、2016年11月に落選した。 マリコパ郡には人口400万人以上の州都フィーニックスがある。そのうち約30%はラティーノだ。 アルパイオ氏は1993年、不法移民を収容する屋外刑務所「テント・シティー」の建設で初めて大々的に知られるようになった。「犯罪にはタフ」に対処することを売りとしていた保安官は、屋外刑務所は過密状態の刑務所に対する、タフな解決策だと自賛していた。 アルパイオ氏は囚人たちにピンクの下着と靴下、そして昔ながらの白黒しま模様の囚人服を着せたことで知られた。受刑者たちはアリゾナ砂漠の酷暑の中、屋外で生活させられた。 保安官はさらに、チェーン・ギャング(囚人を鎖でつなぎ屋外作業をさせること)を復活させた。女性受刑者たちが、生活環境の改善と引き換えに自発的に参加する、チェーン・ギャングもあった。 アルパイオ氏に勝利し当選した民主党のポール・ペンゾーン新保安官は今年4月、フィーニックス市の屋外刑務所を閉鎖すると発表した。 法廷闘争 2007年には複数のラティーノ系住民が、保安官の部下たちがパトロール中の職務質問対象を人種で選別しているとして、アルパイオ氏に対し集団訴訟を起こした。 連邦地裁のマリー・スノウ判事は2011年、在留資格を根拠にした移民の拘束をアルパイオ氏に禁止する一時差し止め命令を下した。 さらに2013年、スノウ判事はアルパイオ氏率いる保安官事務所が、ヒスパニック住民を不当に職務質問の対象にしていると判断し、禁止命令を恒久的なものにした。 この裁判を機に、保安官は連邦当局の捜査対象となった。その結果、ヒスパニック系の受刑者がスペイン語を話したからと処罰したことを含め、複数の公民権侵害の疑いで、司法省がアルパイオ氏を訴追した。 アルパイオ氏はこの司法省の捜査を「魔女狩り」と表現。事件は2015年に和解が成立した。 早い段階からトランプ氏支持 アルパイオ氏はトランプ氏と共に、バラク・オバマ前大統領は米国出身ではないと主張し、その出生証明書の信ぴょう性を疑問視する運動の中心的存在だった。 2012年にアルパイオ氏がオバマ氏の市民権について「未解決事件を捜査組織」を作った際、トランプ氏はアルパイオ氏を大いに応援。ツイッターでも、「バラク・オバマの『出生証明書』は偽だと主張する未解決事件捜査を成功させた@RealSheriffJoe(アルパイオ氏のアカウント名)、おめでとう」と書いていた。 アルパイオ氏は2015年、共和党予備選挙の初期からトランプ氏の最も忠実な支持者として再び全国的な注目を集めた。 トランプ氏は移民に反対する保安官氏の主張を自ら繰り返し、移民取り締まりや移民政策改革の必要性について、アルパイオ氏と同じ意見を強調した。 保安官はトランプ陣営の集会の常連で、共和党全国党大会では登壇して演説する機会も与えられた。トランプ氏はその代わりにアルパイオ氏を保安官選挙で応援したが、2016年11月に落選し、7度目の選出はならなかった。 トランプ氏は22日のフィーニックス集会の前から、アルパイオ氏の恩赦を「真剣に検討している」と公言していた。今月半ばには、フォックスニュースに対し「アルパイオ氏は不法移民との戦いで色々がんばってくれた。米国にとって、素晴らしい愛国者だ。その人が、大変な目に遭うのは見ていられない」と話した。 (英語記事 Joe Arpaio: Life as 'America's toughest sheriff')

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    英南東沿岸で「化学物質の霧」 100人以上が病院に

    2017年08月28日 13:59 公開 英南東部イーストサセックス州の沿岸地域で27日、化学物質から生じたとみられる霧で体調不良を訴える人が続出し、100人以上が病院で手当てを受けた。 海岸の観光地バーリング・ギャップでは、霧がたちこめると、居合わせた人たちが息苦しさや目の痛みを訴えた。吐く人もいた。イーストボーン地区総合病院は、133人が手当てを受けたと述べた。 サセックス警察は「化学物質の霧」がなぜ発生したのか、捜査していると語った。 警察によると、霧は海から来たとみられているが確認はできていない。過去には、海峡を隔てた対岸のフランスにある化学工場から漏れ出た物質が、類似事案の原因だったことがあるという。 しかし、イーストサセックス消防隊によると、霧が塩素を含んでいた可能性は「非常に少ない」と述べた。警察によると、人体への影響は辛く不快ながら、深刻な症状ではなかった。 警察の報道官は、最初の通報は午後5時(日本時間28日午前1時)前にあり、「最大50人が目やのどの痛みを訴えた」と語った。初報はバーリング・ギャップだったが、立ち上がる霧が沿岸沿いに東に向かって進み、近隣の町ベックスヒルにまで広がったという。 家族と共にバーリング・ギャップを訪れていたカイル・クリックモアさんは、海岸にいた人々が次々に体調不良を訴え始め、10分もたつと全員が海辺からいなくなったと話した。 クリックモアさんは、「もやのような霧がどこからともなく広がって来て」、「空気は強い塩素の臭いがした」と語った。「10分前までは気持ちのよい晴れの日だったのを考えると、確かに普通ではなかった」。 「ばかばかしいほどに人がいて、とても暑かった。10分程度でひと気がなくなった。どれだけ人がいたかを思えば、とても驚きだった」 近隣住民に対しては、窓やドアを閉めておくよう勧告が出た。 英国では28日はバンクホリデー(公休日)。好天が予想されるため、多くの人が海岸を訪れると警察は予想している。 警察は状況の監視を続けるものの、「単独の事例で、再発するとは思っていない」と述べた。 (英語記事 Birling Gap beach: 100 treated after chemical 'mist')