「リケジョの星」に振り回された2014年
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「リケジョの星」に振り回された2014年

今年1月、ネイチャー誌に論文が掲載されるや、「世紀の発見」と世界中の称賛を浴びたSTAP細胞。「科学界の新星」「リケジョの星」…。注目を一身に集めた小保方晴子氏にとっても、この1年は「天国と地獄」を思い知る日々だった。科学史に残る汚点となったSTAP騒動。一連の問題を改めて振り返る。

今年1月、ネイチャー誌に論文が掲載されるや、「世紀の発見」と世界中の称賛を浴びたSTAP細胞。「科学界の新星」「リケジョの星」…。注目を一身に集めた小保方晴子氏にとっても、この1年は「天国と地獄」を思い知る日々だった。科学史に残る汚点となったSTAP騒動。一連の問題を改めて振り返る。

信用を取り戻せるか


「STAP論文」全て否定 ES細胞混入を認定

 STAP細胞論文に関する理化学研究所の調査委員会は12月26日、STAP細胞は既存の万能細胞である胚性幹細胞(ES細胞)の混入に由来する可能性が高いとの調査結果を発表した。混入が故意か過失によるものかは判断できないとした。

 STAP細胞は新型万能細胞とされたが、その論文内容は「ほぼ全て否定された」と結論付けた。


「リケジョ」が放った妖気

彼女の言い訳も聞いてみたい

 理化学研究所でSTAP(スタップ)細胞の有無を確かめる検証実験に取り組んでいた小保方晴子氏が、結局、細胞を作れなかったとか。小保方氏は「空想虚言症」ではないかと言い続けてきた私としては、これから一体どんな言い訳が飛び出すのか興味津々だ。
 というのも、「空想虚言症」の方は、嘘がばれたとき、とんでもない言い訳を持ち出すことが多いからである。たとえば、この連載で何度も取り上げているニセ医者女史は「医師免許を見せて」と問い詰められた際、「医療過誤事件を起こして取り上げられた」と答えたらしい。
 この言い訳で、かつては医師だったのだと強調しようとしたのかもしれない。だが、彼女が卒業したと吹聴していた私立医大の卒業名簿に名前が掲載されていなかったうえ、彼女が配っていた名刺に記載されていた病院にも勤務しておらず、学歴も職歴も嘘八百だったことが発覚しているのである。しかも、医師免許を剥奪されるのは、殺人事件のような重大犯罪を起こした場合くらいなので、そこまでして自分が嘘をついたことを認めたくないのかとあぜんとした。
 もうひとつ特徴的なのは、嘘がばれても悪びれず、堂々としていることである。出版業界の方から聞いたのだが、ある編集者が「有名作家との打ち合わせ」という名目で高級レストランでの食事代を経費として請求していたのに、そのレストランにくだんの作家先生と行ったことは一度もないことがばれたという。もちろん原稿をもらってくることなんかできなかったのだけれど、「先生は病気で書けない」などと嘘をつき続けていたらしい。
 この編集者も嘘がばれた後も平気で出社していて、むしろ周囲が面食らったようなのだが、「200回以上STAP細胞の作製に成功した」と言い張った小保方氏と通じるものがある。
 これは、自分の願望を投影した空想と、現実との区別がつかなくなっているせいではないか。小保方氏は「万能細胞を簡単に作れたらいいのに」、編集者氏は「有名作家の原稿をもらえたらいいのに」という願望を抱いていて、こうした願望があたかも実現したかのように思いこむ「幻想的願望充足」に陥っていた可能性が高い。
 笑いごとではすまされないのは、彼らが一種の特権を利用したことだ。研究者や編集者だからこそ、研究費や経費を請求できたのである。
 まあ、これから小保方氏がびっくり仰天の言い訳をしてくれるほうが私としてはありがたい。取材依頼が殺到して、「嘘つき」評論家として活躍できるだろうから。(精神科医、片田珠美)

STAP問題「全容解明」を放棄するな(産経ニュース2014.12.28)
失敗に学べない日本の大学教育 コピペ対策ソフト導入は本末転倒、正しく熱意ある学生指導を(JBPRESS 2014.12.29)

「感情」>「論理」

記者会見“劇場化”の年

「両耳の聞こえない作曲家」として活動していた佐村河内守氏や、政務活動費不正支出問題で号泣した野々村竜太郎・元兵庫県議…。今年は疑惑をめぐる謝罪や釈明のための記者会見に大きな関心が集まり、さながら会見の“劇場化”が際立った年だった。人々やメディアの関心が記者会見に集中したのは偶然なのか、それとも必然なのか-。


「リケジョの星」に振り回された2014年

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