ユニクロはなぜブラックと批判されるのか
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ユニクロはなぜブラックと批判されるのか

「地獄のような労働環境」。今年1月、香港のNGOが中国のユニクロ下請け工場で繰り広げられる劣悪な労働実態を告発し、話題を呼んだ。日本でも過酷な労働を強いる「ブラック企業」と批判され続けるユニクロ。なぜユニクロばかり槍玉に挙げられるのか。

「地獄のような労働環境」。今年1月、香港のNGOが中国のユニクロ下請け工場で繰り広げられる劣悪な労働実態を告発し、話題を呼んだ。日本でも過酷な労働を強いる「ブラック企業」と批判され続けるユニクロ。なぜユニクロばかり槍玉に挙げられるのか。

夏には失神する労働者も

ユニクロは対話を継続

 香港を拠点とするNGO、SACOMのアレックス・チャン氏は1月19日に東京のNGO、ヒューマンライツ・ナウと共同で行ったファーストリテイリングとの協議後のイベントで、ファストリがNGO側との対話継続を約束したことを明らかにした。ファストリは改善のためのアクションプランの進捗状況を説明する。
SACOM
中国のユニクロ下請け工場で働く労働者(SACOM提供)

「ブラック企業ではない」

 ユニクロの店舗や工場の労働環境を批判した週刊文春の記事などで名誉を傷つけられたとして、ユニクロ側が発行元の文芸春秋に計2億2000万円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(大橋正春裁判長)は、ユニクロ側の上告を受理しない決定をした。ユニクロ側敗訴の2審東京高裁判決が確定した。決定は2014年12月9日付。問題となったのは、平成22年5月6、13日号に掲載された記事と単行本「ユニクロ帝国の光と影」。ユニクロの中国工場が過酷な労働環境にあるなどと指摘した。 
 柳井会長兼社長は19日に東京都内で開いたファーストリテイリングの新卒採用者向けのイベントで、過酷な労働環境を強いる企業だとされる批判に対し「ブラック企業ではない」と、明確に否定。「サービス残業もなくなった。セクハラやパワハラは即座に処分する厳しい対応だ」と語った。
 さらに、報道陣に対し、50%以上となっていた新卒3年以内の離職率も、30%台まで低下し、大幅な環境改善が進んでいることを強調。現在、ユニクロ店舗で正社員比率が1~2割程度なのを、今後は5割に引き上げていく考えも示した。
 柳井社長は「数カ月前までは、ブラック企業だという風評が強く、その時点で反論すれば、(ネットなどで)炎上しただろう。最近はそういった批判も薄らぎ、入社希望者に対して、きちんと否定できるようになった」と説明。サービス残業など「古いやり方は通用しない」と、改善していることもアピールした。

ユニクロだけが悪者か

「ブラック企業大賞」

 2014年で3年目を迎えた「ブラック企業大賞」。7月30日、労働問題に詳しい弁護士やジャーナリスト、労働組合関係者らが選んだ企業9社がネットで公表され、追加メミネートを含め11社を対象にウェブ投票を行い、9月6日に大賞が発表された。
 同賞の企画委員会では、ブラック企業の定義として、(1)労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意(しい)的に従業員に強いている企業(2)パワーハラスメントなどの暴力的強制を常套(じょうとう)手段として従業員に強いる体質を持つ企業や法人-を挙げている。

社外にも「圧迫」か

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