大塚家具、「骨肉争い」の裏側

大塚家具、「骨肉争い」の裏側

大塚家具の経営権をめぐるお家騒動が泥沼の様相をみせている。創業家の父娘が繰り広げる骨肉バトルは、株主を巻き込んでの第二幕へと発展することが必至だが、老舗の高級家具ブランドでいま何が起こっているのか。一連の騒動の裏側に迫る。

泥沼の内紛劇

 
 老舗家具大手の大塚家具で、創業家父娘の対立が泥沼化している。創業者、大塚勝久会長の長女、久美子氏が1月、半年ぶりに社長に復帰すると、勝久氏を3月下旬の株主総会で解任することを今月13日に決定。これに対し、勝久氏は会社に対し自らの取締役再任と久美子氏の解任を求める株主提案を突きつけるなど、「やられたら、やりかえす」異常な事態となっている。
 市場からは「“お家騒動”による経営の混乱は上場企業にあるまじき行為」と指摘する声も出ており、イメージ悪化による顧客離れが危惧されている。
■株主総会で「骨肉争い」に決着 『大塚家具は誰のものか』(2015.03.27)

新旧価値観の激突

  • 「ニッポンの今」を象徴する大塚家具問題

    「ニッポンの今」を象徴する大塚家具問題

    大塚家具の経営権を巡る実の父娘の騒動は、実は「ニッポンの今」を象徴する事例かもしれない。

「社長復帰はクーデター」

大塚勝久会長会見(2月25日)

「創業から46年。『高い、高い』といわれながらも良い物を販売し、ここまでやってきた。6年前に久美子氏に任せたとき、きちんと評価されるよう、商品開発や社員モチベーションなどを準備して交代したのにも関わらず、お客さまが満足する提案ができなかった。これまで信じてくれている大塚家具のお客さまは裏切れない。今回はお客さま、社員の家族、取引先にご迷惑をかけたが、何とか社長復帰してやらせていただきたい」

「創業者離れをしなければならない」

大塚久美子社長会見(2月26日)

「基本的なターゲットは変わっていない。本来はターゲットとしていたお客さまから(大塚家具は)自分たちが行く店だと認識されなくなっていた。それは実際よりも価格が高いものしかないんじゃないか、と誤解されていて、その認識のギャップが一番の問題だった。一番重要なのはお客さまからみてどうみえているか、その誤解を説いていくことが重要だ」

お家騒動をどうみる

  • 跡継ぎ娘の憂鬱─事業継承という大問題

    跡継ぎ娘の憂鬱─事業継承という大問題

    父娘間の最大の争点は販売手法に対する考え方の違いといわれるが、それ以外に実は大きな問題があるのではないか。自らも老舗繊維会社の4代目社長を務める後藤百合子氏が「跡継ぎ娘の憂鬱」を斬る。

  • 創業者の不信感 なぜ後継者に満足できないのか

    創業者の不信感 なぜ後継者に満足できないのか

    大塚家具や赤福のお家騒動を見るにつけ、浮かんでくる創業者が持つ後継者への不信感。なぜ創業者がイライラするのか、カナダ・バンクーバー在住の日本人経営者による鋭い指摘とは。

  • 大塚家具問題、僕は勝久氏を応援する

    大塚家具問題、僕は勝久氏を応援する

    僕がお家騒動にもし巻き込まれていたら勝久氏に付く―。迷わず言い切る長谷川豊が自らの発想と価値観で2人の経営方針を読み解く。

大塚家具と吉本興業

吉本・なんばグランド花月
 社会部記者時代、吉本興業という企業を題材に取材し、産経新聞紙面で長期連載したことがある。言わずもがな、「お笑いの総合商社」を自負する大阪生まれの老舗企業である。
 上場企業の大塚家具の経営権をめぐり、創業家の父娘が世間に恥をさらしてまで泥沼の争いを繰り広げる内紛劇をみていると、10年前に週刊誌上を賑わせた吉本の「お家騒動」と重なった。
 吉本のお家騒動の詳細については、連載当時の記事をご覧いただければと思うが、創業家と現経営陣の対立がマスコミを巻き込んで双方の暴露合戦に発展し、結果的に吉本という企業イメージにどれほどの悪影響を与えたか。この件について当事者の一人だった大崎洋社長に取材した際、「お笑いを売りにする会社が、笑えない話でネタにされたら終わりですわ…」と語っていたのをよく覚えている。
 騒動から10年たった今でも、吉本のブランドイメージが回復したとは言い難いことを考えれば、大塚家具の騒動も今後どちらが経営権を握るにせよ、大きな禍根になることは間違いない。
 吉本の場合、お家騒動から飛び火して所属芸人らのスキャンダルまでも週刊誌等のネタとなり、世間を騒がせた。ひとたび、マスコミの「標的」になれば、後は洗いざらいネタにされ、真偽のほどは別にしてそれが独り歩きする。10年前よりもインターネットやソーシャルが普及した今の時代なら、なおさらである。
 「確かな価値との出会い」を企業理念とする大塚家具だが、新旧経営者が価値観の違いをめぐって骨肉の争いを続けているのは皮肉以外の何物でもない。大塚家具はこれから顧客に対してどんな「価値」を提案するというのか。一度失墜した企業イメージを取り戻すのは、途方もなく難しい。(iRONNA編集長 白岩賢太)
明石家さんま “吉本のお家騒動”を暴露(リアルライブ2015.3.1 )

勝者はどっちだったのか

  • 吉本お家騒動 創業家のプライド、増幅された確執

    吉本お家騒動 創業家のプライド、増幅された確執

    平成17年1月、吉本興業にお家騒動の前兆とも言える出来事が起きた。吉本の「中興の祖」林正之助の娘婿、林裕章が会長就任からわずか5カ月で急死した。62歳の早すぎる死。それは吉本全体のパワーバランスに大きな影響を与えた。

大塚家具、「骨肉争い」の裏側

「お家騒動」に揺れる大塚家具の経営は誰が主導すべきだと思いますか?

  • 210

    大塚勝久会長

  • 595

    大塚久美子社長

  • 138

    創業家以外の第三者

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