それでも慰安婦にしがみつく朝日
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それでも慰安婦にしがみつく朝日

朝日新聞が、朝鮮半島で「慰安婦狩り」を行ったという吉田証言に基づくでっち上げ記事を取り消してから半年余り。いまだ慰安婦問題で貶められた日本の名誉は回復していない。本来ならば「慰安婦強制連行」の記事もすべて取り消すのが筋だが、それでも朝日が「慰安婦」にしがみつくのはなぜか。

朝日新聞が、朝鮮半島で「慰安婦狩り」を行ったという吉田証言に基づくでっち上げ記事を取り消してから半年余り。いまだ慰安婦問題で貶められた日本の名誉は回復していない。本来ならば「慰安婦強制連行」の記事もすべて取り消すのが筋だが、それでも朝日が「慰安婦」にしがみつくのはなぜか。

朝日の目的は「日本の糾弾」

 朝日新聞が、朝鮮半島で「慰安婦狩り」を行ったという吉田清治氏(故人)のでっち上げ証言にかかわる記事を取り消してから7カ月が過ぎた。残念ながら、慰安婦問題によって国際社会で貶められた日本の名誉はまったく回復されないままだ。
 その理由の一つは、朝日がいまだ慰安婦問題について「女性の人権問題」「強制性はあった」と言い張っていることだろう(昨年8月5日付の検証特集記事)。
 今年2月19日、朝日の慰安婦報道を検証してきた民間の有識者による「朝日新聞『慰安婦報道』に対する独立検証委員会」(委員長・中西輝政京大名誉教授)が報告書を公表した。報告書によれば、朝日は80年代から慰安婦報道で日本を糾弾し始め、91年から92年1月にかけて、吉田清治証言、女子挺身隊制度、元慰安婦証言などについて、数々の虚偽報道を行い、結果として「日本軍が女子挺身隊の名で朝鮮人女性を慰安婦にするため強制連行した」という事実無根のプロパガンダ(宣伝)を内外に拡散させた――としている。つまり朝日の慰安婦報道の目的は事実の発掘や紹介ではなく、「日本の糾弾」にあったというわけだ。(小島新一)

反日謀略戦の「戦場」

「従軍慰安婦」「強制連行」削除

 数研出版(東京都)が、発行している現行の高校公民科教科書について「従軍慰安婦」と「強制連行」の文言を削除する訂正申請を行った。文部科学省は承認しており、新年度から使われる教科書に反映される。文科省によると、同社は訂正理由を「客観的事情の変更等」としているという。
 訂正申請が出されたのは「現代社会」2冊と「政治・経済」1冊の計3冊の計4カ所。戦後補償についての記述で「従軍慰安婦」「強制連行」の文言を削除し、表現を改めた。文科省は2014年11月20日に同社からの訂正申請を受け、訂正内容に明確な誤認などがないことを確認した上で12月11日に承認した。
 政治・経済では「戦時中の日本への強制連行や『従軍慰安婦』などに対するつぐないなど、個人に対するさまざまな戦後補償問題も議論されている」との記述を「韓国については、戦時中に日本から被害を受けた個人が、謝罪を要求したり補償を求める裁判を起こしたりしている(戦後補償問題)」と訂正した。
 学説変更など客観的事情の変更に伴って記述に誤りや事実関係の変化があった場合、教科書会社は訂正を申請できる。文科省は2014年1月、高校の地理歴史や公民などの検定基準を改定、近代史で通説的な見解がない場合はそのことを明示するよう明記し、教科書作りの理念にもなっている。

捨て切れていないのか

わずか245人

 戦時中の徴用令によって日本に渡航し、昭和34年の時点で日本に残っていた朝鮮人は、当時登録されていた在日朝鮮人約61万人のうちわずか245人だったことが明らかになっている。2010年3月、自民党の高市早苗氏(現・総務相)の資料請求に対し、外務省が明らかにしている。
 資料は34年7月11日付で、245人について「みな自分の自由意思によって日本に留った者または日本生まれだ。日本政府が本人の意志に反して日本に留めているような朝鮮人は犯罪者を除き一名もいない」と結論付けている。

独り歩きした「強制連行」

小島新一のズバリ正論

 忘れがちなことだが、朝日は吉田証言に関連する記事を取り消し、女子挺身隊と慰安婦の混同という誤りは認めて訂正したものの、「慰安婦強制連行」自体は取り消しておらず、訂正もしていない。朝日自身が、「慰安婦強制連行」の有力な根拠であった吉田証言を虚偽だったと公表し、「日本の植民地だった朝鮮や台湾では…(日本の)軍などが組織的に人さらいのように連行した資料はみつかっていません」(昨年8月5日付検証特集記事)と認めているにもかかわらず、である。残る「根拠」と言えそうなのは元朝鮮人慰安婦の証言だが、「強制連行被害」に該当する元慰安婦の人たちの証言内容に信用性が認められないことも、昨年6月、日本政府が公表した「河野談話」検証報告書や、西岡力・東京基督教大学教授の検証で明らかになっている。
朴槿恵大統領が死去した元慰安婦に贈った花輪
 常識ある人ならこれだけで、「慰安婦強制連行」の記事は取り消すべきだと考えるだろう。ただ、朝日にはもう一つ、「慰安婦強制連行はあった」と考える独自(オンリーワン?)の“根拠”があった。それは、朝日新聞社が自社の慰安婦報道を検証するために設置した第三者委員会が昨年12月22日に公表した報告書で明らかにされている。以下は、1983年、元朝日新聞取締役(西部本社代表、当時は大阪社会部岸和田通信局長)の清田治史氏が、吉田清治氏についての記事3本(いずれも昨年取り消し)を書いた経緯である。
 「清田は、1983年10月に東京の吉田氏宅を訪問し、数時間にわたりインタビューをした。その過程で裏付け資料の有無を尋ねたが、焼却したとのことで確認できなかった。吉田氏の経歴その他についても十分な裏付け取材をしなかった。清田としては、慰安婦としての強制連行にかかわる吉田氏の証言内容が生々しく詳細であり、朝鮮人男性については強制連行の事実が確認されてもいるので女性についても同様のことがあったであろうと考え、これを事実であると判断して、記事を書いた」
 これは、「朝鮮人男性の強制連行があったから女性も慰安婦として連行しただろう」という単なる推測、思い込みで記事を書いたという清田氏の“自白”以外のなにものでもない。それだけでも驚きだが、問題は、この理屈が清田氏個人だけのものではないことだ。朝日新聞の1993年3月20日付社説にも、こう書かれている。「朝鮮半島からの労働者の強制連行があったのに、慰安婦についてだけは、強制がなかったと考えるのは不自然だろう」
 つまり、「朝鮮人労働者の強制連行があったのだから慰安婦の募集にも強制があった、つまり強制連行があったはずだ」という理屈は、一記者の推測にとどまらず、その後朝日新聞という組織全体の認識にまで“昇華”した、あるいは当時からそうだったのである。
 朝日・第三者委員会の報告書は、清田氏が吉田清治氏の記事を担当することになった経緯として、「この件(吉田清治氏・小島補)に関する取材報道は、大阪社会部デスクの意向もあり、ソウル支局ではなく、清田により、強制連行の全体像を意識した企画として進めた」としている。1965年の日韓国交正常化時に解決した戦時中の朝鮮人労働者の問題を、「強制連行」として取り上げること自体、日本糾弾の目論見があったことは明らかだ。こうしてみてくると、独立検証委員会が、朝日の一連の慰安婦報道を「日本糾弾のための事実無根のプロパガンダ」と結論づけたことも素直に頷ける。
 先述したように、「慰安婦強制連行」の真偽をめぐって、朝日新聞は、吉田証言記事を取り消した昨年8月5日付の検証特集記事で、「93年以降、朝日新聞は強制連行という言葉をなるべく使わないようにしてきた」としながらも、「強制性があった」「女性の人権問題」だと強弁してきた。この点は、その後朝日・第三者委員会からも「議論のすりかえ」と批判され、渡辺雅隆社長が「重く受け止める」と記者会見(昨年12月26日)で述べている。だが、それから2カ月以上が経った現在も、朝日は「慰安婦強制連行」が誤りだったとは明言していない。これでは、渡辺社長の発言は言葉だけで、「朝鮮人強制連行はあったのだから慰安婦強制連行もあった」という推測、思い込みの背景となった「日本糾弾の目的」を社としていまも維持していると批判されても仕方あるまい。
 さらにいえば、推測や思い込みの根拠となった「朝鮮人強制連行」自体、今日では否定する議論が有力になってきている。そのことは、今回紹介するコラムなどに譲るが、朝日新聞が今後も報道機関を名乗りたいのであれば、吉田清治氏関連だけではなく、「慰安婦強制連行があった」とした記事すべてを一刻も早く取り消すべきである。
 朝日自身が自社の慰安婦報道の歪んだ本質を認め、「日本糾弾は間違いでした」「『女性の人権問題』『強制性』へと議論をすりかえたのも、間違った日本糾弾を続けるためでした」と謝罪しない限り、朝日の「事実無根のプロパガンダ」が植え付けた「糾弾されるべき悪しき日本」のイメージは消えることはないからだ。
 もちろん、「朝鮮人強制連行」報道の反省にも取り組んでいただきたいものである。
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