日本は侵略国家か

日本は侵略国家か

「朝鮮を植民地化した」と気やすく表記しますが、本当でしょうか。正しくは合邦で、日本本国と同等としたのですが…。

立林昭彦の視点

 合邦を英国はどうみたか。ちゃんと「アネクセイション」(annexation)と表記し「植民地化」(colonization)と区別しています。華夷秩序から朝鮮を解放し、独立させたのに「侵略」とはこれいかに?
 「日中戦争」においても日本の「侵略」などと言いますが、実際はどうだったのか。学問こそ定義を重んずべきなのに、こと中韓相手の歴史となると「植民地」や「侵略」の定義すら甘くなってしまう。
 学者もジャーナリズムも「歴史を鑑とせよ」などという相手国のペースに巻き込まれて、自身の歴史認識が液状化してしまっているのです。それとも自国の歴史的営為を宇宙人の目で見ようとしているのでしょうか。誰かさんみたいに。

常識で過去を断罪するな

  • 合邦と植民地は大ちがい! 大人の国・英国の歴史認識

    合邦と植民地は大ちがい! 大人の国・英国の歴史認識

    英語の文献では日韓合邦のことを「アネクセイション」と表現しており、「植民地化」を意味する「コロナイゼーション」とはイメージがまったく違う。韓国が主張する「日帝36年の植民地支配」に対し、上智大学名誉教授、渡部昇一氏が世界史的視野から反論する。

安倍首相「未来志向」の演説

 4月29日に行った米上下両院合同会議での安倍晋三首相の演説は、米側から高い評価を受けた。第二次大戦への「反省」と、未来へ向けた日米の絆への言及が好感をもって受け止められ、日本と安倍首相自身に対する親近感を醸成するものとなった。下院本会議場は500人を超える両院議員で埋め尽くされた。2階の傍聴席もほぼ満席。ケネディ駐日大使、モンデール元駐日大使らに交じり、元慰安婦の韓国人女性の姿もあった。議員は頻繁に立ち上がり、拍手を送った。その数は拍手だけを含め35回。議場の反応から、とりわけ訴えが響いたのは演説の次のようなくだりだった。
 
 ▽先の大戦で失われた米国の人々の魂に、深い一礼と永遠の哀悼をささげる。
 ▽戦後の日本は、先の大戦に対する痛切な反省を胸に歩みを刻んだ。自らの行いが、アジア諸国民に苦しみを与えた事実から目を背けてはならない。
 ▽米国のリバランス(再均衡)戦略を支持する。
 ▽(日米同盟は)法の支配、人権、自由を尊ぶという価値観を共にしている。
 ▽米国が世界に与える最良の資産は希望であり、希望でなくてはならない。
 ▽希望の同盟。一緒であれば、きっとできる。
 安倍首相は大戦における日本の責任を明確にしたうえで、未来へ向けた日米のさらなる結束を強調し、内向きになっている米国をも鼓舞した。そのメッセージを、大戦に対する事実上の「謝罪」と受け止めた議員らは少なくない。
 米調査機関ピュー・リサーチ・センターによると、米国人の61%が、日本の大戦に対する「謝罪は不要」「十分謝罪した」としている。日本人の間では43%。「自虐史観」にさいなまれ「未来志向」をもてずにいるのは、日本人の方だ。アジア太平洋地域で日本が、軍事的な役割をより果たすべきだと考える米国人も5割近い。議場の拍手と起立は、数字に表れた一般の米国民の世論を見事に映し出していた。「謝罪」を執拗(しつよう)に求める韓国・中国系の意識とは、乖離(かいり)がある。
 「フィリバスター(議事妨害)をする意図、能力はない」などとユーモアで笑いを誘う演説は、中国、韓国のステレオタイプ的な「ナショナリスト」という安倍首相のイメージを払拭したようだ。発せられた率直なメッセージは、米国民の心そのものをつかんだといえる。(「米国民の心とらえた“絆”スピーチ、満場の拍手35回…安倍氏への親近感醸成」2015年4月30日 産経新聞)

言ってはいけない

  • 北岡君、日本を侵略国家にする気かね

    北岡君、日本を侵略国家にする気かね

    『侵略』という言葉だけは絶対に言ってはいけないと釘を刺しておいたのに…。日中歴史共同研究座長の北岡伸一氏が某シンポジウムで「安倍さんには『日本は侵略した』と言ってほしい」と発言したと報道された。助言を無視し、中国に媚びた北岡氏を東京大名誉教授の伊藤隆氏が叱る。

奪うものはあったのか

  • 「侵略」といえなかった朝鮮統治

    「侵略」といえなかった朝鮮統治

    明治時代の経済学者・福田徳三は李氏朝鮮を目の当たりにし、まるで平安の藤原時代のようだと言った。土地の所有権ナシ、商店ナシ、行商人のみアリ。今の北朝鮮のような世界だ。過去の歴史をさして「侵略」以外の何かしらの言葉をもって置きかえるならば「不運」というのが妥当と思われる。

歴史を幅広く見る目の大切さ

 日本は、昭和20(1945)年8月15日、ポツダム宣言を受諾し、連合国に降伏をしています。また、この日は「終戦の日」になっています。
 現在使われている小中学校や高校の教科書を確認してみましたが、降伏して終戦を迎えたことが共通して記述されていました。8月15日を「敗戦記念日」と書いている教科書はありませんでした。
 先の大戦で、日本軍の兵士や将校として戦ってきた方々や、一国民として戦争を体験された方々から、私はこれまでに数多くの体験談などを伺ってきました。戦争体験者は高齢で聞き取りに猶予がないことや、社会科教師の端くれとして歴史上の事実を知る責務があると思ったからです。
 数多くの方々から伺った限り、多くの国民は勝つことを確信し、徹底抗戦を覚悟していたことが分かりました。安易に勝つことよりも戦争が終わることを願っていたと断言してよいのかどうか。当時の世論調査などの資料もないなか、「多くの国民」が願っていたと判断してよいのかどうか。さらに疑問は深まりました。
 そのほか、「植民地支配と侵略」を反省、謝罪した「村山談話」を紹介しながら、侵略という表現も「侵略戦争」か「侵略的行為」かなどの議論があったことなどを指摘しています。
 「終戦」か「敗戦」か、「侵略戦争」なのか「侵略的行為」なのか。これらの言葉や表現については、歴史的な事実とよく照合させながら議論することは大切です。しかし、歴史の見方や考え方は、これらを尽くすだけでよいのでしょうか。
 歴史を動かすのは、人間です。先の大戦で戦ってきた方々や戦時下で生きた国民の思いや願いにも目を向けながら、幅広い視点から歴史を考えるべきだと私は思うのです。(石田成人・東京未来大非常勤講師、産経ニュース2015.2.8

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日本は侵略国家か

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